晩秋のこと、取りこぼし。 ~遅ればせながら、セローの冬眠日記~








今朝は本文を先に書き進めつつも、それに沿う曲が浮かばなくて。

逆に「この内容にはどんなTOPが似合うだろう?」とコーヒー傍らに
SPITZの動画を眺めていて「これは!」と思うものを見つけました。



~無慈悲な鏡 叩き割って そこに見つけた道 それは今も続いてる

膝をすりむいても 醒めたがらない 僕の妄想が 尽きるまで

それは今も続いてる 泥にまみれても~



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音楽だったのか乗り物だったのか、彼らとは対象が違っただけ。

1987年、17才だったきつねはたぶん同じ感情をバイクに向けて。
そして今があるんだ、と。


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ところで、「趣味モノたちの冬眠シリーズ」の中で未だ一台
記事に上げていなかった車両がありまして。

リアルタイムな事を優先して書いていても残尿感的なナニか
(←齢のせいだとか言うな。笑)が拭えなくてね。

忘備録として、ここで書き残しておこうと思います。


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って言っても要はセロー冬眠メンテ記録なので、中身は
他の車両と大差ないです。

① 燃料満タンにしてフューエルワンのチョイ足し。
② オイル交換とエアクリーナーのお洗濯。
③ キャブ内のガソリンを燃やし切り、バッテリーを外す。


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後は磨いて各部に潤滑剤を塗り、チェーンの汚れを拭いて
タイヤのエアを少し多めに充填しておく・・・ぐらいかな。

コレっていつの作業だっけ?とファイルの記録を確認したら
ナベエさんと師匠へーさんの御対面があった翌日でした。

そっか、一か月近く前か。まだ最近の様な、もう随分前の様な。


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ただひとつ、ヤラんで良いことヤラかしてしまいまして・・・
それがアンダーガードの固定ボルトをナメてしまったこと。

朝、起き掛けの思いつきで始めちゃったツケなんだよねぇ。

ラチェットの切り替えノブにうっかり触れたか、緩めるところを
締めちゃったんだなぁ。


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趣味車相手にタップ使うのなんて、何年ぶりだろー(泣)。

オイル交換のたんびに着脱するので、既にボルトのネジ山も
弱っていたんでしょうね。

逝ったのが車体側のナットじゃなくて良かったよ、と安堵。


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一連の作業で気掛かりになるのは、やはりオイルフィルター関連。

フィルターに着く「コナコナキラキラ」は毎度々々なので、塊感の
あるものや余程ヘンなものが引っ掛かっていない限りスルー。

予備エンジンがある今は、思い巡らす程のことじゃなくなりました。

しかーし・・・昨年フィルターに張り付いていた「謎の黒い帯」に
続き、今回はドレンのストレーナーに「謎のプラスチック片」が。


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きつねメの容量少な目な脳ミソをクルクル掻き回し考えてみるに
やはりカムチェーンのスリッパーから出たカスじゃないのか、と。

去年は様子見、今年はガスケットの交換でテンショナーを外して
いるから・・・その際にスリッパーの位置が少しズレたのかな?

エンジンから目立った異音が聴こえる感じは無いから、たぶん
気にする程のことじゃないと思うけれど。

来期はテンショナーをいじらずに乗り、様子を見ようと思います。


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「ビミョーと言えばビミョーな点」はもうひとつ。はい、チェーンと
スプロケットの寿命です。

シフトリンク周りの給油ついでにカバーを外し、普段は見えない
フロントの減りを眺めたのだけれど・・・既に尖っていると思えば
尖っているし、まだイケると思えばイケそうな気もしてしまう。

頻繁に林道ランを楽しんでいれば傷みの進行も当然早いから、
「何キロ毎」「何年毎」みたいな目安が通用しないんだよね。

予算が手許にあるうちに、モノだけは一式手配しておこうかな。


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過去のブログを遡っても昨年の記録が見つからず、果たして今季
どのぐらい走ったのか分からないけれど。

天候不順で乗る機会が少なかった割には一度引っ張り出せば
結構な距離を走っていた気がするので、結果たぶん例年並み。

マイレージを稼げるようになった理由は、昨冬に安本シートさん
再度仕立て直してもらったコレによるもの。


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硬めのスポンジを純正表皮が張れる限界まで盛って貰った上
お尻が乗る面は厚めで幅広めに・・・というワガママな要望へ
応えて頂いたお陰で、フォルムこそ少々不格好になったものの。

座ったままだと一時間走るのも苦痛だった劣化シートが今では
休憩込みの林道行きなら200km走れる乗り心地になりました
(これがどれ程の改善なのか、225セロー乗りなら分かるはず)。

尻の痛みや痺れについても効果は大きいけれど、170cmを超える
身長の乗り手なら股や膝の角度もラクになる恩恵が得られるから。

アンコ更新とハイシート化は利点が大きかった、と実感しています。


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来春早々には4万㌔を越えそうな、推定`90年式の我がセロー

「関東以西じゃ、カマ開けずに6万7万なんて個体もザラにあるから
そんなに神経質になることは無いよ」と励ましの声もある一方で。

山岳県土の住民としては、林道の果てで不意にエンジン逝ったら
怖ェよな・・・ともアタマの片隅で考え始めている今日この頃。


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そうでなくても自身の判断ミスで、今期三度もギリギリ脱出の
ピンチを招いてしまっているのですから・・・。

スペアエンジンの存在に甘えずライディングの都度、愛機の声や
危機の予感に、耳を澄ませなければいけない時期に来ている。

そのことだけは心に置いておいた方が、間違いなさそうです。


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今まで長く乗って来た大切な相棒ですもん。

共に過ごす時間はいつも愉しく快くありたいものだから、ね。
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シーズン・オフのシャッターが降りる頃。 ~セローによる、北東北晩秋物語~








時節的に「この曲をTOPに載せるには、まだ少し早いかな?」とも
考えつつ・・・。

でも先月末に黄昏まで温泉に浸かっていたら、けーたろーの窓に
今季初の雪を見たので、使ってしまいました。


それにしても件の事件以前のマッキーは、景色と心模様を重ねた
ディティールの表現力が神憑り的だ・・・と、改めて感じ入る次第。


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何を見ても感じても一番に伝えたいのは、あのコなのに・・・か。
若い頃、実らぬ恋をたくさん重ねて来たきつねには、よく分かる。

最低気温一桁に達した昨今の北東北で聴くと切なさのリアリティが
一層身に染み、心を震わせてしまう訳ですよ奥さん!(←誰や?)


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下北半島旅行記からこっち、すっかりロードスターの話ばかりに
振ってしまったけれど。もちろん二輪でもボチボチ走っています。


でも、どこをどう走っても都度「嗚呼、秋は終わりなんだ」と
確認して回るようで、今シーズンへの挨拶回り的な気分に。


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これも既に10日ぐらい前、「最近セローでヤマに行ってないなぁ」
と盛岡の東端・区界へ散歩に出向いてみた様子。

紅葉の盛りは既に市内に降りて来た後だから、概ねの予想は
ついていたけれど。


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R106から無数に延びるエダのひとつへ、気まぐれに入って。

「集落住民以外許可なく立ち入るべからず」の看板を見掛けて
今期の畑の後始末と思しきお婆ちゃんに尋ねてみた。

「バイクでお散歩?良いけど廃道で何処にも抜けられないよ。」


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しょきしゃきっ、ざさざさ・・・落ち葉の絨毯は相当に厚いよう。

一か月前なら濃いブッシュに行く手を遮られ幾らも入らずに
撤退していただろうけれど。むしろ見通しが利く分、進める。

「廃道」ということは、上流に誰も住んでいない、ということ。


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水底の石を数えられる澄んだ川に、硬さを感じるせいかな。
しばし眺めてみるも、生き物の気配は感じられなかった。

ふと、さっきのお婆ちゃんが添えてくれた言葉を思い出す。

「最近、畑の荒らされ方が酷くてね。鹿が群れているかも
しれないから、気をつけて。」


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道を登るにつれて、不意打ちのキックバックを喰らう瞬間が
増えて来た。

冬枯れて開けた、穏やかな視界に騙されてしまうけれど。

落葉のカーペットは厚みがある分だけ、その下のトラップを
巧みに隠してしまう。


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「道」としての存在感があいまいになった辺りでセローを停め
試しに徒歩で探りを入れれば・・・いや、くわばらくわばら。

ヒトのアタマ大の落石が累々と、轍の痕跡を埋めている。

これはアカンやつ、四季に関わらず既に眠って久しい道だ。
散歩以上のレベルは望まない・・・撤収決定で切り返し。


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きっと森の住人達も、「お休み」を決め込んでいるのだろう。

これだけ丸裸で見通しが利く林間なら、何かが動けば瞬間的に
気付けるはずなのだけれど。
エンジンを切り一服している間も、静寂のまま空気が動かない。

この居心地は快いものの、長居するほどの理由は無いかな。


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一旦はR106へ戻ったけれど、降りる前に抜けのいい画像も
一枚欲しくなったので、向こう側へ渡ってみた。

視界にちょっと開けた丘が入ったので、引き寄せられるように
寄ってみれば・・・嗚呼、ここか!そう、ここだよ!と胸落ち。

現在の「青少年自然の家」に些かの違和感を覚えていた理由。
子供の頃に親しんだココから、いつの間にか移転していたのだ。


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もう記憶もアヤフヤになるほど大昔のことで、不確かだけれど。
小学校の林間学校でお世話になったのは、たぶんコッチの方。

するとあの朽ちた白樺ロッジは、これもいつの間にか消えていた
「区界スキー場」のスキー・センターを兼ねていたのだろうか。

ゲレンデだったと思しき広場の手入れが行き届いている理由は
・・・この直後に思い知らされることとなる。


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「おっ、このダートはお初だ!」と勢いを駆って入り込んだコースは
数百メートル先で酷くキャンバーのつく細い登り坂へ向かって行く。

林間学校でハイキングに連れて来られた、兜明神岳への登山道。
もちろんそれは、バイクで入り込んで良いはずのないルートだった。

バックで下り続けるのもしんどいな・・・と斜面で切り返した刹那、
笹薮に隠された巧妙な罠に、したたかフロントタイヤをさらわれた。


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まあ落ち着け落ち着け。上げられない程の落差や斜度じゃない。
なんなら倒木の幹さえ事前に除ければ、薮漕ぎでも降りられる。

コックをOFFに切り替え、土に刺さったハンドルを起こして引き抜き
ダメ元で路上復帰を試みる。

もう何が煩わしいかって、とにかくステップ周りへ弓なりに引っ掛かる
無数の笹の蔓・・・持ってて良かった、ヴィクトリノックス。


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時ならぬ草刈りに汗しながら、フロントはハンドルを起こして引いて。
リアはホイールごと持ち上げて、ここまで2メートルのピックアップに
小一時間。


軽量級だ125ccベースだとか何だかんだ言っても、100kgは重いのよ。
そりゃそうだよね、だってオートバイだもの(笑)。


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標準車載の鉄板打ち抜きっぽいレンチでは全く歯が立たなかった
(これで曲がっちゃうレンチってナニ?)シフトペダルを直すにも
ロッキング・プライヤーが活躍。

やっぱりベテランは「実践で役立つもの」をよく御存知です・・・
トライアル師匠・へーさんの装備、真似ておいて良かった。


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林道の路上でパタンと転ばしたことは、以前に何度かあるけれど。

「崖下へ落とす」「沼にハマる」「路肩を踏み外す」と年に三度も
脱出に一時間超を要するピンチを招いたのは、今期が初めて。

そこから得るものも確かにあるけれど、元凶は判断力の甘さだ。


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振り返れば危機の前に、いつも心の中で小さなベルが鳴っていた。
「この先は、ちょっとマズいんじゃないの?」って。

それでもアクセルを閉じなかったのは、そこまでに付いた勢いと
「多分なんとかなるっしょ!」という過信が全てだった。

「なんとかなった」のは結果論。懲りずに何度も繰り返せばいずれ
遠からず「なんとも出来ない」時が来る。ソリストの宿命として。


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スウェットの下で汗だくになったTシャツに気持ち悪さを覚えつつも
ただ難儀してシッポ巻いて帰るのは、どうにも悔しい負けず嫌い。

風邪を呼び込まぬ様に襟元を締め直し、通い慣れた飛鳥牧場へ。
区界トンネルから降りると、季節が半月ばかり戻ったような紅葉。

・・・今日チョイスすべきだったのは、むしろコッチだったのか。


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ことある都度にかつての道筋を知るヒトへ尋ねてみたところ、
昭和40年代のR106は現JR山田線の各駅に沿ったこの道路
だったらしい。

しかし落葉後という季節を差し引いても、見通しが良過ぎる。
伐採の加速化はホント、何処の山でも同じなのか。


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山里まで降り立ったのは、午後の時計も大きく右へ回った頃。

ようやく見つけた自動販売機で暖かい缶コーヒーを求めて、
「おそらくこれが今期最後の林道探検ごっこか」と、独り言。

本音は名残惜しいけれど、季節の巡りには逆らえないからね。


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それにしても今年の紅葉、訪れが早いところと遅いところが
山でも街でもデタラメでバラバラだったように感じます。

きっと冷夏の八月、雨続きの九月、嵐の見舞う十月と気象が
荒れた影響なんだろうなぁ。

例年通り穏やかに順当に経過していたら、未だ落ちずに済んだ
木の葉も、台風の余波や激しい低気圧の突風で散らされたから。


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綱取ダムの展望台から夕陽に照らされる小さな山々を眺めると
その肌には依然色付きが味わえるものの。

そのマテリアルは概ね既に地へ舞い降りた葉によるものでしょう。

ゆっくりとシーズンのシャッターが降りて来る淋しさを味わいつつ
気温が10℃を切る前に、街へと帰るきつねでありました。


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引きずり落したり引きずり上げたり泥まみれにしたりする都度、
少しずつ褪せて行くフォレスト・グリーンに詫びながらの洗車。

「来季はこれ以上、自身も愛車も痛めつける様な行程は避けよう」
と誓い、明日以降に身体を襲って来るだろう筋肉痛を覚悟しつつ。

この後に石油ストーブを焚いたガレージに引き込んで細部まで
ワックスやシリコン・スプレーを掛けておきました。

本格的な冬眠作業はもう少しだけ先延ばしにさせてね、セロー


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市内で過ごす分には、まだ降雪凍結に身構えるレベルには至って
いないものの。

その後の休日は気温が上がるのを待ちがてら「下北旅紀行」を
書きつつ。

「明朝は放射冷却で氷点下」「山沿いは雪がチラつくことも」てな
天気予報に怯えながら、お昼辺りから冬支度を進める今日この頃。


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気が向けば山間の温泉も恋しくなる時期だから、もしそーなったら
そーなったで躊躇なくドライブに出掛ける為、早々にけーたろーも
スタッドレスへと履き替えさせました。


スポーツスターにしてもKeiにしても、それぞれの作業に思うところは
多々あるけれど・・・それはまた「機会を改めて」ということで・・・。

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tag : セロー 林道 林道ラン

10月最初の休日は、まるでオセロの駒の如し。








今日のTOPには、「やけくそファンキー的なヤツを」と探し出した一曲で。


まあホント最近のきつねメ、よっぽどお天道サンに嫌われているらしく
とにかく休みっちゃあ毎度、雨が降るわ寒いわ風強いわ・・・。

そのくせ翌日は通勤の朝からピーカンなんだから、嫌ンなっちまう。


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一昨日もやっぱり降りそうな降らなそうな、焦らしの効いた降水確率。

気温が上がるまでしばし待ったものの「ええい、いま降ってないなら
行っちまえ!」ってんで午後を待たずにセローを駆って出動。


なんか、ね・・・バイクで季節感を楽しめる最後の月に入ったせいか
走り出さずにいられなかったんだ。


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いちおう目指してみたのは、概ね一年越しとなる岩手山林道界隈。

雫石や和賀の様子から見て相当荒れているだろう、とは思っていた
わけだけれど。

いやいや荒れたの掘れたの以前に、岩手山自ら「雨雲量産モード」
・・・もう見るからに「オマエこっち来ンな!」的雰囲気特盛りです。


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「ドライに賭けてヤマ行ったけどやっぱ諦めて帰って来たよ」と
背中が語る御同輩、約二名。

ミラーをチラ見するなり直線でアドバンテージを稼ぎに加速した先方の
GPZ900Rは、年季も入った革ジャンから見て相応の手練れだ。

しかしお陰でお連れさんのZZ-R400が些か気の毒なことに・・・
否そういうシーンじゃないからさ、ここは。


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「きつねメのウデマエがどーのこーの」という以前に、セローは
タイトコーナーでの扱いが原付並みにイージーで、結果「速い」。

軽くて車体もタイヤもスリムな分だけ、乗り手を怖がらせないまま
段取りナシで進入して最小減速のコーナリングをこなしてしまう。

今やつづら折れの峠でモタードがリッタースポーツを食うシーンは
珍しくないだろう・・・まして路面が濡れていれば、尚のこと。


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実はあのニンジャ、見覚えがある。スポーツスターに乗っていた時
ホームコースの高速コーナーが続く区間で振り切られた相手だった。


ヒット洋画のおかげで新車が売れ、劇画の影響で一時は中古もまた
よく見掛けたけれど。


正直、あのバイクを「あえて」いま愛機に選んでいる乗り手は
相当思い入れがあるライダーらしく、まず下手なヤツはいない。


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むかしSR500を挟んで二代目のゼファー750を選んだ際、直前まで
購入するか否か悩んだ最終選考の一台が、ニンジャ900Rだった。


但し予算内で手が届くのは、切れ込み癖が苦手な前輪16インチのA6。
ヤマで存分に飛ばして腕を磨くなら、素直な後期の17インチがマスト。

知人からはとても素性の良いピカピカなA6を紹介されたものの・・・
結局そこが譲れず、もう一度ZR750の方を手にした思い出がある。


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いかにも「カワサキ謹製」と言わんばかりに大型四発らしい重みを
伴って回るクランクのフィール、低速から強く好ましいトルクの出方。

ジブリアニメの台詞じゃないけど「あの乗り手とは一度会ってじっくり
話してみたいものだ」なんて、少し遠い目をしてしまった雨宿り。


まあヨメや仕事のハナシじゃナシ、「たられば」な昔話は置いといて。
まずは西からやって来る雨雲を避け、青空追って農道を帰ろうか。


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県道や地方道と交わりながら、時々互い違いにあちこちへ延びる
「開拓農道○○線」。

これがあるから特にセローやゴリラだと、退屈な幹線路であるR4や
R282を選ぶ気なんか全然起きなくなってしまう。

面白い・・・同じ地区で南北に並行するように伸びている道なのに
見せる土地の表情が全く違うんだもの・・・。


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南行きの限られたルート、それでも景色の良い道を欲張りたくて
ささやかな河岸段丘の尾根を探し、砂利敷きの坂を駆け上った。

そのてっぺん、まだ高いお日さまに短い影を引く小さなシルエット。


「この丘はね、ぜーんぶアタシのお庭なの。荒らしちゃダメだよ。」


猫好きの間では短命希少が通説となっているレッドタビーの女の子。
しかもパーフェクトな美人さん・・・天使の品格に、これは参った。


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この牧野の周囲には他に家が見当たらなかったから、あの天使は
たぶん昭和飼い(主も家もあるけれど外に放してもらえる暮らし)が
許された、最も自由な生活をしている幸せなねこ。

県庁所在地の下町で暮らすきつねには、「それ」が叶わなかった。

ねこと共に生きる幸福な日々を知っていても、俺にはもう出来ない。
とらみさんが「生涯最後の相棒」ってことになるんだろうね、きっと。


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そこいら辺の田畑を撮ったりカメラをねこに向けて微笑んだりする
中途半端に古いバイクに跨った物好きなオッサン、それが俺。


♪ いいじゃん~ 別にぃ~ どぉでも いいじゃ~ん ♪


古いキヨシローの歌なんか口づさみつつセローのセルを回すと、
反対側からそんなきつねを眺めた姫神山が呆れて笑っていた。


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時たま小雨に当てられる午後は、ノーテンキぐらいでちょうど良い。

だってゴリッパなタテマエなんか脇に置いといてさ、本音は童心に
帰るためにバイク乗ってんだろ?

濡れたアスファルトが日を照り返す眩しい田舎道をあみだに縫って
ツッタカツッタカ225は南へ走る。帰ろう帰ろう、機嫌の良いうちに。


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ヨンリンだって嫌いじゃないけど、「便利な移動手段」的意味合いの
ウェイトがどうしても大きいからなぁ。

やっぱりさ、バイクは不便な分だけ面白さの純度が濃くて高いんだ。

それにしてもナンだ。ささっとセローの身づくろいを終えるなり助手席に
温泉道具一式放り込んで郊外へ向かった途端、この青空だよ(溜息)。


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「今日バイクで出るべきは午後だった」って事かなぁ・・・嗚呼もう。

中途半端に日が傾いた平日の温泉はそれ故スカスカに空いていて
お陰でサウナも露天風呂も満喫し放題に活用させて頂けたけれど。

入湯料700円の元を二時間掛かりで取り返し1.8kgも体重が減るほど
汗を流して、下降していた気分はまずまずチャラに出来ただろうか。


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湯上がりの肌を夕風で冷ましながら耳を傾けた黄昏時のFMからは
「今夜は満月、絶好のお月見が楽しめそうな天気に恵まれましたね」
と、まるできつねの毛を逆撫でするような弾んだ声のアナウンス。


うるせェ、晴れるなら晴れるで朝からカラッと晴れやがれってんだィ!
このぺらんめぃのすっとこどっこい、青空なんぞ一昨日きやがれィ!

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誰も知らない DEAD or ALIVE ~台風一過、伐採林道の死闘~









天気予報は「曇りのち雨」。でも、陽光に照らされ目が覚めた。

まずはパソコンを叩き起こして、一時間予報とニラメッコ・・・。
うん、雨が降りそうなのは15時を回ってからだ。

なにしろ今は、バイクに乗らずににいられない最高の季節。
行けるモンなら、走り出さないテはないだろう。


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大丈夫、西の山に雲が掛かり始めてから帰っても間に合うかな。

ホントはまた「未知の道」を探って、冒険したいところだけれど。

まあ今日は昼過ぎぐらいに帰途に着ける、近場で遊ぼう。


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いつもならS神社脇から登坂を開始する、お馴染み林道。

ただ、一度だけ見つけたことのある「幻の丘」の入り口を
確かめるには、南の逆回りにヒントがあるように思えた。


・・・ん?こんなところに脇道なんか在ったっけ・・・?


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いらっしゃい、と誘わんばかりの砂利敷きは数百メートルで終了。

ちょっとした広場の先は、マディの匂いが濃厚な赤土の細道。

なにしろ台風一過から僅か数日、掘れているとしたら相当深い。

コイツは罠フラグなのか、はたまた知られざるルートの始まりか。


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まだ真新しい幅広なキャタの轍が、キレイに沢掘れを潰している。

お陰で道沿い、縦方向の溝は皆無なのだが、しかしヨコが深い。

延々アップダウンのラクダこぶ、ザブザブと水溜まりを突っ切る。

ビビッてスロットル閉じると、次の坂でレロッて登れなくなるから。


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木々の間に間に差す明るい9月の陽光が、おいでおいでと誘う。

ついつい午後の予報の傘マークなんか、忘れちまうんだよなあ。

マッドな路面に尻を振ってもマインドが背中を押す。イケイケだ。


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後から思い返せば、予兆を感じていた。そう、確かにこの場所で。

*sei姉の言葉を思い出す。「謙虚に向かい合い、心の声を聴け」。

チラリ小さくよぎる「この先はマズい」という予感に、従うべきだった。


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予感の元は、坂の角度。ここに至るまでより、微妙にキツく見えた。

そう、手前の凹に出来た水溜まりも相応に深かったのだ。

勢いよくツッコんだセローのリアタイヤは、しかし窪みに負けて掻く。

ブロンッと最後の声を上げ、そこでエンジンは止まってしまった。


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セルを回して一速で吹かす。1ミリも前に進まずテールが沈む。

いくら前後に揺すり反動を掛けても、左右にすらビタイチ動かない。

慌てるな。セローを斜面から落とした時よりは、確実に勝機がある。

水を抜いて底を手で掘る。邪魔な丸太や枝を掻き出し、放り出す。

少しずつセローが前後に動く。ふと「ホップさせたらよ?」と閃く。


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前足を縮めてポンっとホップ・・・ちょっとずつ向きが変わり出す。

上半身全てを前後に使い、反動でホップ・ホップ・ホップ。

真横を向いたところで一速入れっパ、リアで掻きながらホップ。

渾身の力で泥底を蹴り飛ばしたら・・・一気に、出た。脱出だ。

スタックから一時間、人車共々全身ドロドロずぶ濡れだけれど。


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ヌルヌルと滑るグローブ、クラッチを握る左手が攣って痛む。

疲労困憊クッタクタ、元気のゲの字の欠片もありゃしない。

これがドライだったら道々横たわる伐採の木の枝や幹を見て
むしろ早々に引き返していただろう、伐採林道。

勢い勝負で判断を誤った・・・しかし不思議と負けた気がしない。


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広場まで戻ったところでメットを脱ぎ、グローブと上着も放り出す。

ここでようやく気付いた。もう全身くまなく汗だく、湯気が立っている。

山へ入る前に必ず仕入れる癖がついていた缶コーヒーに救われる。

ホント絶対何かしら、水分を持ち歩くべきなんだなぁ、林道屋は。


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県道を帰る道々、風で冷やされる身体に時折りゾワゾワした。

気を抜かずピンと張って淡々とスピードをキープしつつ、つくづく
思った・・・「スタックしたのが近場で良かった」と。

見た目ドロドロに汚れても「負けた気がしない」理由は、ふたつ。

前回の危機と違い「一度も転んでいない」「セローを壊していない」。


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帰宅するなりビショビショで気持ち悪い衣服を全てタライに丸投げ。

「さて風呂とメシと洗車、どれからヤッツケようかと思案していると
フジツボのエキゾーストを轟かせてギャランに乗ったへーさん参上。

「おー、イイ感じだねぇ。山でずいぶん遊んで来たね?」とニヤリ。
「『遊んで来た』っつーより『弄ばれて来た』って感じっス」とお返事。

徐々に低く厚くなって来る雲を傍らに睨みつつ、小一時間の談笑。


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細部までしつこく入り込んだ赤土の泥を掻き出していると、いよいよ
閃光が視界の隅にチラつき遠く空が轟き出した。

トツットツッと背を打つ大粒の滴を感じて、ガレージの軒下へ移る。
直後にドッと周囲が霞むほどの烈しい雷雨・・・やれやれ、紙一重か。

結局は風呂もメシも洗濯も後回し、本日も我ラマダン也、ってね。


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「お帰りなさい、今日もご苦労様でした」と流れる黄昏のFM聴きながら
ワックス掛けてチェーンの手入れも終え、やっと自分のシャワータイム。

洗剤入りのタライに突っ込んだカーゴパンツやデニムを、ワイン造りで
ブドウを踏むように・・・マッパなオッサンの足で踏んでも色気は無いが。


久々に61kgジャストの値を指した体重計の上で、ホッと安堵の溜息を。


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「二輪二足・行けるトコまで大冒険」は、セローにとってコンセプトの内。
望外な死闘に全身筋肉痛で疲労困憊、でも何故か心身ともスッキリ。


流石に当分勘弁だけれど、全力使い切りのデトックスも、たまには良いか。

テーマ : オフロードバイク関連
ジャンル : 車・バイク

「その気、ミステイク」。







「XXX」を迷いなく「MissTake」と読めるのは、きつねより年上かな。

もっともこの曲自体、覚えているヒトが少なそうだけれど・・・。


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「来週早々また台風が来るらしい」ってんで、今日は午後から
西の馴染みの林道へ出向いて来た。

嵐の後は山の水が落ち切るまで、しばらく路面が荒れるからね。


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ってか、既に荒れてた・・・しばらく来ないとコレだもんなー。

路面が落ちて、ガードレールも支柱ごと宙ぶらりんになっていた。

そんなワケで、まあドコ走っていたかはナイショにしとこうか。


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先月の秋田が豪雨被害に見舞われた時、たぶん道そのものが一度
川になっちゃったんだ。

クラックを避けたところも砂利が締まらず浮石になっていて、とにかく
走り辛いことこの上ない。


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ちなみに西側から入ったら、ソッチはタチキン表示が何も無かった。

デカい四輪でこの状況に出くわしたら・・・って、ここまで来れないか。


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「去年通れた道、春には走れた道が、半年後・一年後にも通れる」
という保証は、ナンも無い。

それが山岳県土の林道/未舗装路。意外と儚いサダメなのね。


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そして何故か東サイドはバリケード封鎖とか・・・きつねメにはよく
分からないのです、オトナノジジョーっていうヤツ。

舗装の路肩が崩れた地点からエリア内全部ダメ、って事だろか。


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「北海道の未舗装県道って、こんな感じなんだろーなー」という
きつねメいたくお気に入りのヒャッハー・ストレートは無傷で健在。


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でも調子こいて行くと、コーナー曲がった途端にそっから先が
「全面沢渡りの刑」だったりするからあなどれない。

時期が時期なら、トラブーツの中がヒキガエルの卵だらけに
なりかねませんよ、くわばらくわばら。


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まだ黄昏まで時間がありそうだから、国道を渡ってもう一本。

なんか様子違うなー、見晴らし良いなー、と首を傾げていたら
ここでも伐採が進んでいた。

よく眺めると等間隔で若木の苗が植えてあったから、慎重に。


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伐採道に化けた枝道から本道に戻ると、凄いヤツが登っていた。

シャレオツなアルミ煽りの4トンなんだけど、キャブの後ろにユニック。


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牧草地のそっちこっちに、軽トラに積めない大きさのロールが。

たぶんあのトラックは、コレを回収しに来たんだろうな。


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・・・この林道を見つけたのは、もう何年前になるんだろうか・・・。

以降もっと長い道や、もっと絶景に通じるルートを知ったせいか
今回は大して気分がスッキリしなかった。


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否、それはどうも「新鮮味が薄れたせい」じゃない気がする。

カメラで切り取った、その中には写っていない状況の変化に
納得が行かなかったのだ。


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きつねがこの道に求めるものは、荒れた路面を走破するスリルや
達成感じゃない。

「あの道を走れば必ず会える、約束された四季の風景」なんだ。


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別に路面が荒れた山を嫌っているわけじゃないんだけど・・・
「ソレを求める心積もりだったなら別の方角を選ぶよ」ってこと。

例えばこってり濃いラーメンを目当てに入った店で、メニューに
あっさり味の中華そばしか無かったら、ガッカリするでしょ?


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今日のところは、「小ざっぱりした醤油ラーメン」で良かったのに。

知っている道の知っている風景なのに、気持ち良く走れない路面。

知っている景色で和みたかったのに、伐採された殺風景な視界。


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繰り返し書くけど、ホント林道って舗装路以上に脆く儚いモンなんだ。

近年の極端な気象が、図らずもソレを身を以って教えてくれている。


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走れる季節に、走れる機会を逃さず、ちゃんと走っておこうと思う。

その時見た景色を、また後で見に来られるとは限らないのだから。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


◎ 追伸 ◎


今回のルートのエダには「チェーン張り」のタチキンがありました。

岩手では、公有地でここまで仕切った林道は相当なレア・ケース。


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裏を返せば、「何かそうせざるを得ない理由がある」のでしょう。

きつねが「モラル上走行不可」と判断するのは、こういう場合です。

テーマ : オフロードバイク関連
ジャンル : 車・バイク

プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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