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愛情あってこそ、宿り続ける精気と生気。 ~紺狐号の冬眠と、来春の車検支度と~








急遽諸々の都合で入った泊まり勤務が明けてみれば、快晴。
うたた寝から目覚めると、朝の冷え込みが嘘のような陽射し。

どうしようかボンヤリ考えるも「迷うぐらいなら」と着替えて。
まずはひとつ、洗車から始めてみることにした。


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「結局心は身体の後を、トボトボとついて行く」・・・って。
誰の言葉だったっけなぁ。

10月、潮風に晒された下北旅の帰りに百石で洗って以来か。
旅立つ前にきっちり磨いたから今日はスプレーワックスだけ。


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泊まり明けは疲れが残って気力が足りず使いものにならない
身体だけれど、まずはこれで「宿題」をひとつクリア。満足。


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翌日は月末の用足しに大半を費やす予定だったものの。


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早くから動いたこと、昨今の乾燥した空気で全身が痒くて
受診に向かった皮膚科から、休診で蹴られた関係とか。

何だかんだで昼を迎える前に、もう身体が空いてしまった。


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ちょっと気は重いけれど・・・やるか、「シャケタイ祭り」

2年に一度のソレ、オトナのレギュレーションに不都合な
あれやこれやを適合状態に合わせるアレであります。


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いや、あからさまにアナーキーなクルマではないから
(実際、オマワリサンに停められたことは一度もない)。

自分なりに現状を観察しつつ「確実にラインをくぐせる」
体制へ整える、という程度のことです。


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車検の期限は3月末。三寒四温真っ只中な早春の
気候なんて、誰も担保してくれやしないから。

凍える車庫の中、かじかむ手や強張る身体でやるよりも。
小春日和の今日、済ませちゃった方がラクに決まってる。


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「ジャッキアップし足回りのチェックも兼ねて」ならば懸案の
気になるチョイ漏れなオイル滲みは無視出来ません。

出所はカムカバー背面のクランクセンサー周辺じゃない、と
判明した以上、オイルパン界隈かクランク後端のシールか。


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実は先日のオイル交換時、整備スタッフさんがフィルターを
換える際にアンダーカバーへダラダラ撒けちゃったそうで。

念入りに洗浄してもらったけれど、未だ汚れてるんだよね。

エンジンONで油圧を掛けて暖機でオイルがユルくならないと
症状が出ないこともあり、今日のところは様子見だなぁ。


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10ヶ月頑張ってもらったクラブ・ロンシャンを裏まで洗って
日向ぼっこさせて・・・と。

しかし、クマさんちを訪ねた日なんか最高気温たった5℃!と
一か月先みたいな気候だったのに、本日はホント暖かい。


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洗剤を作ったついでに「雪の県北行き」で塩カルを纏った
けーたろーも、ザックリと洗ってあげましょう。

かつてのパターンであれば、あと半月程は好天が続いて
クリスマス前にまた一度積もるような展開なんですが。


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「長い冬への悪あがき」と判っていても、「洗う気になれる
うちが花」・・・ヨメとマシンは、永くキレイでいてくれるに
越したことないべよ?(←嫁はおろか彼女もおらんが。笑)

それにしても我ながら、不思議なホイールだなぁと思う。
単体で眺めると全く華の無い地味なデザインなんだけど。


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ハブの中心とボディのプレスラインの高さを合わせただけで
クルマ全体を精悍に引き立てる、「足元に棲む魔法遣い」。

スポークの反り方と独得なオフセットの妙味なんだろうなぁ。
一度履かせてセットアップすると浮気出来ない憎いヤツです。


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自画自賛の個性自慢はさておき、保管期間中に抜ける分を
見込んだ圧までコンプレッサーでエアを詰めようとすると。

ミョーなところから嫌な音が聴こえ、マトモに充填されません。

やっぱり「安いものは安いなり」、空気入れのゴムホースが
劣化でヒビ割れたところからエアを逃がしまくってんのね。


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買い替えてからたった3年なのに・・・と嘆きつつ騙し騙し
エアの充填と道具を全て片付け終えたら、もう日没も間近。

元々口金の精度や使い勝手も気に入らなかった物なので、
冬の間に次の品を吟味しようっと。

ともあれコレで来春は書類さえ揃えたら懇意の整備士Nさんへ
ホイッと預けられる車検適合仕様となりました。


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しかし、クルマのドレスアップとかチューニングって面白い。

外観はホンの10mm上げられた車高とホイールしか変化が
ないのに、それだけでこんなダサモサい姿になるんだもの。


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勝負どころは結局、掛けたゼニと足した部品の数じゃない。
キーは「どんな佇まいを狙うか?」という、完成形の描き方。

きつねメが巷に溢れる「その手の雑誌」を買わない理由を
ソコから察してもらえたなら、幸いに思う次第でありますよ。


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その時その時でコロコロ移り替わる流行りのスタイルを追い。

結果、ブーム終焉と共に解体屋へ送られた哀れなマシンの
姿も今までずいぶんたくさん見て来ましたから・・・ね。

生気も本来の佇まいも失った「自称カスタム車」の骸よりは
車庫の隅で余生を過ごすノーマルの方がむしろ精気を宿す。

因果なモンだよね。人知を超えた謎としか説明がつかない話。


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2年前に引き取った際、エアを込めたっきり投げていたコイツ。

昭和63年の夏、最後にキックを踏まれてから一度もエンジンを
掛けられていない個体なんだけれど。

そのタイヤは何故か潰れる事もなく、未だ保っているのだから。


マサユキ兄ィの遺した愛着が、そうさせているのかなぁ・・・。
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tag : もの思い ロードスター 冬支度 冬眠 車検 昭和

ロードスター、オイル交換に伴う雑感いろいろ。







・・・いやー、凄い。きつねはこのヒトにすっかりハマッた。


熱心な達郎ファンからは眉をしかめられていると思うけれど。
オリジナル曲でも、この完成度だもん。

根底に熱く深いリスペクトがあり、尊敬故の本気で成立してる。
例え本家に嫌われたとしても、きつねはこういうヒトが好きだ。

いや、流石に「U.S.A」はいろいろ突き抜け過ぎてたけれど
(深読みすればチャカした相手はむしろ米国の現政権か?笑)


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先日の勤務明け、眠い目をこすり野暮用をひとつこなして。

夕方に時間が出来たので、ロードスターオイル交換
連れて行った。

出向かなければならない案件は、融雪剤を撒かれる前に。
冬眠の支度は、天気さえ良ければいつでも出来るから。


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シグナルが青になった途端、国道の反対車線から快音。
4A-Gサウンドの主は、磨きたてと思しき86レビンの2ドア。

そういえばここ数日「おや?」と目を引くクルマがポツポツ
走っていたりする。

珍しいところではシトロエンSMやモーガンの姿も見掛けた。


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いつもの量販店に着くと、パーキングにはMR-Sが居た。

コレのデビューは丁度ロードスターがNBにモデルチェンジ
した辺りだった記憶がある。

そう考えると程度良いなあ・・・きっと向こうも冬眠組だろう。


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オイルはいつものRESPO S。例年だと4600円程度なのに
今回は定価6500円の値札が付いていて、ギョッとした。

やっぱり原油価格高騰の影響か。それにしても二輪用の
ヤマルーブ・プレミアムより高いとは、あんまりだわな。

コイツの耐久性を信頼する故のチョイスとは言え、他社の
ハイグレード品と横並びの値段じゃ、少し考えてしまう。


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前回の交換はキッカリ一年前、以降の走行距離2000km。
活躍の時期が二輪と丸カブリな割に、まずまず走っている。

と言ってもその半分は下北半島一周で一気に稼いだもの。

過酷な海峡ラインで遠慮なく回した為か、抜かれたオイルは
相応に真っ黒く汚れていた。

リフトに上げられたところでピットマン氏にお願いし、下廻りを
確認・・・ありゃ、ミッションとエンジンの継ぎ目が濡れてる。


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満タンにしたのは既に一か月近く前という少々鮮度の落ちた
ガソリンだけれど、フューエル1を投入して春まで保たせよう。

帰り道の数キロでテキトーにシェイクされるだろうから、まあ
少しはインジェクターや燃焼室にも効果が回るかなー、と。


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家路に向かう時はオーディオを切り、窓を少し開けて走る。

10W-40という硬めのオイル故に余計実感出来る、新油の
いかにも潤ってる静かなフィール、心地良いんだよねぇ。


先輩と一緒に一生懸命作業してくれたハタチぐらいの見習い
ピットマンくんは、若葉マークを貼った旧型コペン乗りだった。


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「オープンカー、やっぱり気持ちいいですよね?」と笑顔で
話しかけてくれた彼の、キラキラと輝く瞳。

きっともう、スポーツカーを乗りつけるお客の数は相当に
少なくなってしまったのだろう。

「同好の士の来訪」が嬉しくて、声を掛けてくれたのかな。


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ロードスターのヒットは世界中に多くのフォロワーを産んだ。

自身は意識していないだろうけれど、そういう意味では彼も
また「ロードスター・チルドレン」の末裔ということになる。

口を開けばコスパだお得だと、何かさもしい世の中にあって。

「維持するだけで銭喰い虫の贅沢安楽な移動手段」ではない
クルマの楽しさを継ぐ若者がいることを、素直に嬉しく思った。


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さて、と・・・。来春早々に車検なんだよなぁ、コイツ・・・。

オイル滲みの元は多分クランクシールのミッション側だろう。
どうせ釜をバラす事になるなら、クラッチも換えてもらおうか。
なんとなれば懸案だった、エンジンやミッションのマウントも。

信号待ちでふと見上げたら、冴えた三日月が笑っていた。
「まあせいぜい、薄っぺらい財布と相談してみるこったね」と。


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◎ P.S. ナベエさんヘ ◎


件のお土産、ようやっと活かしました。正にジャストフィット。

しかし、23年経った古いOリングのヒビヒビっぷりを眺めると
流石にゾワゾワしますね。


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数年前に全取っ換えした冷却水関連や足回りのブッシュ類は
さておいても。

見えない部分のゴムパーツもみんな、同様に劣化が進んで
いるんだろうなぁ・・・嗚呼、おっかない、おっかない。

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tag : もの思い ロードスター オイル交換 冬眠

全てはただ、あの潮騒のために・・・。







嗚呼・・・来た。 欲しかったのは、このグルーヴ。


迫るコーナーにノーズを沈め、スロットルで姿勢を決める。

狙うクリップはブラインドの奥の、またひとつ奥。

出口が見えたなら、ジワリジワリとリアを蹴らせて行く。

うねりを越え、昇りつめたヒルトップの向こうに・・・海。


嗚呼・・・そうさ、待っていたのは、このグルーヴ。


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昨日は勤務明けの仮眠後、気怠く重い身体をだましだまし。

午後の遅い時間からロードスターを軽く見まわし、磨いた。

オイルやフルード、クーラント、OK。 汚れも滲みもない。

ブレーキパッドの残厚も、想定していたより余裕あり。

埃落とし程度のつもりが、なんとなくカーラックまで奢り。

全て終わった頃には夕焼けアワーも、西の果て微かに
その残り香を残すだけ。


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あれもこれも、と程を欲張るのは、止めようと決めた。

欲しいものは、走った距離じゃない。訪ねる場所の数でもない。

海峡の冴えたブルー。あの潮騒に浸れたら、それだけでいい。

支度は、たっぷり寝坊した明朝に始めたって良いさ。


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ロングに連れ出す機会も、ずいぶん減ってしまったけれど。

1000kmの路。 頼むぜ、相棒。

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tag : もの思い ロードスター

モーター・エイジ、至福のツーリングとミーティング。 ~六月の週末、昭和ぎつねのモーター・ウィーク見聞録 その2~








今日のTOPには「載せられるお題」の日まで取っといたヤツを。


この曲自体は動画サイトで他にも何本か見つけられるけれど、
どう見比べても面白いことに、コレが最も冴えた出来のよう。

きつねは「男子の秘めたパワーは異性に関わった行動にて
MAXで放たれる」・・・って説を、ふと思い出してしまった。

そりゃ~捧げる相手がこのコなら、CD版より乗るよね(笑)。
乙女モードが徐々に高まるタベちゃんの表情も、めんこい。


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さて前ブログでも記した通り「モーターサイクルフェスタ」の
翌週は、同じ会場で「焼走り旧車ミーティングin八幡平」が。

前回よりも多少は上向き加減な天気予報と気温に誘われ、
「今日は迷わず屋根開けて行けますね!」と幌を畳んで。


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そう、前週2X4のコンビを組んで焼走り交流村に向かった
トライアル師匠・へーさんと、今回はNAロードスター同士
ツルんでの会場入りとなった次第。

あれ?そー言えば双方オープンでのミニツーリングは今回が
「お初」ってことになるのかな?


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せっかくの同一機タッグなのに先週と全く同じルートというのも、
少々芸が無いよな・・・6月の空にルーフを開け放つからこそ
美味しいコース・チョイスもあって良いよね・・・と。

旧車ミーティングは開場時間より遅れて遠方からの遠征車が
揃うのも通例なので、遠回りだけれど走って快い道を選択。


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御所湖大橋~小岩井まきば園~春小谷地~滝沢IC裏線。

カーナビ頼りだと辿れない、地元モータリストならではな的な
信号数最低限の道を気持ちよく繋いで、いつもの駐屯地脇へ。

ここの長く続く直線を利用して、リード役のバトンをタッチ。

「二輪のセンスもクラシカル指向なへーさんだから、いずれは
あのトランクが気になって来るだろう」
とは思っていたけれど。


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実は、予め落札して板金屋さんヘ再塗装を依頼してあった
「ウイング未装着のすっぴんトランク・リッド」がイベント直前に
仕上がったため、前日慌てて二人掛かりで交換していたり。

大人っぽくシックな仕立てのVR-Bは、やはりエアロパーツを
何も組まない方が面構成も自然、佇まい全体が美しくなるね。


やがて焼走りのワインディングに入った途端、前方にもう一台
申し合わせた様に突然NAロードスターのお尻が現れた時には
流石にビックリ。


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誘導のニンジン棒に沿って駐車するなり銀のNA6から降りた
ドライバーは満面の笑顔で手を振って、「お久しぶりー!」。

「えーっ・・・ウソ?Bellさん、こんなオバケ隠し持ってたの?」

「いやいや、借り物。コレの持ち主は(以下大人の事情)。」

訊けばミラーこそ後期のメッキに取り換えられているものの、
ワンオーナー・車庫保管・オドメーター4万㌔のNA6CE(凄)。


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きつねの過去記事に影響を受けて二輪に目を向け始めた彼は
「キッズバイク教室」で子息の英才教育に乗り出したとか。

「あのTT-R125にナンバープレート付けられるなら免許取るのに。」

「いや、その程度な車格の原付二種なら、もうナンボでもあるよ?」



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かつて数年に渡り連載していた我が旧ブログにて交流を深めた
Bellさんは、某イベントにも長年関わる筋金入りの四輪マニア。

販売台数の少ないレアセダンやシトロエンを乗り継いで来た彼。
本当は直球のスポーツカーへ憧れていたのに踏み出せなかった
タイプのひとりだ。

彼に大切なNAを貸したオーナーは、きっとソコを見抜いた上で
キーを託したのだと思う。「もっと本音に正直に生きなさい」と。


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その点できつねメは恵まれていた。なにせ「ユーノス」が生まれる
7年も前、12才の夏休みにこんなクルマの助手席を体験させて
貰えていたのだから・・・。

通りすがりの自転車からコクピットを覗き込んでいた小学六年の
坊主に「ちょびっとだけど乗ってみるか?」と微笑んでくれた、
あのエスロクのオーナーには、未だに「感謝」の思いしかない。

あれから36年の月日を経た今でも、オープンカーのインパクトを
擦り込まれた真っ青な夏空の日の体験は、全く色褪せていない。


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まるで地面に体育座りしたようなシートの低さ、そこから四方も空も
殆ど死角ナシに見渡せるシームレスな外界や髪を撫でて行く風。

親戚に乗せられたセダンや生家が所有していた商用キャラバン/
ホーミー、それまで座ったことのあるクルマとは全て違っていた。

ヘルメットを被って跨る亡父のRD125やベルーガ80のリアシートとも
異質な解放感に、、リクツ抜きで大興奮したものだ。

「父ちゃん!さっきホンダのエスロクに乗せてもらった!凄いよ!
オープンのスポーツカー、すごく低くて速くて気持ち良いっけよ!」


「なんだ?この間までヒーターも効かない惨めな空冷のヨタハチが
『どうしても好き!』って意地張ってたじゃないか、きつねよ。」



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つれない言葉と裏腹に微笑みながら押し入れの奥をガサゴソと
まさぐっていた親爺は、やがて円錐状の奇妙な塊を差し出した。

「今日お前が乗せてもらったホンダSのステアリングに付いてた
ホーン・パッドは、コレと同じヤツじゃなかったかい?」


古式ゆかしき地方商人の作法に従えば、例えどんなに憧れても
所有すれば「奢り」と評される為、決して望み得なかったシロモノ。

創刊当初からCGの愛読者だったきつねの亡父、秘かに純血の
スポーツカーへと片想いを抱き続ける「庶民の一人」だったのだ。


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もし許されれば中古で手の届きそうな国産スポーティ勢の中で
「プリンスとスバルは元々同門の飛行機屋だから技術も一級。
だけど地道なトラック屋のいすゞも、叩き上げの職人肌さ。」


自分の身の上を重ねたのか、長いライフスパンの中でサスの
セットアップを何度も試行錯誤したベレットには少々思うところが
ある様子だった。

※画像は総生産台数400台以下(=トヨタ2000GTとほぼタメ線!)。
お尻のみレーシング・コンストラクターとして著名な現ベルコにて
手直しされた、稀少種のファーストバック。



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話が遠回りしちゃったけれど「一度味わうと他のも気になる」のが
オープンカー独得の世界観でもあって。


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今まではあまり話題に上ったことが無い外国四輪に対しても
「コレいつ頃のMini?乗ってみたらどんなだろ?」と師匠。

きつねがハタチだった頃、スズキと提携していたローバーミニ。
円高のお陰もあり廉価版のスプライトは、新車価格が139万円。
頑張ればどうにか買えそうな値段故、半ば本気で狙ってたなぁ。

オープンカーは2シーターしか乗った経験が無いきつねメなら
むしろ前席よりリアシートの方に座ってみたい、と思う。


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もう一つ、趣味車入門のつもりでNAロードスターを手に入れたら
結局以降「ロド専の人」になってしまい購入に至ることが無かった
世界が、空冷リアエンジン時代のワーゲン。

中学の頃、熱を出して家まで先生に送ってもらった1303Sとか
2年間だけ悪友Kちゃんがハマって乗っていた1200改1700とか。

なんと言っていいのか、「優れてないけど愛しいクルマ」でね。
いや実は未だに三菱JEEPとおんなじぐらい好きなんだなあ。

※これ、ナンバーが「岩5」。最初のオーナーが気になります。


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空冷水平対向というワケでまた一回転、ヨタハチの親族たる
パブリカ800。

コレは一度、フロントバンパーぶつけて曲げただけなセダンの
極上車を「36万円でどう?」と差し出された記憶があるけれど
(もう15年も前の話、本気で一か月悩んだ思い出が。苦笑)

「世の常人の常あるある」でバンやピックアップみたいな商用は
コテンパンに使われて廃車になるから、生き残りはレアとなる。

見てくれのオンボロっぷりがむしろ生き証人的でリアルなのね。


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しかし当時の庶民には手が届かなかった昭和30年代の生き残り
とは言えど、書類ナシのコレに値札を付けるのって・・・どうよ。

確かにスタイル面だと典型的な`60sの標本みたいで魅力はある。
でも公道復帰が難しい個体に、きつねメなら二桁は支払えないな。


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あの頃の「テールフィンに三角耳の赤ランプ」っていうモチーフは
日本だけじゃなく世界的にオヤクソクだったリアエンドの造形。

これが`70年に近づくにつれ消えたり丸くなったり横長になったり
して各国各社の個性を発揮し始める・・・っていうか・・・。

師匠はよっぽど三菱がお好きなのか、背後に置かれたギャラン
GTOを熱心に観察中(止めましょうよソレもう腐ってますって)


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♪悔しいけれど お前に夢中♪なギャランドゥ的師匠の袖を
もういっぺん空冷フラットツインに引き戻して・・・と。

雑多なエンジンを実に四基も乗っけて延々ダカダカ唸っていた
コイツのシャーシもパブリカの兄弟、ミニエースのもの。

誰も見向きもしなかった時代に「ヨタハチの心臓ドナー」として
ことごとくエンジンを引っこ抜かれ解体屋に送られてしまった
とっても気の毒なトラック。

その名の通り現行軽トラ並みに小さく可愛いカタチがようやく
世間の脚光を浴びつつある様で、オーナー曰く「目下のところ
キャビンを再生中」なのだそうな。


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そして師匠は文字通り青息吐息の体で周囲に煙幕貼り倒す
古式ゆかしい石油発動機の群れに目を丸くするのだった。

「すげー。吸気バルブの方にはバネしかついてないのに。
それでも平気で回っちゃうんだねぇ・・・エンジンって。」


過渡期の発動機って、仕組みや動きが目で見て追えるから
生粋のメカ好きなら皆欲しくなってしまう、アブない趣味。
同じ理由から旧式トラクターに興奮するようになってしまった
きつねメにも、へーさんの気持ちは痛いほど分かる次第で。


でも師匠、ソレ公道を自走出来ません。止めときましょうよ?


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「たまーに思うんだけどさ。きつねくん、年令詐称してない?」

確かにおかしいよね・・・昭和45年生まれなのに何故か
「岩5」ナンバー以前の乗り物に対しては異様に詳しいから。

何しろ自分でも、理由や根拠はよく分かっていないんだもの。

たったひとつ、確かに言えることがあるとしたら・・・。

それは戦前~戦中に生まれた両親の間で`70年代に育った
思春期まるまる`80年代のジェネレーション、ということ。


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小学低学年の頃、やはり通りすがりの見知らぬオーナーに
トヨタ2000GT(!)の助手席へお誘いを頂いたり。

それが高学年の頃となると、近所の喫茶店に停められた
ロータス・ヨーロッパ・スペシャルに同乗させてもらえたり。

当時は路地裏を巡って歩くと、まだダットサン/オースチンの
A50とかいすゞ/ヒルマンのミンクスを見つけることも出来た
(後者は化粧直しを受けて現在盛岡いすゞに展示中のもの)。


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「サーキットの狼」から「イニシャルD」までドップリ浸かった環境とも
なれば、むしろクルマやバイクを好きにならない方がおかしい位の
世界に育ったのが、我々の世代だったんですよ。

二輪でも四輪でもぎりぎりキャブレター車の乗り味を知っていて、
その一方で身を以って峠と走り屋のブームも体験して来たから。


そう考えると打算なくアツく乗り物の抱くエキサイトメントを語れる
昭和の申し子としては、やはり自分たちが最後かもしれませんね。

テーマ : イベント
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い 旧車 ロードスター 盛岡 岩手 ツーリング

人生は時の港か、時の船か。







実は一昨日書いてUPした前記事、「思ったことを語り倒した後で
内容に見合った画像を嵌める」という新手法へとトライする為の
プロトタイプだったんですが。

いやあ・・・風呂上がりのビールの快さについうっかり「下書き」
ボタンを押し損ねたまま保存しちゃった
んだね・・・(苦笑)。


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明朝になってノーガキ全開かつ校正抜きの試作品が公表されていた
ことに気付き、そりゃもう焦るやら赤面するやら。

それでも既にお馴染みサンからと思しき「イイね!」を頂いて
いた為、添える予定だった曲をTOPに入れて活かすことに。

ということで今日のブログは「仕切り直しの日記」なんであります。


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少々アルコール・ブーストが掛かった分はまあ、照れくさくとも。

一夜を置いて読み直してみても書いたホンネに嘘は無いから、
高校生が勢いで投函したラブレターほどアブなくはないだろ、と。

そもそもナニ一つ看板背負っていない極個人的なブログなんて
タイトルに挙げるまでもなく「他愛のない独り言」だからね。


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言い訳はさておきグズる天候に終始したG/Wが明けた後も
我が街は変わらず、パッとせぬ空模様が続いております。

いかに北国と言えど、この時期の週間予報で15℃を切る
気温が並ぶのは異例のことで、バイクに乗る気になれず。

休日の朝に空を見上げては車庫を振り返り、「今日も
君たちの出番はナシだわ」と溜め息をつく次第。


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ブーツを長靴に、グローブを革手袋に換えてアジトの草取りに
精を出してみるも・・・伸びる前の草って、むしり難いのね。

抜いても抜いてもビニール袋は埋まらず、振り向いてみても
作業前とあんまり景色が変わらなくて、やり甲斐が薄い。

青空が覗いた辺りをシオに、結局ロードスターで床屋へと
出向くことに。


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ここでちょっと驚いたのが、そろそろ散髪を終えるところだった
先客さん・・・なんとハタチの頃からの悪友・Kちゃんの父君!

「おお、なんだゲタかぁ!会うのは20年ぶりぐらいかあ?」
懐かしいアダ名で呼び笑ってくれた父君は、御年75歳とか。


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Kちゃん宅へお邪魔する都度「ヤンチャな息子の友達には
珍しい、真面目な青年」としてよく可愛がってもらった。

だから、やがて真紅のユーノスや野太い単発の排気音を
轟かせるSRX-4をド金髪に染めたセミモヒカンで乗り回す
姿に変貌した際は、「グレるなよ」と心配されたもの。


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変わらず背筋の伸びた長身で手を振り去って行く父君・・・。

ワルい仲間から親しみを込め「ハゲヤスさん」と呼ばれていた
オヤジさんは、しかしオデコの拡大が止まり見事な総白髪に。

思えば俺、「あの頃」の父君と変わらない歳なんだね、もう。


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少し遅い午後に床屋を後にし、煩わしいほど伸びていた髪も
2ヵ月半ぶりのベリー・ショートへ戻った。

馴染みのオバチャン、夏場は殊更短かめに刈ってくれるから。
ルーフを開け放ったロードスターで感じる風も一層爽やかだ。

いや、ハゲヤスさんもオバチャンも既に孫が出来て久しいから
実際は「おじいちゃん」「おばあちゃん」なのだけれど。


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滝沢IC傍からR282を離れ、相の沢までユルユル延びる県道は
お気に入りのルート。

「お山の湯」跡のT字路では網張に上らず小岩井へ下るチョイス。

連休中は毎年渋滞を起こす程混みあうこのコースも、今はほぼ
他車の影を見ることが無く、レッドの際までBPを歌わせられる。

3500rpmからカムに乗り始め7000rpmを越えてもまだ回ろうとする
コイツは、こんなシチュエーションでこそ生きるのだ。


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燃焼室のカーボンもいい加減焼き尽くしたところでオトナ毛を
整えて、牧野から湖畔までの道はノンビリとクルージング。

恋しかった陽光が照らす瑞々しい若葉のトンネルについつい
笑みがこぼれ、ステアリングを握る手からも力が抜ける。

少し煤けていたプラグも気分も、リフレッシュ出来たみたいだ。


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西から東へ高く低く、濃淡様々な雲を映す水面を眺めながら。
缶コーヒーをすすりつつ、「何も変わらないのにな」って思う。

いま駆けて来たワインディングがそうである様に、お袋を彼岸へ
見送ってから20年、きつねの暮らしはほとんど変わっていない。

共に長く生活して来た可愛いとらねこが、去って行った以外には。


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メンソールの火を消しながら「俺は時の港なのかな」、と独り言。

やって来る船のような誰かと出会い、アタリマエのように過ごす。

やがて訪れる出航の時、沖へ向かう後ろ姿を見送って・・・。

愚かしいことにそこで初めて、過ぎた時の長さを悟るんだよね。

いかん、いかん。せっかく乾いたプラグが、また湿り出しそうだ。


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時の風に晒されて魂が錆び付く前に、俺も航海に出なくては。

そう、ただ待つだけの「港」ではないことを、確かめるために。

汽笛を鳴らす瞬間は目の前に迫る。旅のレシピを揃えよう。

テーマ : クルマ趣味って、いいね!
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い ロードスター

プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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