10月最初の休日は、まるでオセロの駒の如し。








今日のTOPには、「やけくそファンキー的なヤツを」と探し出した一曲で。


まあホント最近のきつねメ、よっぽどお天道サンに嫌われているらしく
とにかく休みっちゃあ毎度、雨が降るわ寒いわ風強いわ・・・。

そのくせ翌日は通勤の朝からピーカンなんだから、嫌ンなっちまう。


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一昨日もやっぱり降りそうな降らなそうな、焦らしの効いた降水確率。

気温が上がるまでしばし待ったものの「ええい、いま降ってないなら
行っちまえ!」ってんで午後を待たずにセローを駆って出動。


なんか、ね・・・バイクで季節感を楽しめる最後の月に入ったせいか
走り出さずにいられなかったんだ。


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いちおう目指してみたのは、概ね一年越しとなる岩手山林道界隈。

雫石や和賀の様子から見て相当荒れているだろう、とは思っていた
わけだけれど。

いやいや荒れたの掘れたの以前に、岩手山自ら「雨雲量産モード」
・・・もう見るからに「オマエこっち来ンな!」的雰囲気特盛りです。


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「ドライに賭けてヤマ行ったけどやっぱ諦めて帰って来たよ」と
背中が語る御同輩、約二名。

ミラーをチラ見するなり直線でアドバンテージを稼ぎに加速した先方の
GPZ900Rは、年季も入った革ジャンから見て相応の手練れだ。

しかしお陰でお連れさんのZZ-R400が些か気の毒なことに・・・
否そういうシーンじゃないからさ、ここは。


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「きつねメのウデマエがどーのこーの」という以前に、セローは
タイトコーナーでの扱いが原付並みにイージーで、結果「速い」。

軽くて車体もタイヤもスリムな分だけ、乗り手を怖がらせないまま
段取りナシで進入して最小減速のコーナリングをこなしてしまう。

今やつづら折れの峠でモタードがリッタースポーツを食うシーンは
珍しくないだろう・・・まして路面が濡れていれば、尚のこと。


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実はあのニンジャ、見覚えがある。スポーツスターに乗っていた時
ホームコースの高速コーナーが続く区間で振り切られた相手だった。


ヒット洋画のおかげで新車が売れ、劇画の影響で一時は中古もまた
よく見掛けたけれど。


正直、あのバイクを「あえて」いま愛機に選んでいる乗り手は
相当思い入れがあるライダーらしく、まず下手なヤツはいない。


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むかしSR500を挟んで二代目のゼファー750を選んだ際、直前まで
購入するか否か悩んだ最終選考の一台が、ニンジャ900Rだった。


但し予算内で手が届くのは、切れ込み癖が苦手な前輪16インチのA6。
ヤマで存分に飛ばして腕を磨くなら、素直な後期の17インチがマスト。

知人からはとても素性の良いピカピカなA6を紹介されたものの・・・
結局そこが譲れず、もう一度ZR750の方を手にした思い出がある。


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いかにも「カワサキ謹製」と言わんばかりに大型四発らしい重みを
伴って回るクランクのフィール、低速から強く好ましいトルクの出方。

ジブリアニメの台詞じゃないけど「あの乗り手とは一度会ってじっくり
話してみたいものだ」なんて、少し遠い目をしてしまった雨宿り。


まあヨメや仕事のハナシじゃナシ、「たられば」な昔話は置いといて。
まずは西からやって来る雨雲を避け、青空追って農道を帰ろうか。


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県道や地方道と交わりながら、時々互い違いにあちこちへ延びる
「開拓農道○○線」。

これがあるから特にセローやゴリラだと、退屈な幹線路であるR4や
R282を選ぶ気なんか全然起きなくなってしまう。

面白い・・・同じ地区で南北に並行するように伸びている道なのに
見せる土地の表情が全く違うんだもの・・・。


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南行きの限られたルート、それでも景色の良い道を欲張りたくて
ささやかな河岸段丘の尾根を探し、砂利敷きの坂を駆け上った。

そのてっぺん、まだ高いお日さまに短い影を引く小さなシルエット。


「この丘はね、ぜーんぶアタシのお庭なの。荒らしちゃダメだよ。」


猫好きの間では短命希少が通説となっているレッドタビーの女の子。
しかもパーフェクトな美人さん・・・天使の品格に、これは参った。


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この牧野の周囲には他に家が見当たらなかったから、あの天使は
たぶん昭和飼い(主も家もあるけれど外に放してもらえる暮らし)が
許された、最も自由な生活をしている幸せなねこ。

県庁所在地の下町で暮らすきつねには、「それ」が叶わなかった。

ねこと共に生きる幸福な日々を知っていても、俺にはもう出来ない。
とらみさんが「生涯最後の相棒」ってことになるんだろうね、きっと。


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そこいら辺の田畑を撮ったりカメラをねこに向けて微笑んだりする
中途半端に古いバイクに跨った物好きなオッサン、それが俺。


♪ いいじゃん~ 別にぃ~ どぉでも いいじゃ~ん ♪


古いキヨシローの歌なんか口づさみつつセローのセルを回すと、
反対側からそんなきつねを眺めた姫神山が呆れて笑っていた。


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時たま小雨に当てられる午後は、ノーテンキぐらいでちょうど良い。

だってゴリッパなタテマエなんか脇に置いといてさ、本音は童心に
帰るためにバイク乗ってんだろ?

濡れたアスファルトが日を照り返す眩しい田舎道をあみだに縫って
ツッタカツッタカ225は南へ走る。帰ろう帰ろう、機嫌の良いうちに。


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ヨンリンだって嫌いじゃないけど、「便利な移動手段」的意味合いの
ウェイトがどうしても大きいからなぁ。

やっぱりさ、バイクは不便な分だけ面白さの純度が濃くて高いんだ。

それにしてもナンだ。ささっとセローの身づくろいを終えるなり助手席に
温泉道具一式放り込んで郊外へ向かった途端、この青空だよ(溜息)。


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「今日バイクで出るべきは午後だった」って事かなぁ・・・嗚呼もう。

中途半端に日が傾いた平日の温泉はそれ故スカスカに空いていて
お陰でサウナも露天風呂も満喫し放題に活用させて頂けたけれど。

入湯料700円の元を二時間掛かりで取り返し1.8kgも体重が減るほど
汗を流して、下降していた気分はまずまずチャラに出来ただろうか。


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湯上がりの肌を夕風で冷ましながら耳を傾けた黄昏時のFMからは
「今夜は満月、絶好のお月見が楽しめそうな天気に恵まれましたね」
と、まるできつねの毛を逆撫でするような弾んだ声のアナウンス。


うるせェ、晴れるなら晴れるで朝からカラッと晴れやがれってんだィ!
このぺらんめぃのすっとこどっこい、青空なんぞ一昨日きやがれィ!
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誰も知らない DEAD or ALIVE ~台風一過、伐採林道の死闘~









天気予報は「曇りのち雨」。でも、陽光に照らされ目が覚めた。

まずはパソコンを叩き起こして、一時間予報とニラメッコ・・・。
うん、雨が降りそうなのは15時を回ってからだ。

なにしろ今は、バイクに乗らずににいられない最高の季節。
行けるモンなら、走り出さないテはないだろう。


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大丈夫、西の山に雲が掛かり始めてから帰っても間に合うかな。

ホントはまた「未知の道」を探って、冒険したいところだけれど。

まあ今日は昼過ぎぐらいに帰途に着ける、近場で遊ぼう。


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いつもならS神社脇から登坂を開始する、お馴染み林道。

ただ、一度だけ見つけたことのある「幻の丘」の入り口を
確かめるには、南の逆回りにヒントがあるように思えた。


・・・ん?こんなところに脇道なんか在ったっけ・・・?


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いらっしゃい、と誘わんばかりの砂利敷きは数百メートルで終了。

ちょっとした広場の先は、マディの匂いが濃厚な赤土の細道。

なにしろ台風一過から僅か数日、掘れているとしたら相当深い。

コイツは罠フラグなのか、はたまた知られざるルートの始まりか。


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まだ真新しい幅広なキャタの轍が、キレイに沢掘れを潰している。

お陰で道沿い、縦方向の溝は皆無なのだが、しかしヨコが深い。

延々アップダウンのラクダこぶ、ザブザブと水溜まりを突っ切る。

ビビッてスロットル閉じると、次の坂でレロッて登れなくなるから。


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木々の間に間に差す明るい9月の陽光が、おいでおいでと誘う。

ついつい午後の予報の傘マークなんか、忘れちまうんだよなあ。

マッドな路面に尻を振ってもマインドが背中を押す。イケイケだ。


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後から思い返せば、予兆を感じていた。そう、確かにこの場所で。

*sei姉の言葉を思い出す。「謙虚に向かい合い、心の声を聴け」。

チラリ小さくよぎる「この先はマズい」という予感に、従うべきだった。


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予感の元は、坂の角度。ここに至るまでより、微妙にキツく見えた。

そう、手前の凹に出来た水溜まりも相応に深かったのだ。

勢いよくツッコんだセローのリアタイヤは、しかし窪みに負けて掻く。

ブロンッと最後の声を上げ、そこでエンジンは止まってしまった。


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セルを回して一速で吹かす。1ミリも前に進まずテールが沈む。

いくら前後に揺すり反動を掛けても、左右にすらビタイチ動かない。

慌てるな。セローを斜面から落とした時よりは、確実に勝機がある。

水を抜いて底を手で掘る。邪魔な丸太や枝を掻き出し、放り出す。

少しずつセローが前後に動く。ふと「ホップさせたらよ?」と閃く。


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前足を縮めてポンっとホップ・・・ちょっとずつ向きが変わり出す。

上半身全てを前後に使い、反動でホップ・ホップ・ホップ。

真横を向いたところで一速入れっパ、リアで掻きながらホップ。

渾身の力で泥底を蹴り飛ばしたら・・・一気に、出た。脱出だ。

スタックから一時間、人車共々全身ドロドロずぶ濡れだけれど。


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ヌルヌルと滑るグローブ、クラッチを握る左手が攣って痛む。

疲労困憊クッタクタ、元気のゲの字の欠片もありゃしない。

これがドライだったら道々横たわる伐採の木の枝や幹を見て
むしろ早々に引き返していただろう、伐採林道。

勢い勝負で判断を誤った・・・しかし不思議と負けた気がしない。


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広場まで戻ったところでメットを脱ぎ、グローブと上着も放り出す。

ここでようやく気付いた。もう全身くまなく汗だく、湯気が立っている。

山へ入る前に必ず仕入れる癖がついていた缶コーヒーに救われる。

ホント絶対何かしら、水分を持ち歩くべきなんだなぁ、林道屋は。


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県道を帰る道々、風で冷やされる身体に時折りゾワゾワした。

気を抜かずピンと張って淡々とスピードをキープしつつ、つくづく
思った・・・「スタックしたのが近場で良かった」と。

見た目ドロドロに汚れても「負けた気がしない」理由は、ふたつ。

前回の危機と違い「一度も転んでいない」「セローを壊していない」。


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帰宅するなりビショビショで気持ち悪い衣服を全てタライに丸投げ。

「さて風呂とメシと洗車、どれからヤッツケようかと思案していると
フジツボのエキゾーストを轟かせてギャランに乗ったへーさん参上。

「おー、イイ感じだねぇ。山でずいぶん遊んで来たね?」とニヤリ。
「『遊んで来た』っつーより『弄ばれて来た』って感じっス」とお返事。

徐々に低く厚くなって来る雲を傍らに睨みつつ、小一時間の談笑。


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細部までしつこく入り込んだ赤土の泥を掻き出していると、いよいよ
閃光が視界の隅にチラつき遠く空が轟き出した。

トツットツッと背を打つ大粒の滴を感じて、ガレージの軒下へ移る。
直後にドッと周囲が霞むほどの烈しい雷雨・・・やれやれ、紙一重か。

結局は風呂もメシも洗濯も後回し、本日も我ラマダン也、ってね。


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「お帰りなさい、今日もご苦労様でした」と流れる黄昏のFM聴きながら
ワックス掛けてチェーンの手入れも終え、やっと自分のシャワータイム。

洗剤入りのタライに突っ込んだカーゴパンツやデニムを、ワイン造りで
ブドウを踏むように・・・マッパなオッサンの足で踏んでも色気は無いが。


久々に61kgジャストの値を指した体重計の上で、ホッと安堵の溜息を。


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「二輪二足・行けるトコまで大冒険」は、セローにとってコンセプトの内。
望外な死闘に全身筋肉痛で疲労困憊、でも何故か心身ともスッキリ。


流石に当分勘弁だけれど、全力使い切りのデトックスも、たまには良いか。

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「その気、ミステイク」。







「XXX」を迷いなく「MissTake」と読めるのは、きつねより年上かな。

もっともこの曲自体、覚えているヒトが少なそうだけれど・・・。


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「来週早々また台風が来るらしい」ってんで、今日は午後から
西の馴染みの林道へ出向いて来た。

嵐の後は山の水が落ち切るまで、しばらく路面が荒れるからね。


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ってか、既に荒れてた・・・しばらく来ないとコレだもんなー。

路面が落ちて、ガードレールも支柱ごと宙ぶらりんになっていた。

そんなワケで、まあドコ走っていたかはナイショにしとこうか。


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先月の秋田が豪雨被害に見舞われた時、たぶん道そのものが一度
川になっちゃったんだ。

クラックを避けたところも砂利が締まらず浮石になっていて、とにかく
走り辛いことこの上ない。


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ちなみに西側から入ったら、ソッチはタチキン表示が何も無かった。

デカい四輪でこの状況に出くわしたら・・・って、ここまで来れないか。


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「去年通れた道、春には走れた道が、半年後・一年後にも通れる」
という保証は、ナンも無い。

それが山岳県土の林道/未舗装路。意外と儚いサダメなのね。


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そして何故か東サイドはバリケード封鎖とか・・・きつねメにはよく
分からないのです、オトナノジジョーっていうヤツ。

舗装の路肩が崩れた地点からエリア内全部ダメ、って事だろか。


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「北海道の未舗装県道って、こんな感じなんだろーなー」という
きつねメいたくお気に入りのヒャッハー・ストレートは無傷で健在。


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でも調子こいて行くと、コーナー曲がった途端にそっから先が
「全面沢渡りの刑」だったりするからあなどれない。

時期が時期なら、トラブーツの中がヒキガエルの卵だらけに
なりかねませんよ、くわばらくわばら。


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まだ黄昏まで時間がありそうだから、国道を渡ってもう一本。

なんか様子違うなー、見晴らし良いなー、と首を傾げていたら
ここでも伐採が進んでいた。

よく眺めると等間隔で若木の苗が植えてあったから、慎重に。


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伐採道に化けた枝道から本道に戻ると、凄いヤツが登っていた。

シャレオツなアルミ煽りの4トンなんだけど、キャブの後ろにユニック。


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牧草地のそっちこっちに、軽トラに積めない大きさのロールが。

たぶんあのトラックは、コレを回収しに来たんだろうな。


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・・・この林道を見つけたのは、もう何年前になるんだろうか・・・。

以降もっと長い道や、もっと絶景に通じるルートを知ったせいか
今回は大して気分がスッキリしなかった。


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否、それはどうも「新鮮味が薄れたせい」じゃない気がする。

カメラで切り取った、その中には写っていない状況の変化に
納得が行かなかったのだ。


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きつねがこの道に求めるものは、荒れた路面を走破するスリルや
達成感じゃない。

「あの道を走れば必ず会える、約束された四季の風景」なんだ。


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別に路面が荒れた山を嫌っているわけじゃないんだけど・・・
「ソレを求める心積もりだったなら別の方角を選ぶよ」ってこと。

例えばこってり濃いラーメンを目当てに入った店で、メニューに
あっさり味の中華そばしか無かったら、ガッカリするでしょ?


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今日のところは、「小ざっぱりした醤油ラーメン」で良かったのに。

知っている道の知っている風景なのに、気持ち良く走れない路面。

知っている景色で和みたかったのに、伐採された殺風景な視界。


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繰り返し書くけど、ホント林道って舗装路以上に脆く儚いモンなんだ。

近年の極端な気象が、図らずもソレを身を以って教えてくれている。


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走れる季節に、走れる機会を逃さず、ちゃんと走っておこうと思う。

その時見た景色を、また後で見に来られるとは限らないのだから。


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◎ 追伸 ◎


今回のルートのエダには「チェーン張り」のタチキンがありました。

岩手では、公有地でここまで仕切った林道は相当なレア・ケース。


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裏を返せば、「何かそうせざるを得ない理由がある」のでしょう。

きつねが「モラル上走行不可」と判断するのは、こういう場合です。

テーマ : オフロードバイク関連
ジャンル : 車・バイク

きつね的「秋のお出迎え」 ~魔法の呪文は、アサギシオオシダ~







「せっかくの休日なのに、また今回も『曇りのち雨』・・・かぁ。」

ベッドで目覚めるなり、何故かアサギシオオシダというワードが
アタマの中をグルグルと巡る、奇妙な朝。


前回が「絶好の天気を通院で台無しにされる件」に見舞われて
落胆しただけに、予報が覆ることを期待していたんだけれど。

結局ドンヨリな空に気分を切り替え、「ここしばらく300km/月しか
走っていないけーたろーで温泉ドライブにでも行こう」、と決めた。


しかし・・・タバコを求めて「みえるひと」ことトキ婆ァの店に寄り、
ついついアサッテ方向な長話に興じて・・・気付けば正午だ。


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考えてみればこの一か月、行動範囲が「市内と隣りの市町村」。

半径50km越えはスポーツスターで県南を走った時が最後だから
実に二ヶ月も海や県境の向こうへ出向いていないことになる。

「オンシーズン真っ只中に、これだけ遠出しなかったことなんて
免許取得以降じゃ前代未聞。見えない紐に繋がれた犬みたい。」

「意図していないのになぜか遠くへ行けないor行けなくなる、か。
ま、そういうこともあるわね。後から理由が分かるんじゃないの?」


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「そー言えばコレのブレーキランプ球、こないだ片ッポ切れたんよ。
近親の不幸の前兆とかいう、不吉なヤツじゃなきゃ良いけどなー。」


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窓を降ろしたけーたろーでバイパスを走っていて、ふと気付く。


・・・アサギシオオシダアサギシオオシダ・・・あれ?東の方から
青空が覗いてないか?


直感で「今日は降らない」と思った。リクツ抜きの本能で確信した。
降らないのならバイクが良い。浅岸~大志田なら、セローの出番。


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慌てて乗り換え走り出したから、「さあアプローチはどうするよ?」と
心の声に訪ねるばかりで、ついぞ昼飯を取り損ねてしまう。

あ、昨日の晩からナンも喰ってない・・・24時間ラマダンかよ俺。

さておき胸中のコックリサンは、「上米内→NO」 「飛鳥牧場→NO」
「R455経由→NO」 「R106経由→YES」というお導き。

ふむ、では「いつの間にか忘れたアプローチ」を探ってみっか?と
県36・「平成市民の森」辺りから通じていた林道を思い出す。


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が、かつて通じていたハズのソレは見た目ほとんど廃道と化した上に
御丁寧にチェーンで封鎖されており、通行不可。

試しに傍らで草刈りに励むオヤジさんを呼び止め、先を尋ねてみるも
「ハイキング・コース?あんまりバイクで走っちゃいけないんじゃない?」

・・・おいおい「あんまり」て・・・そんなアバウトな・・・ま、止めとこう。


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結局些か不本意ながら「第三のアプローチ」としては割り合い平凡な
綱取ダム・旧やる気地蔵経由のラインをチョイスする成り行きに。

同系ルートお約束の銭掛峠越え線は毎年のように走っているので、
まずまずの変化球だから「心の声」を反映したものになる・・・のか。


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でも、結果として「強い直感」と「心の声」に従ったのは正解だった。

やっぱり雲の流れ方がいつもとは違っていたようで、見る見る間に
青空の大きさが増して行き、森に生気が戻る時の確かな感触を得た。


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今回は午後の限られた時間のラフロード・ランではあるけれども、
休憩タイムをより多く長く取れたなら、野生動物とも出会えたはず。

ヤマの息遣いが明らかに違う・・・全ての木々が、深呼吸している。


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進捗を選ぶのに機嫌を伺わねばならないほど深い山じゃないものの
それでも「ゲートが開いている」感覚を得るのは、嬉しくて楽しいもの。

あまりにウキウキ元気良く飛び込んだせいなのか、集落の中でひとつ
見知らぬ枝道に紛れ込んだら、その先に「ん?」と首を捻る林道が。


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セローを手にして以降の十年で、「盛岡の奥座敷」区界手前界隈は
もう走り尽くしていたはずなのに・・・このコース、初めてじゃないか?


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この界隈は谷こそ深いものの標高は大して高くなく、牧野もない。
だからなかなか映えた「見晴らしポイント」を望めない。

おかげでどの写真も似たようなものばかりになっちゃうんだけど。


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その代わり、日なた・日陰・沢の傍・木々の表情が変わる都度
いろんな匂いや空気を楽しめる。


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先月の長雨のせいか、時折り深い沢掘れが現れ「飛ばすなよ」と
警告を促す路面を読んでいたら、未舗装交差点だ。

そっか、ここは「建石林道」って言うんだ。やはりお初のルートだ。


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以前関東の林道事故について「同じ様なダートでも地方によって
しきたりが違う」「同コンディションでもコッチでは走れる」と書いた。

要は自治体の考えひとつでロープを張ったり張らなかったりする。
だから一律に「林道=ダメ」と考えるのは如何なモンか?と。


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何しろコッチでは逆に「行けるモンなら行ってみやがれ!」ってな
ここまで鬼掘れしたコワい林道ですら「通行禁止」の表示が無い。


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轍の真ん中突破を試みる一休さん的な猛者も居るだろうけど。
正直ソロ・アタックではアブいので、交差点まで引き返した。


だって数キロ進んで行き止まりなら、再度この道を戻るんだぜ?


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結局、割と整備の良い建石のメイン道路に沿って進む成り行きに。

それにしても陽が生気を呼び起こした森の中は、清々しいばかり。


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なんかねー、ウキウキとしみじみがシェイクされて幸せな気分。
「あー、この時間、この過ごし方を望んでいたんだなぁ」って思う。

居るべきところに居て、自分らしく遊んでいる。イキイキしてる、って。


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時には調子こいて、また自らフラグ立てに行ったりして(笑)。


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一速ホールドの行きは良い良い、帰りは・・・おいおいすげートコ
登って来ちまったな俺(※ この程度はセローなら割と平気)。


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少し林がまばらになった辺りで、向こうにR106のループが見えた。


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なるほどなー、道中で一度もJR山田線とクロスしなかったのは
浅岸~大志田ルートの内懐をクルッと回るコースだったからだ。

それでもほぼダートだけで30kmは走ってる・・・なんで今まで
こんな素敵な道の存在に、気付かずにいたんだろう。


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R106との接続で一服していると、不意に背後から声を掛けられた。
「今日はクマと逢いませんでした?」

微笑みを浮かべた、自分よりやや年上な軽ワンボックスの男性。

訊けば元はKDX200に乗っていたものの、燃費の悪さに懲りて
今はXR250を駆るローカルのダート・ライダー。


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「ここよりもう少し上で左に入ると、例の交差点に出るんです。」

「さっき行ったら田んぼ脇で、数十センチ沢掘れしていましたよ。」

「ウチらは数人で組んで走るから・・・」という彼の住所を聞いて
ピンと来た。

「もしかしたらソレ、某ガソリンスタンドの店主さんのチーム?」

ビンゴだった。あのダート・マスターの一味なら、この辺りは当然
ほとんど「庭」の内のようなモンだろう。


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「ヒマな時間にお邪魔すると、建屋の中で雑談して一時間。
家にお邪魔すると二時間ぐらいは、バイクとヤマの話してる。」

うん・・・分かる。あの人当たりの良くて優しいマスターとだったら
大好きなバイクのこと、何時間でもおしゃべり出来そうだもの。

そう言えば彼と初めて会ったのも、同じR106の川内だったっけ。

「じゃ、今度またどこかの山で!」 「了解。マスターによろしく!」


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四方八方からムクムクとせり上がって来る入道雲を眺めつつ、
さっきの彼の言葉を思い出した。

「盛岡は予報の裏をかいて晴れたけど、花巻で土砂降りだって
いまラジオから流れていたよ。コッチ選んでラッキーだったね。」


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起き掛けにアタマを巡っていた「アサギシオオシダ」というワードの
ループは、やはり何かある種の「お告げ」だったに違いなかった。

だとしたら今日の彼や件のダート・マスターの一団とは、きっと再び
そう遠くないうちにどこかで出会う。そんな御縁の予兆かもしれない。


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入道雲を振り切っての帰りがけ、「まだ日が高いから」とアジトへ
戻る前、もう少しだけ遠回りをして缶コーヒー・ブレイク。

そしてようやく、すすけた心のプラグがきれいに焼けた実感から
「自分のしたかったこと」に、コトンと胸落ちの音を聴いたのだ。

そうか、俺は「自分の秋のお出迎え」がしたかったんだな、と。


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今月に入ってから盛岡地方気象台は、「梅雨明け」を撤回した。

結局日々雨雲に覆われたまま、何時から何時までが夏だったのか
判然としないままに、八月を越してしまった。

だからこそ全身で「秋」を受け止めたかった。そのためには前回の
「半日ブラブラ」じゃ、心のくすみを晴らすことが出来なかったんだ。


前回と今回、合わせて一日・・・そう、丸一日の自由が必要だった。


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黄昏に向け広がる雲の隙間を縫い、マンダリンの陽が街を染める。

汚れたセローを洗って磨いて、しかし気分はスッキリとクリアだ。

明日もし雨が降っても、きつねはもう平気。憂鬱になんかならない。

だってキッカリ、「秋を迎える儀式」を済ませることが出来たから。

テーマ : オフロードバイク関連
ジャンル : 車・バイク

シケッた空の間隙突いて。 ~セロー、甲羅干しに出掛ける~









「杉山さん載せたらコレも載せないと片手落ち」って訳じゃないけれど
少し思うところあって、今日はこの曲をアタマに。

サビに入るなり「キリンレモン2101ッ!」と叫んだ貴方はきっときつねと
同世代・・・ぼくと握手ッ(ゲンコツごっつんこも可。笑)。

しっかし脂が乗っていた頃の前田さんも、イイ声しているよなぁ。


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久々に朝日に迎えられて目覚めた時から、「今日はセローを出そう」と
心に決めていた・・・気付けば三週間も乗っていないものね。

いくら暑がりのきつねでも天候不順という理由でこれだけバイクに
乗らなかった夏は、免許取得後の27年で一度もなかったと思う。

おかげで空気圧がデタラメに落ちていたので、補充。


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いつものヤマハ屋のオヤッサン曰く「ダンロップのへヴィチューブは
何故か空気の抜けが早い」とのこと。

ウチはフロントがDLでリアがIRCのへヴィという組み合わせだけど、
確かに前の方が減っている。

オヤッサンの言葉を試すべく、ほぼ同時に虫ゴムを変えてみたので
「チューブのゴムそのものの呼吸の違い」ってことになるんだろか?

それとも、口金の構造とか精度とかのモンダイなんだべかね。

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今日はダートに深入りせず、調子見程度の心積もりで青空を追って
東に向かってみる。

そのつもりでガード類もブーツも工具もアジトに置いて出て来た。

どうせ林道は長雨の影響で、マディだったり掘れたり荒れたりに
違いないから。


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・・・って言いつつ、入り口を見つけると結局我慢出来ず・・・(笑)。

メドを「長くても半日」って設定すると、舗装路ではどれも走り尽して
飽きているから、どーしても退屈しちゃう。つまんないのね。

砂利敷き整備で距離も大したことない道だから、気を抜かなければ
そうそうヤラかすことは無かろうよ、っと。


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しかしなんとまあ、逃げ行く青空の儚いこと。カムバック・ブルースカイ。

・・・晴れたら晴れたで暑くてノビるクセに、ワガママ言ってスンマセン。

それにつけても四方八方、降る気満々の空模様にウンザリしてしまう。

今日はもうコレ一本だけ走って、とっとと巣穴へ帰ろうっと。


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空気や表情を伺わなければならないほど深い山懐ではないものの。

森の空気は歓迎するでもなく拒むでもなく、ポーカー・フェイス。

湿度の高さと相まって、ボヤンとモヤンと眠たい感じかな。


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当然「陽のもと」たる日差しなんか届かないので、動物たちの気配も
諦めムード・・・って、おっとっと・・・ちびくまが散歩してるのか。


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この林道の入り口に閉鎖も成されず建て前看板の表記もない理由は
「朝島山登山口へのアプローチだから」。

ってか長雨で地面ユルユルらしく、横倒しになった木の下を2~3回
くぐってんだけど。

というかアレだ、登山者カード用ポストの据えられ方がこんな感じだと
奥にゲゲゲなトモダチの家がありそうで、ちょっとそそるな(←違)。


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大ヶ生への舗装路に出て、リンゴ畑の農道をあみだくじ引くように
繋いで繋いで撤収しまーす。

秋の色付けに向け袋を取られた青いリンゴたちが、初々しいね。

日差しが本当に恋しいのは、ぷらぷらバイク遊びのきつねよりも
きっと果物の方なんだろう。


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湿気に汗をかく冷たい缶コーヒーを一本飲んで、概ねホームタウン。

メットのシールドにてちてちっと空の涙が当たる前に、無事帰宅。

なんとなく「シケッた煎餅で空きっ腹を満たす」的なバイク散歩で
100kmにも全然満たない距離だけど、まぁ少しは気が晴れたか。

あとは重たい雲とニラメッコでセローの汚れを落とし、午前の部・終了。


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愚にもつかないワイドショー見つつ昼飯食ってそれから洗濯機回して
「午後は何すっかなー?」と物干ししていたら眠たくなって昼寝して。

そしてアジトの屋根を叩く烈しい雨音に目が覚める黄昏時であります。

「今日より若い日は無い」なんて言葉もあるけれど、若さより時間より
まずなんか「やる気」が欠けている最近の怠けぎつね。


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そろそろ使い切るな・・・と発注掛けて昨日届いたコイツの出番は
もう少しばかり順延となっちゃいそうな天気予報。


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ちょっと愛車の身支度をしたくなるステキなお知らせが、ひとつ届いて
いるんだけど・・・なー。


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◎ 今日の謎 ◎


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 「・・・なぜに採掘場で身の上話?」


視野に入った一瞬読み違え、脳内に流れる「シャングリラ」。


や、ユンボがあったので意図は概ね読み取れますが、しかし。

テーマ : オフロードバイク関連
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プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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