Do You Feel Is Tomorrow Just Another Day ~紺ぎつね号、10回目の車検へ~






今日のTOPナンバーは、きつねメ的に愛機NAロードスターとドライビング
グルーヴを共有しているように感じるマット・ビアンコから一曲。

英語のヒアリングが苦手な自分でも、バケットシートに抱かれてタイトな
コクピットで繰り返し聴き込むうちに「あっ!」と思った一節があってね。


「Do You Feel Is Tomorrow Just Another Day」


感じてんだろ? 今日の事はもう過去の事、明日は新しい風が吹く、と。


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安っぽくて古びたオープン・スポーツカーでも、ひとたびアクセルを煽り
クラッチを繋げば「非日常の世界」へと乗り手を駆り立ててくれる。

かつての3ナンバーに比肩するほどの高い税金を支払わされつつ・・・
それでもコイツを維持し続ける理由と価値は、ここにあるんだよね。


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「三寒四温」と言う言葉の響きは優しく期待を抱かせてくれるけれど、
こと北東北に関しては正に日々猫の目の如くコロコロ激変する天候に
振り回されっぱなしの一週間でありました。


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土埃舞う中で時折り吹く潮風にも、ふと春の匂いを感じた沿岸詣での
後だっただけに、次の休日の雨音にはすっかり油断させられていて。

気分転換に向かった40km向こうの温泉地が、まさかこれほどまでの
ボッタボタなドカ雪に見舞われているなんて想像も出来ませんでした。


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正午前後の出来事なだけに気温が高いので、カッチカチの圧雪とか
ツルテカのアイスバーンの様なスーパー低μ路にはならないものの。

とにかく重くて抵抗が大きいため、つづら折れではズルズルダラダラと
ゆっくり流れて行くので、緊張感は要らない代わりに鬱陶しい感じ?


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これが同じ軽でもタイヤサイズの小さい車だとやたらにステアリングを
持って行かれるシーンなので、「大径タイヤの4WDで良かったな」とは
実感出来ますけど・・・ね。


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小岩井農場を山手へ走った先に在ったお気に入りの「お山の湯」は
どんな事情があったモンだか、今年に入ってなんと閉館の憂き目に。

網張のまだ真新しい日帰り温泉館(サウナ無しなのが惜しい!)とか
玄武方向へ下った「ゆこたんの森」(ここがきつねのイチオシ)は最近
訪ねたばかりなので、久々に小ぶりな「ありね山荘」へと入湯します。


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「そう言えば、ゆこたんの傍のNucもいつの間にか閉館していたなぁ。
日帰り温泉館の独り勝ち状態なんだろうか」と、淋しく思いつつ・・・。

内湯では地元のオッチャン達の、「どこそこの仔牛がナンボで売れて」
「やっぱりタネだけでねくて、牝牛の出来の良し悪しがよォ」なんていう
いささか生々しい牧畜トークを盗み聞きしていたりするきつねメでした。


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しかしスノボに狂っていた15年の経験で、「春彼岸に冬が終わる」とは
悟っていたものの・・・昔に比べて寒暖のコントラストがやっぱり極端。

寒気が入った時間と抜けた時間が肌で分かる程の雰囲気の差は、
いささか極端なもののように思える昨今なんでありますよ。


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うっかり湯冷めせぬよう、ヒーター全開で黄昏の途をアジトへと帰って。

しかしその次の勤務明けには、再び日なたなら10℃に届こうか?という
ホカホカな春の陽光が降り注いだりするんですから、なんかいろいろ
感覚が狂ってしまいそうです。


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微妙なところでON/OFFのタイマーを入り切りされるツンデレな天候に
「ええい起こしちまえ!」と引き出したのは、埃まみれのロードスター。

冬眠中にリチャージを繰り返したクソ重いバッテリーを繋いだところで
都合3ヶ月半寝かせたエンジンは油圧タペットの音がナンボ待っても
鳴り止まず、焦れてそのまま洗車を開始してしまいました。


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昨秋の内に本気の磨きと車検の支度を整えておいた愛機なだけに、
一度起こしてしまえばサッサと手続きへ持って行きたくなるのも人情か。

日の長さを実感しつつの夕暮れ、ぐるりと水切りがてら県道の遠回りで
「今日は遅い時間じゃないと自宅へ戻れないですよ?」という主治医・
Nさんの元へ、コンディションの確認を兼ねての回送。

真冬や真夏の乗らない時期が長引くと、維持費の重さや先の事を思い
「NAロードスターはもう十分満足するほど乗り倒したじゃないか」なんて
ついヨメに出す先を考えてしまったりすることもあるんだけれど・・・。


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いざ乗って走り出すとホントたまんない、良い、何かが満たされるのね。

正直なハナシ公道上の絶対性能で言ったら、けーたろーと大差ない。
実用上のメリットやデメリットも上乗せしたら、勝負の土俵にも乗らない。

でもリクツや数字という具体的な事で語れない、生理と官能に訴えて来る
「何か」・・・そう、質の在り方が決定的に違う・・・。

この辺はエンジンの気筒数やレイアウト、或いはホイール・サイズによる
フィールの差異にうるさいバイク乗りの方が理解してくれる気がします。


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ひとことで言うなら「主軸の視点は移動手段」と割り切った面がある
けーたろーは、「ドライなクルマ」と評することが出来るかな。

対してNA8は「操作の手触りが全てに於いてウェットでシームレス」。

油圧パワステの手応えでも、1000rpm台からレッドを越える領域まで
カムの機嫌が乗る機微を伴いながらも吹けて行くエンジンにしても。

660ターボと1800無過給、FFベースの4WDとFR、ストラット×リジッド対
四独ダブル・ウィッシュボーン・・・そんな比較論じゃ語れない気がする。


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あの、実際にステアリングを握ったことのある者にしか分からない
不思議な「ココロの潤い感」が貧乏ぎつねに執着を抱かせるのか・・・。


DO YOU FEEL IT DO YOU NEED IT DO YOU FEEL DO YOU NEED 


Nさんに送って頂いた駅のホーム、日没後の急激な冷え込みに備えて
スタジャンの襟を立てつつ、アタマの中でMATT BIANCOがリフレインを
繰り返す晩冬の宵なのでありました。
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DIREZZA、7年越しの世代交代。 ~未だ遠き春を夢見て~







今日のTOPは、月末の用足しや雑用へけーたろーで走り回る午後に
たまたまFMから流れて来て、「お?」と聞き耳立ててしまった一曲を。


最初こそ「サカナクションの新曲?或いは同じプロデューサー?」と
勘ぐったものの、聴き込むとインストである以外にもノリ自体が違う。

クールでエレクトリカル、硬質に思えるほど調律されたグルーヴ。

だけどそれは、例えば川のせせらぎとか森を渡る風の音をどこかに
宿しているようにも感じられ、不思議と作為のエッジが鼻につかない。


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季節と野生を知性と理性が受け入れ、風の中へ解き放たれる感情。
これは四輪の音・・・電子制御インジェクションのスパイダー、かな。

帰宅後に検索してみると、彼らのナンバーにはAccelerationなんて
クルマ好きには少々そそられるタイトルの曲もある様子。

このドライブ感、もしかしたら「それ」を狙ったものなのかもしれない。


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「もし俺がNDロードスターのCMを請けた広告代理店の担当者なら、
この曲に十和田湖~奥入瀬~八甲田と龍泊ライン、佐井~脇ノ沢で
撮った動画を組んで『青森ロケ仕様』をプレゼンするなぁ・・・」なんて。


アバルトスパイダー 2


更に、ヒロシマ・アバルトとなった混血児の兄弟機・フィアット124で
同じシーンを走らせて撮り、ミラノの本社広報に持ち込んだとしたら。
果たして彼らの青い瞳には、どんな風に映るのだろう?・・・などと。

そんなイタズラな夢想に、氷点下の静かな夜は更けて行くのです。


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ひと昔前は、音楽を聴きつつどんなにシーンをイマジネーションしても
それを自分で実現する手段など、皆無に等しかった。

例え本職のクリエーターでも、ヘリとカメラマンをチャーターして撮り
そのフィルムをやはりプロが編集するしか製作の手立ては無かった。


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しかし今は素人でも小型カメラによるオンボードやドローンを使った
空撮を行い、手許のパソコンを使い自前編集で作り出せるような
世の中だから・・・「時代が叶えてくれる夢」は、やはりあるのだろう。


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まあ、冬の夜長へ安酒の缶と貧しい中年の浪漫を傾ける以前に
震災前年に履かせた0分山のディレッツァという現実を見ろ、と。

そんな訳で初冬に外してあったロードスターの夏タイヤの交換を
決断し、月末の用足しついでに某店へと持ち込んで来た次第で。


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サーキットスペックと思しき大改造を施された旧型コペンを愛用する
若いスタッフさんからは、「最新鋭のZⅢにも、185/60-R14の設定が
ありますよ?」とさりげなくプッシュされましたが。

その差額は四本トータル5000円・・・とても微妙な上乗せのプレミア。


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でもワインディングを楽しむレベル以上の走り方は視野に入れない
きつねメのチョイスなら、ミドル・スポーツのDZ-102で十分です。

日本製だった先代DZ-101に対し残念ながら生産国はインドネシアへ
移ってしまったものの、ネットで垣間見る限り評価は悪くない感じ。


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まだまだ4月には2年に一度の「車検」というイベントを待つ身の上の
我がおんぼろロードスターだけれど。

青味増す空に白鳥の北帰行を見送る頃、また甘やかな南風の中で
あの海を目指す日を夢見ながら・・・アジトのタイヤ・ラックに新しい
ディレッツァを仕舞う、一月の黄昏でありました。


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それにしても手頃な価格のロクマル・スポーティータイヤってホント、
選択肢が少なくなってしまいましたね。

70扁平サイズじゃないと似合わない`70年代ツインカムに、泣く泣く
エコタイヤ履かせている旧車乗りの心境・・・今になって身に染みて
味わっているきつねメなのでありますよ。

「ヨコハマのSドライブと比べて迷えるだけ、まだマシなんだよね」と。

テーマ : 車関係なんでも
ジャンル : 車・バイク

ツールドみちのく2016観戦記・外伝 ~憧れへ伸ばす、その手の先のこと~






きつねの手許にあるバージョンはもっと「素」のアレンジだけれど、
こんな仕立てもCOOLでちょっとカッコ良いよね・・・ということで。

今日は常にロードスターのコンソールに在るマット・ビアンコから
一曲チョイスしてみました。

うん、今宵のブログのテーマは「Do You Feel・・・?」なのですから。


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昨日見学に出向いた「ツールドみちのく」には、非常に程度の良い
橙色のフィアット・ヌオーバ500もエントリーしていて。
昨日のブログにも田瀬湖畔を行く後ろ姿を載せたのだけれど。

台風の群れが過ぎ、秋の乾いた爽やかな風にも助けられたのか
空冷二気筒のチンクエチェントも無事ゴールまで完走していました。

次々に戻って来るエントラントへの拍手も一段落した頃を見計らい
「まさか伊豆から自走参加じゃないですよね?」とオーナーへ
話し掛けると、実は転勤族で現在は南東北在住です・・・とか。

やはり空冷のビートルとランデブーしている時に背後から追っていた
紺のNA8のドライバーが自分であることを明かした上で、おしゃべり。


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「二輪では俺も空冷キャブ党だから二台の後ろに付いた時は音楽を
止めて、ずっとエンジン音を聴いていました。ゼンマイ仕掛けっぽい
のどかでアナログなビートが良く似合うんですよね。」

小ぶりなテールランプから既に初期の前開きドアを持つモデル・・・と
察していたこと、かつてAA6キャロルで永くキャンバストップの魅力にも
親しんだことから、いささかマニアックな突っ込んだ会話へと発展。

もちろん日本中にチンクの名を知らしめた名作、「カリオストロの城」の
影響をストレートに受けたことは否定しません(むしろ大ファンです)。


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が・・・あのアニメが公開される以前から、実は盛岡の某所にも赤い
フィアット500が存在し、人並みならぬ車好きだった亡父のお陰で
幼少の頃から「チンクの何たるか」を刷り込まれていたんですね。


ミニカー


もっとも、「輸入元がコロコロと変わる」「イタリア人は能天気だから
工業製品の出来もテキトーですぐ壊れる」「近所の呉服店のスバル
R2やウチの床に穴が開いたサンバーの方が今となっては良く走る」
とネガティブキャンペーン全開でディスりまくりな偏った説明でしたが。

そりゃ仕方ないよ、クランク回転当たりの爆発回数が倍なんだもん。
ひと世代後の2ストの方がパワー出るに決まってンじゃない・・・と、
その10年後に解体屋上がりのミニトレやCB50Sを駆ったきつねは
オトナ気なかった若き日の父の言葉を思い返したりしたわけです。

飛行機好きだった父には、第二次世界大戦で早々に降伏しちゃった
根性ナシのイタリアが、どうにも許せなかったんでありましょうか。


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その割にはどーいう訳か、「世界一好きなクルマ」として挙げるのが
いつも必ず同じラテン系のアルピーヌ・ワンテンだったのだから・・・。

ヒトの心というものは、つくづく理詰めじゃ分からんモンなんですなぁ。


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さておき、オレンジ色の小さくキュートなフィアットを挟んでオーナーとの
歓談を楽しむ間、距離を置いてじっと耳を傾ける壮年の男性の姿が。

会話が途切れたところでおずおずと「あのォ、このクルマの幌って今も
手に入るものなのですか?」と輪の中へ入っていらっしゃいました。

愛車をレンタルの積載トラックへ積むオーナーの傍を離れて話を訊くと

「実は来年還暦なんですが、何故かこの年齢になってからクルマ趣味と
いう世界に目覚めましてね。以降フィアット500がアタマから離れなくて。」


フィアット500



「もちろん世間的な雑学程度でこのクルマの存在は知っていましたけど。
今日初めて現車を目の当たりにし、死角のない愛くるしさに魅了されて
猛烈に欲しくてたまらなくなったものの・・・メカニカルなことは何ひとつ
分からないのです。」

「だから近隣にちゃんと面倒を見てくれるお店が無いと、仮に購入予算は
あっても怖くて買えないんですよね・・・そういうショップ、あるんですか?」

「アバルトの名は知っていても、何がどうでエラい扱いを受けているのか
よく分からないんですが・・・結局アレはどういう存在なんでしょうか?」


アバルト


さすがに古いクルマが大好きなきつねメだけに、カルロ・アバルトとか
フィアットとの相関関係こそざっくり説明出来たものの、購入とその後の
維持については上手くお答えすることが出来ませんでした。


というのも件の伊豆ナンバー氏も「東北で頼れる主治医を探すとホント
骨が折れますね」とボヤく程、こちらはマニアックな工場が少なくて。

「走りを楽しむステージが限られる反面専門店は豊富」という首都圏と
好対照な土地柄故、車両価格相場とはもうひとつ違う意味で趣味車の
垣根が高かったりするんです。


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実際、二輪でも四輪でも好き者な仲間内で「アレ見た?」「見た見た!」
と噂話に上るようなレア・マシンを頻繁に見掛ける時期があります。

でもそれが例えばカワサキ・マッハ750でも`57年のインパラであっても
翌春にはまるで幻のように、街から姿を消して忘れられてしまう・・・。

そして記憶から消えかけた頃、思いも掛けないほどやつれ果てた形で
「なぜこんなところに?」という場所にて再会することが何度もあった。

「蛇の道は蛇」・・・トラブルにもめげず頑張って長く乗り続けていると、
この田舎町でも人伝てに、「メディアの舞台には出ない名人」と出会う
チャンスはある・・・でも、大抵はそこに至る手前で力尽きるんですね。


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モンキー


例え古いエンジン付きの乗り物がどんなに大好きなきつねメでも、
所有車両の中で「世間的も認めるような旧車」は、モンキーだけ。

さすがに製造元のホンダからの部品供給はもう望めないけれど、
ガッチガチに当時モノの純正パーツへこだわったりしなければ
そこそこ人気機種故「いつでも実働コンディションへと復帰出来る」
バイクだからこそ、手許へ置いておく気になれるんだよね。

「絵画と映画と音楽と・・・ほとんど眺めるばかりの受け身な趣味で
工具も握ったことがない自分には、やはり夢のクルマでしょうか?」

それはスタンスを変えれば、恋多くとも何ひとつ実らず今も独り身の
自分にとっての「結婚」や「子育て」と、実は道義の悩みでもあります。

その対象が女性であってもクルマであっても、せっかく恋する機会と
喜びを得たのなら、成就する術を見つけ出したいものだけれど。
そのプロセスは得てして残酷で過酷、誰もハッピーエンドへの約束を
保証してくれない・・・それが現実なんですよね。


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「人生は一度だけ」・・・キャリアカーの背で逆光のシルエットとなった
チンクエチェントを眩しそうに見上げる品の良い紳士には、ぜひとも
オーナーになって欲しいと切実に思うけれど、無責任に背を推せない。

なぜなら「現役」と思い込んでいる間に老いてしまったきつねの愛車も
メーカーのパーツ在庫が底を尽き始めている実情があるから・・・なぁ。

テーマ : 旧車
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い フィアット500 旧車 ツールドみちのく2016

きつねが自動車少年だった頃。 ~ツールドみちのく・雑感~







今回のタイトルに一曲据えるとしたら、このナンバー一択かな(笑)。


詞の中身は全然ドラッグレースじゃないけれど、キャブレター車の
時代の雰囲気が良く出ていて、ずっとお気に入りの曲なんだよね。


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天気予報を信じて前夜のうちに埃を落とし磨いておいたウチの愛機
ロードスター・・・今年は旅にも連れ出していなかったから、本当に
久々の出番となりました。

その活躍の舞台を「春~秋・好天下でのロング」に限っているために
条件がバイクと被って連れ出す機会が減ってしまっているけれど、
今となっては「きつねガレージ一番の古株」だったりするのですが。


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県内隣県はもちろん遠く関東からも貴重な車種が集う、岩手では
有数の四輪旧車イベント・・・今日は「ツールドみちのく」の日。


2007年の第一回を皮切りに、東日本大震災以降の規模縮小版
「プレイ・フォー・みちのく」も含めて10回近い歴史を重ねて来た
旧車のツーリング・ラリーなんでありますよ。


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毎年9月二週目の土日に開催され、トータル4~600kmの道のりを
コマ地図片手に走る趣旨のため、人車共々コンディションに相応の
自信がないとエントリー出来ない内容になっております。

反面「ノーマルから法に準じた程度のモディファイ度」という規定も
ある事から、平成元年デビュー(と、その同形式車)にまで門戸が
開かれていて、画像のトゥディやR32GT-Rまで参加出来るのね。


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裏を返すとこんなすんごいオバケ(1920年代のロールスロイス!)
まで、同時に道中を一緒に走っちゃうんですけど。

・・・このファントム、片道150kmで豪雨に見舞われた男鹿半島でも
標高1000m以上の八幡平越えでも平気で完走しているんだよね。

バックにはどんな整備士さんが付いているんだろう・・・凄いです。


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震災の前年辺りにこのイベントを知って「追っ掛け」をするようになり、
ネットを通じてスタッフさんともやりとりの御縁が生まれて。

そして実は主催者さんが思いがけなく10代の頃の知人であることを
知って、都合が付く休日に写真を撮ってはメディアに焼いて手渡す
お付き合いが続いている次第なんでありますよ。


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その大半が古いクルマ大好きなボランティアさんによる文字通り
手弁当の催し故、「公式スタッフへのスカウト」も頂いたものの。

なにしろきつねは協調性とか集団行動への適応性に欠けている
わがままな生き物なので、「勝手に応援するファンクラブ」として
ゼッケン・レスの「幽霊撮影部隊」に徹する立場を通しています。


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今回少し残念だったのは、戦前期の設計を丸々踏襲したTCから
`70年代のBやミジェットまで揃い踏みしたMGシリーズの参加が、
今年はMG-Aのみだったこと・・・。

大平洋戦争後に進駐軍が持ち込み、各地で日本人の憧れを煽った
MG-TCからTD/TF、近代的な流線形へ一気に刷新したMG-A。
その雰囲気を上手に纏ったままモノコックシャーシに転じたMG-B。

それが年代順に並ぶとさながらスポーツカーの進化の標本の様で
誰の目にも世の移り変わりを実感出来るものだったんだけれどなぁ。


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近年、「東洋切ってのサウンドマシーン」ことクレイジーケンバンド&
横山剣さんの大活躍のお陰で、それまで関心の無かった層にも
ファンが増えているいすゞペレットも、1800GTと1600GT-Rが参加。

きつねが20代の頃はまだ、いすゞから部品が出ていたんだよなぁ。

117クーペ(なぜエントリーが無かったのかな)と並んで購入を迷った
魅力的なクルマのひとつです・・・今となっては手も届かないけれど。


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これは毎回欠かさず参戦している、前期型のコスモ・スポーツ。

基本デザインが昭和39年の東京オリンピックより前に既に完成していた
ある意味当時の国際レベル枠を超える、「すんげぇ未来カー」です。

なにしろ生みの親たるヴァンケル/NSUすら後年まで実現出来なかった
ロータリーエンジンを、先に「実用可能な量産機」まで育てたのだから。

マツダって本当に昔から、クルマに対して情熱的な会社なんだよね。


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「きつねの大好きなクルマ」というテーマで語れば、5本の指に入る
名作がトヨタスポーツ800。

もう許されるなら、おんぶしてお持ち帰りしたいぐらい可愛いんだわ。

このサイズでスポーツカーとしてスタイリングに破綻が無い国産車は
フロンテ・クーベぐらいしか無いんじゃなかろうか・・・。


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オールドタイマー誌でレストア記事を連載されたカローラもゴールまで
元気に走り切りました。

震災時津波で押し流されつつ、しかし購入時に施されていた防錆剤と
運の良いダメージ状態から、足掛け5年を掛けて再生された個体。

オーナーに「あの記事、ずっと読んでいましたよ!」と声を掛けると
「いやまあ、ただのカローラだから・・・」と照れてのお返事も。


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寝坊してしまった今回は全行程の1/4、遠野の道の駅から紫波の
ラ・フランス温泉館までしか追走出来なかったけれど。

毎度のことながらしみじみ思い知らされるのは、古いクルマの持つ
独特の理屈抜きな存在感とかオーラなんですよね。

コースの沿線で手を振る人々は必ずしもマニアだけじゃないんです。
むしろ予備知識なんかないヒトの方が、圧倒的に多いんだ。


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電子制御のアシストが、運転の全自動化へ向かっていく今日この頃。
「自動車」という文字を追うなら、それは正当な進化かもしれない。

だけど・・・それは本当に「正しい道」なのかな、って考えさせられます。

100年前、クルマは家より高価で庶民の手に届かない乗り物だった。
50年前、本気で欲しくて一生懸命働いたら、手に入る乗り物になった。

きつねが社会に出た平成初頭、ボロい中古でもいいからカッコいい
スポーツカーが欲しくて欲しくて、たまらなかった。


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夢とドラマと官能と・・・それらを「スッパリ断ち切られた時期」がある。

効率と利益を追うために、メーカー・サイドが「意図的に」それまでの
流れを自ら断ち切ってしまった「空白の季節」が、確かにあるはず。

きつねメはそれに気付いた日から、「クルマ好き」を名乗ることを
止めてしまったのですから。


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逆に「細々とでも良いからクルマの魅力の命脈を保とう」と努力した
スバルやマツダやダイハツは、後の世で再評価される日が来ます。

「長引く不景気や少子化とリンクする若者のクルマ離れ」に慌てて
かつての名声にすがる会社がどこなのかは・・・言うまでもないかな。


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手拭いで頬っかむりし畑仕事にいそしむ傍ら、街道を走り去る姿に
満面の笑顔で手を振る爺ちゃん婆ちゃんたち。

ガルウィングに目を丸め、お父さんに無邪気に記念撮影をせがむ
アニバーサリー・カウンタックの前の子供たち。

「これからどこへ向かえばいいのか?」と道に迷う各メーカーの
デザイナーさんたちは、旧車イベントへと足を運んで見るべきです。


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「実際に走る姿だけが魅せる、クルマの生々しい生命力と説得力」。

まるで無菌室のような会社の設計部署とか開発部署に引きこもって
いると、食品会社の試食セクションのように感覚がマヒしますよ?

本当にユーザーの感性に訴える魅力的なクルマを作りたいと思って
いるなら、こういう場所に自ら出向いてギャラリーさんたちの熱い
眼差しから、理屈抜きで何かを感じ取るべきだ・・・と思うんです。


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未燃焼の排ガスが放つ、地球に厳しい二酸化炭素の面は否めない。

でもね・・・「便利」「エコ」という大義名分と引き換えに失ってはいけない
自動車だけが持つ輝きがあるから、ユーザーは100万円を超える程の
高額なローンを組むんです・・・そのことは、忘れないでいて欲しい。

出来ることならもう一度「クルマ好き」って名乗りたい、時代錯誤な
田舎のきつねの切なるわがままな願いは、果たしてメーカーさんに
届くのでありましょうか・・・?

テーマ : モータースポーツ
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い 旧車 ロードスター

とどのつまり「愛」は、過ぎた月日だけが語ってくれる。





・・・そうさ、あの熱い季節を「思い出」という名の檻に閉じ込め

遠ざけることなど出来ないから、ずっとコイツを手放せないのさ。



今までには「もういいんじゃないか」って思うことも、何度もあった。

23才で初めて手に入れて以来、NAばかり3台通算21年/25万km

延々と乗り継いで来た間には、ね。



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「・・・それ、同じクルマを3台ってことですか・・・狂ってますよね。」


今のNA8にバトンを継いで以来13年、そんな言葉をどれだけの人の

口から聴いただろう。


生理に逆らわず生きて来たきつねにとって、ここまでの乗り継ぎはとても

自然なチョイスだった故、本人には「キ印」の自覚が全く無いんだけど。


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「肌に合うクルマにずっと乗っていたかった」、ただそれだけのことなんだ。


田舎住まいの愚かな化け狐に出来ることなど、たかが知れているけれど。

コイツと暮らし続けることだけを理由に、その貧しい懐から銭を毟りたがる

大企業の下僕に成り下がった政党になんか、俺は大切な一票を投じない。


もっとも、他に投じようにもどこもアテにならないから、アタマ痛いんだけど。



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ところで俺のロードスター、周囲に配慮したくなるステン管の音質とか

21年落ちの老体を考慮に入れて、今は年間2000kmぐらいしか走らせて

いないんだけれどもね。


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営業車として年に3万㌔走る「自称エコカー」と比較した場合、地球環境に

掛けている負荷がどのぐらい罪なものなのか・・・。


アタマの悪い中年ぎつねメに、誰か具体的な数値で教えてくれませんか?

テーマ : ひとりごと
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い NA ロードスター

プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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