バイクに乗れなかった、9月最後の週末に。 ~温泉と四輪と、時代錯誤な独り言~










今回のTOPは記事とあまり関係なく、単に「好きな曲」なんだけれど。

九月最後の休みがたまたま雨の日に当たったので、これ幸いと載せて
みました。


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実はこのナンバーを知ったのは、平成になってしばらく後のこと。

特徴的な甘い声でFMから流れた瞬間に「彼女の若い頃の作品」と
察しがついたものの、しかし発売年がきつねメ小学一年の頃だとは。


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ふと横浜の外人墓地(いや行ったことないけどさ)脇を駆け上がる
810ブルーバードのタクシーと昭和の秋景色が脳裡に浮かびます。

亡父の趣味で当時散々聴かされたポール・モーリア・サウンドの
影が漂う編曲とドラマチックな転調もさることながら、詞が凄い。

主人公の想いが流れにつれ時間軸で移り変わって行く様子など
もう「詞」=「詩」というレベル。


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言葉のプロが「商品」じゃなく「作品」を作ろうと意識していること、
聴き手のこっちにもひしひしと伝わって来る完成度です。

コストの計算と戦いながらも「良いもの」を作ろうと努力していた
この頃のクルマやバイクの姿を重ねて思うのも、懐古趣味系と
自覚して久しいオッサンならではの感傷でありましょうか・・・。


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月イチ通院(前回の「半日潰し」に懲り診療開始一時間前!に行き
首尾良く一番乗り)を果した後に、燃えないゴミの処分へ出向いて。

「バイクに乗れない雨の日のバイク乗りあるある」的なダラダラを
回避するべく「昼飯調達経由・郊外温泉行き」へと流れを組みます。


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時あたかも最低気温連続一ケタ台の日々が続く最近の北東北故に
「天候次第では、こんな休日の過ごし方も増えるのかな?」と。

いや、「春~秋は単車で冬ならスノボ」という青春を長く送って来た
きつねメ、「普通のヒトの休日の過ごし方」を知らないのですよ。


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えっ?20~30代前半はデート、40代以降は家事と家族サービス?

あー、だからか・・・時折り言われるんだよ、「たまに浮世離れして
いるみたいに見える、不思議なヒト」って・・・(※半妖怪ですけど)。

俺、「意中のオンナノコとの対面デート」って実は少し苦手なんです。
良くも悪くもテンション上がり過ぎ、半日しかバッテリー保たないんだ。

だから理想は「まずお互い意識せずトモダチ付き合いして行くうちに
親しくなる」関係だけれど、そもそも日常生活の枠の中に適合する
女子自体がいねーし(笑)。


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いや、異性のことや恋愛そのものはヒト並みかソレ以上に好きだよ?

でも、「好みのタイプにあった時しかフェロモン・スイッチが入らない」

「条件と好悪が合わなければ、最初から漂うオーラでソレが分かる」

「ハタから見れば良くも悪くもスゲェ分かりやすい、嘘をつけないヒト」

・・・なのだそうな。


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遠く近く雷鳴轟き稲光が走る露天風呂で、今後の身の振り方とか
コドクシやらハカジマイやらボンヤリと物騒な案件を考えていたら
突然に雲が切れまして・・・おお、いいねぇ。


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この程度の標高では紅葉こそ、まだまだ始まりの予兆ぐらいしか
感じないけれど。

それでも陽射しに照らされた網張~小岩井界隈の「西の森」は、
ドイツの秋を思わせる雰囲気が一杯に満ちておりました
(↑行ったことないだろ俺。笑)。


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横殴りな雨の後だけにオーブのような汚い斑紋が写り込んでいて
申し訳ないけれど、別に超常現象ではありませんよ。ごめんね。

「神社の鳥居サは大抵、太い縄を結んだものが掛けてあるえん?
あいづァ雷雲で、両脇の紙垂は稲光りのカタチ。雨乞いなのス。」

「はぁぁ・・・それじゃあ、もしかしたらお相撲さんの回しも・・・?」

「ン。相撲はまンつ国技である前に、神事だったワゲだがらなス。」


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関東から来たという観光客のオジサン相手にキノコ採りの話を振った
土地の御長老が露天風呂で披露していたウンチク、缶コーヒーを
片手にふと思い出してみたりする他愛ないひととき。


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肝心なキノコに関してはイントネーションが強い南部訛り全力全開の
解説だったから、あのオジサンがどこまで理解出来たかは謎だけどね。

メシ食い種にも影響せず損にも得にも化けない世間話ではあるものの
こーいう面白いことが聴けるから、旅も温泉も止められないんだよな。


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長老が湯を背にした後で笑顔を向けられたきつね、バイクが大好きで
林道ランも大好物なことを告げると・・・彼は怪訝な表情を浮かべる。

「やっぱり通行禁止のロープやチェーンをかい潜って走るんですか?」

「いや、岩手の林道は私有地や相当の訳アリでない限り『通行禁止』の
処置を取られていないんです。ソレを守るためのモラルも高いですし。」


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野生の鹿やカモシカ、ツキノワグマに出会える喜びを出来るだけ普通の
ヒトにも分かるよう、面白く伝えたつもりだったのだけど・・・。

彼からは「良い趣味」という言葉を繰り返されただけで終わっちゃった。

そう言えばあのオジサン、長老に対してもマツタケやシイタケの採れ高と
価格相場の関係ばかり訊いてたっけ・・・まぁ世間なんてそんなモンか。


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走るように飛ぶように迫る雨雲から逃げてたどり着く、最寄りのダム湖で
至福の一服を味わいながらも、気分はやっぱりイマイチさっぱりしない。

きつねのけーたろーだって足回りとハンドリングに影響するポイントは
外から見てカスタム臭がしないように地味にイジッてあるのだけれど。

ドライブも好きなハズなのに、快さの感触がどうにも物足りなかった。


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相棒がロードスターならもちろんもう少し違った気分を得られただろう、
とは思うけれど・・・やっぱり俺、もう「バイクのヒト」に傾いたようです。

なにしろ操縦する醍醐味や季節の空気をフルに得られる、という点で
比較のまな板に乗せられるのは、自転車と飛行機しかないのだから。
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「街軸視点」で行く、初夏の津軽旅。 ~チャリ積んでGO! その➂~







今日のTOPには前回最後の方で少し触れた、フィル・コリンズの
「EAZY LOVER」(コラボ先のEW&F公式動画なので名前を出しても
大丈夫かな)を・・・・。

アーティストやタイトルに耳馴染みが無くても、聴いてみれば多分
誰しも「あー、コレ知ってる!懐かしいね!」な一曲です(笑)。

耳にする季節や天候、時間に左右されないニュートラル・トーンの
こんなナンバーも好きだなあ。


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弘前チャリ散歩を経て猿賀神社経由のドライブを楽しんだ後、青森泊で
港町NIGHTを満喫したきつねメ。

妙に目覚めが良かった翌朝も、通勤ラッシュが始まる前の静かな街を
ブルーノ号でしばしプラプラ致しました。


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西半分な津軽藩の拠点たる弘前と南部藩の重点的な東サイドの八戸。

だがしかし明治維新前後で函館とドンパチやった時にキモとなったのは
その真ん中のココ青森市。

ただでさえナンヤカンヤな生い立ちに明治末の大火と大平洋戦争時の
空襲が重なっちゃったので・・・結果的に「街の歴史が若い」のね。


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豪雪で知られる津軽だけあり、「除雪用途の広い路肩が春から秋まで
サイクリングロードに化ける」という二毛作的なメリットに感心しつつ。

営業開始の七時を待ってやって来たのは、お友達の皆さんお馴染み
例の「古川市場」です。

まずは10枚綴りのチケットを買ってご飯を盛ってもらって・・・って、
オイちょっと待て。

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かつては「一枚100円×10枚+消費税で計1080円」だったチケットが
いつの間にか1300円に値上がりしちゃってるぢゃないか・・・!

クレーマーBBAの如く、この場で僅か220円の差に対しイチャモンを
つけるほどヒップのホールが狭いオッサンじゃないつもりだが、俺。


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「常に御飯は大盛り派」のきつねメ、チケット二枚モギって貰った後に
場内グルッと視察した結果、ジワッとオトナノジジョーを理解しました。

誰が悪い訳でも商売っ気を出した訳でもなく、この値上げの理由は
昨年の不漁が今年の相場に響いた結果だったんであります、多分。

財布の紐を極太タイラップで締め上げた奥様方、及び食い意地が張った
御同輩的の皆さまであれば当地昨季に於ける「マグロとイカの記録的な
不漁」というニュースも、未だ記憶に残っているのでは?


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海水温の上昇により「いつも採れる魚が採れない」「扱ったことのない
魚が上がって来て対処に困る」的な戸惑いが影響しているのでしょう。

以前はチケット一枚で分けて貰えたものが二枚必要になっていたり、
かつて枠いっぱいに並んでいた小トレイの数が少なくなっていたり。

平日の少ない客に対しても津軽訛りで一生懸命声を掛けてくれている
オジちゃんやオバチャンに、コスっ辛い商売根性など今も皆無のはず。


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いつか、まだ取り扱い経験の薄い南方の魚種にも慣れてどの店も
デカい大漁旗を掲げられる日が来たら、バリエーションに富む盛りも
豊かな丼を作れる日がまた来るさ。

ドンマイ、古川市場・・・ささやかながらきつねメ、応援し続けます!
否、200円のホタテ追加してもコレで汁付き1500円はバリュー過ぎか。


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「県庁所在地の駅前ホテルを、ウィークディの朝8時にチェックアウト」
という、全く空気読めない万年ビギナーな旅人のきつねメ。

官庁街のダダッ広い除雪帯を兼ねた片側三車線主要国道を左端から
右端までひたすらレーンチェンジし倒し、職場へ急ぐ地元民の皆様に
多大なる迷惑をお掛けする他県ナンバー車になってしまいました。


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右端を走っているだけなのにソレが突如「右折レーン」に化けちゃって
困惑すること数度、サンキューハザードのスイッチ押しまくり、どうにか
こうにか八甲田山の北の裾野・雲谷(モヤ)地区へと到達。

「寝るな死ぬぞ」の雪中行軍でその名は全国区の八甲田山・・・
天候に恵まれればロープウェイの山頂駅から陸奥湾を望めるぐらい、
実は青森市街から近いんです。


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長生きの茶で知られる萱野高原は「午後から雨」という今朝の予報を
裏付けるように、素敵な見晴らしを遮る霧の中。

さして標高の無いココの時点で既に雲の中となると、残念ながら後ろに
収まったブルーノ君の本日の出番は、もう無いかも・・・。


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昼夜と輪ッカの数を問わずな「峠のアンちゃん」だったきつねメ的に、
オトナ毛抜けて走り屋の血が漲るブナの森のロングワインディング。

時間には余裕があったので、県道へ逸れ・・・田代平にも寄り道。

標高が少し下がった分だけ萱野高原での霧も晴れて来たものの。
八甲田連邦は厚い雲の帽子をかぶり、少々ご機嫌斜めのようです。


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いやいや、昔取った杵柄!とばかりにハンパな腕で安物エコタイヤを
鳴かす中年ぎつねメなんかより、こんなプロの方がよほど凄いです。

嵩張る割には積み荷の軽い発泡スチロールの梱包材を運ぶ中型の
ウルトラロング(4トンのオーバーハングを延長しまくった特別仕様)で
十和田湖までのタイトな連続ヘアピンを延々曲がりまくるドライバー。

・・・ここまで来ると、それだけで名人芸だもの。


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その超胴長車がコーナー手前で停止したので、てっきり片側通行の
信号待ちなのかと思っていたら・・・参った、もっとスゲェのが来た。

おいおい、この急勾配の峠を実荷のセミトレーラーで這い上がって
行くってか・・・他に迂回する道は無いんか~いっっ!?

このルートのトレーラー・ドライバーなんて仕事、もし「月収50万」と
言われても、きつねメだったら絶対やりたくない職業ですわ。


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蔦温泉の入り口を過ぎ、久しぶりに見る信号機(笑)を右折すれば
焼山のガソリン・スタンドにはお馴染みのコスモ・スポーツ。

若旦那さんが外へ引き出して下さり、コクピットに座らせてもらったり
エンジンまで掛けて頂いたりしたのは、まだ車検を通していた時代。

新車時から大切に扱われて来た事が分かる好ましいクルマだけれど
「実走状態での維持が厳しい」とかで、隠居となって数年が経ちます。


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コスモの棲むコスモのスタンド(微笑)は、奥入瀬渓流コースの端緒。

天気予報では雨が降っていてもおかしくない時間帯にも拘わらず、
まだその気配は感じられません。

「これはもしかして『奥入瀬をチャリで楽しむ』って手もアリかい?」と
欲かいたものの、焼山口の案内図によると十和田湖の子ノ口までは
片道14kmある、とのこと。


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「意地っ張りな自分の性格上、走り出したら絶対全線走破したくなる」
「しかしここにけーたろーを置けば否応なく往復30km走る羽目になる」

ということで、ほぼ中間地点に位置するビジターセンター前に駐車。

だって俺アスリートじゃねーもん。前日も今朝も弘前や青森でけっこう
距離稼いでるんだもん。明日も仕事なんだもん。


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結果から言うと「自転車で奥入瀬走ってみよう」「でも全線往復はムリ」
というきつねメの判断は、もういろんな意味で「正解」でありました。

クルマやバイクで行くと「素敵なエリアだなあ」と感じつつ、その感覚を
咀嚼することも出来ず消化不良のまま短い時間でただ通過してしまう。

かと言って、切り立った山肌と渓流の隙間を縫うように這った道路では
僅かな駐車場所に愛車を置くこともままならず、滞在時間も限られる。


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右に左に緩急を織り成し、その澄んだ水面に四季折々木々の彩を宿す
表情豊かな奥入瀬渓流。

陽が陰る時は静謐と共にアンニュイな顔を見せ、晴れれば初夏の緑の
間から差す光に生き生きと照り返す眩さで魅了してくれました。

少々俗な見方ではあるけれど、もし女性に例えることが許されるのなら
・・・ジブリやディズニー・アニメのヒロインみたいなキャラクター?


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どんな映画にも緊迫のアクション・シーンには相応な展開速度があり、
じわじわとムードを高めるラブ・シーンなら、逆にスローに回したくなる。

仮に川の始まりから終わりまでを「ひとつのシネマ」として捉えるなら、
奥入瀬渓流は「時速じてんしゃキロメートル」が良く似合いました。

せせらぎにセミとカエルのコーラスだけが響く道行き、かなり新鮮です。


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「フロントはインナー・ギアまで落とさない」と決めてリアの七段のみに
変速を絞り、何もスポーツを嗜んでいないきつねメの脚力を試して。

それでも立ち漕ぎを要したのは最後の最後、銚子大滝~子ノ口の
ひと区間だけ・・・。

レンタルの電動アシスト自転車でも自分と同じ道程なら、きっと誰でも
こなせるんじゃないのかな?と感じました。


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ゆるゆる~っと500m上っては250m下るような渓流沿いの道に騙され
酒飲みスモーカー中年半不良なナマケぎつねでも、十和田湖に到達。

霧に煙る湖面を眺めメンソールに火を点けつつ秘かに悟らされるのは
「エンジン付きでも付いてなくても『軽さはひとつの正義』だわ」という事。

ウチのブルーノって大した高級機種じゃないけれど公式重量で11kgを
切っているんだよね・・・安いママチャリ比なら2/3のウェイトです。


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反面でせっかく「レイノルズのNo.520クロモリ・ダブルパテッド鋼管」を
謳っていながら、設計者が小径タイヤを理解していないのでダメダメ。

ええ、「500mの下りでフル加速するため250mの上りも楽々越えちゃう」
折り返しのダウンヒルは、身の危険を感じる速度になったりしますが。

27インチ履いた細身なホリゾンタルフレームのスポルティーフが欲しい
・・・てな本音も内心あるけど、ソレ買うと負けた気がするヘソマガリ。


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ツリ目の軽そうなサングラスにヘルメット被ってピッチピチ・ジャージに
身を包んだ本格派の皆さんに笑顔で手を振られ、複雑な心境に陥る
堕落系不良モータリストなきつねメ。

俺ノーヘルなんだけど。10年前に買ったデニムとスウェットなんだけど。
普段遣いで薄汚れたVANSの特価品スニーカー履いてんだけど。


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現役ばりばりのカフェイン愛飲家でヘヴィ・スモーカーで相当アルコール
ドランカーなのに、満面の笑顔で手を振り返して良かったんだろか。

ま、いっか。「同じ季節に同じ場所で同じ様に同じ空気を楽しんだヒト」
っていうククリとノリに免じて、許してもらっちゃおっと。


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奥入瀬渓流は、そう遠くない未来にマイカーの乗り入れを規制される
時代が来ます。むしろ現状、まだ走れること自体が奇跡かな。

実際このルートをバイパスする立派な道がずいぶん前に出来ている
訳ですから、自転車散歩とドライブを両方楽しめた今回は貴重な
体験になるかもしれませんね。


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「青森市を出る時は雨に降られるのも承知で八甲田/十和田ルートを
選んだけれど、結果オーライだったなあ。」

昼カッキリに再び十和田湖畔へ出るとほぼ同時にフロントウィンドウを
タツタツと雨粒が打ち始め、休屋を過ぎたところでドシャ降りに・・・。

おおアブねーアプねー、いやもうキワキワのタイミングだったぜー。


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十和田南インター付近まで降りた辺りで空腹に耐えかね、国道沿いで
見つけたラーメン屋に飛び込み。

缶コーヒー程度の価格で餃子を付けてくれるサービス・ディに当たって
味噌とんこつラーメンやライスと共に汗をかきかきカッ込みます。

ユルユルとは言え坂道を自転車で散策して来た帰りのせいもあってか
濃厚な味つけも美味しく感じて、早々にペロッと平らげちゃった(笑)。


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もし大盛りを頼んでいたら満腹の睡魔にかまけ高速に乗っていたかも
しれないけれど、残りは雨にて欲をかかず「リエゾン」と割り切った為
時間はたっぷり。

天気が良ければ鹿角も散歩してみたかったけれど、120kmの道のりを
国道でのーんびりと帰ります。


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例えば地元で好天の日にブルーノを走らせると「スポーツスター出せば
良かったかなあ」とか「セローでヤマ行った方が面白かったかな」とか。

ゆっくりした速度と相まって雑念がチラつき、実はあんまり面白くない。

だから4月の末や11月のようなバイクだと寒くてもう楽しめない時期しか
自転車散歩する気になれないのだけれど。

「でも、知らない街をじっくり見て回る・その土地の空気を感じ取るには
うってつけの相棒になってくれるモンだなぁ」と実感した二日間でした。

季節は梅雨を迎え、その後には酷暑の夏が待っている・・・その間に
また「自転車で回りたい街」を見つけておくのも、悪くないかな・・・。

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つがるたび、Interlude ~チャリ積んでGO! その②~








あー、いやー・・・いっぺんコレ聴いちゃうと、もうダメだなぁ・・・。

今回はリエゾン扱いなはずの「青森ベイエリア旅情」を省けなく
なってしまう。

何しろきつねメにとって、このナンバーは「テーマ Of 青森市」。

ここで黄昏の瞬間を迎える都度、凍える季節に限らず思い浮かぶ
大好きなメロディーなんでありますよ。


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それにしても、国内ですら全く知られていないマイナーな曲なのに
動画サイトでは異国の人によるUPが多いのは、嬉しいこと。

こうして英訳付きで紹介されることで、旋律に秘めた繊細に揺れる
日本女性の恋心まで理解してもらえたら・・・素敵ですよね。

それがサンタモニカでもアンダルシアでも喜望峰でも、この曲なら
聴き手の想う港町の情景に重ねて、聴くことが出来るはずだから。


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そんな訳で今回は「チャリ積んでささやかな津軽旅・一日目の夜から
二日目の朝までのイントゥルード(間奏)」を書いてみようかな、と。

津軽の神髄を知りたいなら弘前NIGHTも体験すべき?と迷いつつ。


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「西でも東でも海まで片道100km」という生まれも育ちも現住もド内陸な
生粋の盛岡っ子たるきつねメとしては「旅で泊まるなら絶対に港町!」

日の入りを眺められる日本海側の鯵ヶ沢界隈と迷った末に、結局は
陸奥湾に面した馴染みも因縁も思い出も深い青森市泊に決定。

おっと・・・画像が先走ってしまいましたが、きつねメにはその前に
ひとつ素通り出来ない「関所」があるんだった・・・。


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それは弘前市の東隣り・平川市にデン!と鎮座している、猿賀神社。

本家が古い商家だった割に若い頃には家系だのルーツだのに全く
興味が無かった自分でも、「ガソリン代と高速代は支払うからお札を
返しに行ってくれ」と使いを頼まれた経験から、所縁を知る場所です。


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愛車のローンや任意保険の支払いが軽くなった頃に「泊まり旅」の
冒険性とか滋味深さに魅かれ。

それから自然に向かう先が不思議と「北」の一択に絞られて行って。

一般的には「犬猿の仲」とされる南部衆でありながら、やがて津軽に
導かれる「血筋」と「縁」を重ねる齢と共に実感するようになりました。


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なにやらメンドくさい個人的事情はさておき、晴天に恵まれた初夏の
遅い午後。

久々に訪ねた猿賀神社の静かな境内は「陽」の気に満ち、おこぼれを
ねだるような邪気など寄せ付けぬ清い雰囲気が、まず心地好かった。

流行り言葉になった「パワースポット」も、そのヒトが訪ねた時の条件
次第で、チカラがあったり無かったりの違いがあるように感じます。

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ハスの葉が広がる水辺にも淀みが無く、「沼」というより「池」でしょ。
それは風通しも日当たりも良好なればこそ・・・ということなのです。

半妖怪的な中年ぎつねの戯言は脇に置いといて、ここ猿賀神社は
公園や温泉施設も併設しているので、観光の御休処にもオススメ。


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弘前界隈から青森市までは概ね50km、高速を使うほどのこともなく
一般道にて小一時間のクルーズ。

それにしても窓を全開にしているのにまだ少し暑いな、と地元FMに
耳を傾ければ「弘前だけが25℃を越え真夏日に迫る28.5℃」とな。

あー・・・チャリ漕いでいて妙にクラクラしたのも、無理ないハナシか。


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そして青森ドライブあるある・「用もないのに渡っちゃうベイブリッジ」。

「この外観にこだわり倒したため、更に大規模なはずの八戸大橋に
比べて総工費が3倍も掛かった」という、意地っ張りな津軽イズムに
溢れた建造物なんでありますね。

かつてスズキ・エスクードのカタログ写真にも用いられたことがある
というエピソードも・・・。


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一泊素泊まり駐車場代込2500円という驚異の安宿に荷を放り込み、
再びちょいとブルーノを引っ張り出してのチャリ散歩。

好天に恵まれた青森泊では、ここで感じる潮風と缶コーヒー片手に
眺める夕景が欠かせないきつねメ。


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「そりゃねーよ!」と命名発表時には散々失笑を買った「ラブリッジ」。

ネーミングセンスはさておき、「青森らしさを演出しつつカップルにも
好まれるような空間の提供を」という粋な意図に、一票投じたいな。

こんな見事なウッドデッキのプロムナードに佇んでみれば、そりゃあ
誰でも「もし恋人が出来たら連れて来たい」って感じるものね。


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旅情あふれる麗しき黄昏アワーも日没と共に終わりを告げて。


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ひとっ風呂浴びればオヤヂな感性も承知の上で「夜の港町」へと
繰り出してみたくなるのも、また人情ってヤツの成せるワザ。

突然、素の中年テイストに替わって申し訳ない(←誰に?)けれども
「夜の部」の幕開けは、まずラーメン屋の暖簾をくぐるところから。

「今度こそ本場の煮干し系!」と固く心に誓ったのに、青森NIGHTへ
いざ足を向けると・・・ついやっぱり選んでしまう、魔力を秘めた味。


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はい、今回の選択も「味噌カレー牛乳ラーメン(バター入り)」です。

すみれセプテンバーラブ的に暴力温泉芸者っぽい妖しげな印象から
「怖い物見たさの外道料理?」と避けた貴方は確実にひとつ損をする。

長く厳寒の季節を耐える北の民は、暖かく優しくまあるい味を育みます。
入っている要素は複雑でも、まとまりは素直で滋味が濃く芯に届く旨さ。

もし世にありがちな「話題性と盛りと刺激だけが売りの異形ラーメン」なら
半世紀に渡って愛され生き続けることなんて、出来ないでしょ?(微笑)


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あえて「普通盛りのライス抜き」でラーメン屋さんを後にした理由は無論
地元の誰かと美味しいお酒や会話を組み交わすため、であります。

ビールが入る分を空けたお腹で官庁街の裏路地の向こうまで散歩して
立ち寄ったのは、「さんふり横丁」。

残念ながらミッド・オブ・平日だけあって人影はまばらだったけれども、
同世代のママさんや少しワルそうな常連さんと延々`80s音楽トーク。

きつねの安宿から少々距離のある横丁故、ややアルコールを抑えて
夜の潮風を深呼吸しながら歩いたのだけれど・・・うん、まだ飲めるな。


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ってことで、青森駅にほど近いホテル・パサージュの傍らに併設された
この時期にはオープンテラスの小さなバール街にも立ち寄ってみます。

八戸のみろく横丁成功による効果なのか、最近は主要都市部に行くと
「明朗会計で一見さん大歓迎」という雰囲気の新しい横丁があってね。

「夜の店」に対する鼻も目も効かないきつねメみたいなオッサンですら
吉田類さんを真似て「旅先酒場放浪記ごっこ」が楽しめるんです(笑)。

「フィル・コリンズのEazy Loverって選曲がシブい」と入ったお店の主は
きつねメよりひと回り若い、まだ30代のマスター。


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「子供の頃から散々オヤジやお袋に聴かされ続けた影響なのかなぁ。
この時代の音楽が感覚に染みついて、耳に優しくて好きなんですよ。」

「ホヤは港の採れたてを食べなきゃ。苦みも臭みもない磯の味だもん。」
この街で育ったかつての恋人の言葉を思い、頼んだツマミはバクライ。

「クルマもバイクもお好きですか。実は俺の愛車、オヤジから継いだ
Z1-Rなんですよ。ええ、『青』ひと文字のナンバーが付いてるヤツ。」


カワサキZ1-R(KZ1000-D1)


おいちょっとマジかソレ・・・当時は細々とした並行輸入でしか新車が
入らなかったはずの、ゼットワンアールのワンオーナー車かよ(絶句)。

「そんな映像があるなら是非観たい。初めて聞く映画の名前です。」

世代がひと回り違えば、あのMAD MAXも既に視野の外なのか・・・と
メモを大切そうに冷蔵庫に貼る彼の背中へ、少ししみじみした夜でした。


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「個々の街への訪問を主軸に置いたドライブ&自転車旅」のつもりが、
結局「彼の地のクルマ&バイク好きと交流する旅」に化けてしまった。

でもまあそれはそれで、大好きな趣味が取り継いでくれた縁だよね。

久しぶりの旅の興奮からか思いがけず早く目の覚めた朝に、再度
ブルーノを引き出して青森ベイサイドの散歩を試みつつ・・・。


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次回は本流へと戻り、盛岡に帰る復路の様子をレポート致す次第です。

テーマ : ツーリングレポート
ジャンル : 車・バイク

「街軸視点」で行く、初夏の津軽旅。 ~チャリ積んでGO! その①~







それは先月末のこと・・・職場にて6月の勤務予定表を手渡され、
何気なくボヤンと眺めてみると・・・あれ?初日がいきなり休み?

待て待て、5/31も休みだから思いがけずの二連休、ってことは
諦めていた「ちっさい旅」に行けるんじゃね?

唐突な成り行きと淋しい懐具合、どうもパッとしない天気予報を
闇鍋ミキシングで勘案し、目を白黒させつつ一気に立案。


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今回はあえて単車もロードスターも出さず、普段乗りの相棒たる
けーたろーをスクランブル発進させました。

これには「平日のマトモに取られる高速料金をケチりたい」という
思惑よりも、もっと大きな理由があるのです。


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彼の任務は「変則旅のトランポ」・・・航空母艦なんでありますよ。


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朝の高速を北へと飛ばすこと約二時間、最初の目的地は弘前市。

過去にも岩木山へのツーリングやロードスター仲間のミーティングで
覗いたことのある街だけれど、いずれもほぼ通過点扱いに過ぎなくて。

その城下町の色濃く残る風情が、内心ずうっと気になっていてね。


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「桜咲く城」として知られる弘前城が我が盛岡に残る城址公園よりも
数倍デカい・・・ということは、以前の訪問から掴めていたから。

ブラブラ散歩の友として連れて来たのは最近出番が無かった自転車、
ブルーノのミニベロ。

もちろん市内各所で安く貸し出してくれるチャリも用意されているものの
こーいう遊びなら「お気に入り」の方が、テンションUP度は格別でしょう。


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お花見のシーズンに合わせてなのか、市街の駐車場は概ね一律
「30分で100円」と相当お高く、夕方まで居座るには懐が痛いため。
数キロ離れた郊外某ショッピングセンターにちゃっかりパーク。

但し見方を変えれば「なんとしても城下町エリアを崩すまい」という
弘前ならではのプライドとポリシーが垣間見える事情でもあって。


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だから、岩木川の畔で自転車をこぎ始めたところから面白いんです。

都市の規模としては盛岡より小さく、財政にしたって決して豊かでは
ないはずなのに・・・歴史という財産に対する執着と誇りが、凄い。


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これは明治以降の大火や大平洋戦争末期の空襲が無かった故の
幸運もあるのだと思うけれど。

歴史に対する意識が低過ぎて「街並みを守ること」への取り組みが
成されずグズグズになってしまった町に住む身としては、本当に
感動と尊敬の念を抱かずにはいられない・・・素晴らしいよ弘前!


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但し、5月最後となったこの日は天気予報が良い方に外れてしまい
「チャリ散歩」には暑過ぎて、涼むために銀行に入る羽目に(笑)。

と言っても正確には「旧第五十九銀行本店本館」、本店を他に移した
青森銀行の記念館なんですけど。

なにせそのお役目が「顧客の金庫」なだけに何もかも重厚な分だけ
ホント涼しい。入館料も惜しくないです、いやもういろんな意味で。


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ただ、あまりに荘厳過ぎてデジカメのシャッターを切るのも憚れる
雰囲気だったので、もったいないけど内部の写真は撮らずじまい。

展示内容は当銀行の歴史のみならず、なんと大化の改新辺りの
日本の貿易事始めぐらいから話を始めちゃってる膨大さです。

きつねメ自身の興味は明治以降に限られるので、むしろ建物自体の
ディティールに魅かれましたけど・・・。

ところどころ気泡が入りムラのある、古い時代の窓ガラスが懐かしい。
ウチの本家の蔵にも、こういうガラスが残っていたんだよなぁ。


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崩壊危機を迎えた城壁の修理のために、なんと天守閣を丸ごとズラす!
という大胆な工法で近年話題となった弘前城。

これまた歴史建造物への執念を感じる逸話ですが、しかし移築自体は
当地では日常チャメシゴトさ的な様子でして(その技術とノウハウが城の
リペアにも活きたか?)。

オフィス・エリアの裏手にも「あっちから持って来た」「そっちから移した」
なんとも味のある洋風建築がかたまって存在しております。


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ここは「東奥義塾外人教師館」・・・要するに高校の講師として
招いた外国人の先生の教員住宅(・・・としてはエラく豪勢な!)。

明治後半の建物だそうだけれど、当時は今みたいに簡単に欧米から
詳細なデータが手に入る訳もなく、まして東京や神戸から遠く離れた
北東北では情報量が圧倒的に少なくて。

故に地場の大工さんが、洋風ってのはこんな感じで良いんかな?と
見よう見真似で「それっぽく」(!)作っちゃったのだそうな。

いやいや確かに細かいところを見るとジャパニーズテイストだけど、
本気過ぎて「なんちゃって」の域を超えた完成度ですぜ、棟梁さん。


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広場敷地には更に「ちきしょう、残したかったのに潰しちまったぜ」てな
渾身悔しさあり余りパワーをぶつけた1/10スケールの建物模型群も。

現状こんだけ街並み保存しているのに、まだ残す気溢れているんか!
先達に対する男気あり過ぎるだろ弘前市、もうカッチョイイじゃねーか。


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いやー、クルマとかバイクとかバスツアーとかでサラッと見るだけじゃ
もったいなさ過ぎる。チャリ持ち込んで良かった、としみじみ思います。


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もちろんクルマ好き/バイク好きモードのスイッチは常時入りっぱなし。
なので秘かに「路地裏のめっけもん」にもセンサーが反応します。

「ほおっ、程度いいナローじゃん?」と思ったコレ、実は今となっては
かなりの希少種として扱われている、4気筒の912!

スーパーカーブームの頃には「なんだよワーゲンエンジンかよ」てな
評価だったけれど、故に新車では日本に100台しか入らなかったそう。


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堤防沿いでシートにくるまれていた小さなシルエット・・・分かります?

きつねメと同じぐらい古いクルマが好きなヒトなら、軽自動車並みの
サイズとボディサイドの丸みで「それ」と気付くんじゃないかな。

サビで朽ちやすいことでも知られる車種だけに、川縁の湿気が少々
気掛かりになってしまいます。


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五重塔にほど近いビルの前では、まだナンバープレートの付かない
Z750ツインをじっくり眺めている年配のオーナーの姿も。

「エンブレムがKZでしょ?アメリカから里帰りした未登録車なんだ。
福岡県のショップから送られて来たばかりで、これからレストアさ。」

ついつい一緒になって「ホイールはキレイですね」「前後キャリパーと
マスターは一辺バラさないと怖い」なんてチェック入れたりして(笑)。

オヤジさんの主力機は、一階のロビーでガラスケースに入れられた
GL1500。

「北海道の端から本州の端までコイツで走る。今年は四国に渡るよ。」
とセル一発で掛けてみせたエンジンは、北米仕様のマフラーから
まんまポルシェと同じフラットシックスのサウンドを聞かせてくれました。

初対面なのに、なんだかんだでバイク談義が小一時間・・・。
趣味が取り持ってくれる旅先の御縁は、やっぱり良いモンですね。


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さて・・・「乗り物好きによる、ブルーノを積んでの小さな変則旅」。

一日目の弘前編だけで十分長くなったので、「お城と桜の街」を背に
海を目指す後半編は、また改めてUPすることに致しましょうか。

テーマ : ツーリングレポート
ジャンル : 車・バイク

2017 3 11 14:47








残念ながらYoutubeから既に削除されたため、今はリンクを貼ることが
もう出来ないけれど。

昨年までは自衛隊音楽隊がこの曲を演奏する様子が、UPされていた。
撮影時期は2011年、場所は宮城県の閖上地区。

ヒライさん御本人?と聴き違えるほど、声質も歌い方も本当にそっくりな
ボーカルの隊員さんの声に耳を傾けるうち、しかしやがてじわじわと熱く
込み上げて来る感情が、抑えられなくなってしまった。

彼らが何故、ここで披露するナンバーとして、この曲を選んだのか。

表立って語られることのない部隊員一人ひとりの心情を代わりに描いて
ほしかったのだとしたら・・・この歌を置いて、きっと他に無かっただろう。


だから今もこの曲を聴くと、きつねは胸が痛み、目頭が熱くなる。


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今年もその日が勤務スケジュール上、休日に当たっていたことから
月初めには既に「そのつもり」でいたけれど、やはり直前まで迷いが
心の隅にあった。

沿岸に知己も縁もない者として、行くにしても「この日」じゃない方が
良いのではないか?という思いが大きくなったり小さくなったりしつつ
消えることは無かった。

結局東へ向けて愛車の舵を切った理由は「自分がどうしたいのか」に
対して正直でいたい、忠実でありたいと考えたからだった。


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R106の譲り合い車線を海へと向かう、プレハブを積んだ隊列。

内陸と三陸を結ぶ最短路線のこの国道が6年前の震災関連で
復興支援重要幹線となったのは、言うまでもないことだけれど。

この道沿いの市町村も昨秋台風の直撃で大きな被害を受けた為
見掛けるダンプも重機も傍目には、どちらの現場へ向かうものか
分からない。

高速ではないにもかかわらず、盛岡から宮古まで約100kmの道のりを
二時間弱で走れるのは、間に市街地も信号もほぼ存在しない為だ。

内陸を真横に走るR106と、沿岸を縦に結ぶR45の交差点。

NTTの建屋がある通りは今も「津波の記録映像」としてテレビで頻繁に
流れる、湾から堤防を越え船や家屋がなだれ込んだ道路そのものだ。


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「最寄りの海の街」、宮古市はあえてスルー。というのもツーリングでも
ドライブでも、年に何度かは必ずお邪魔する地域ゆえのこと。

今日行きたいのは、震災直後こそ多く取り上げられたものの近年は
全国区のメディアにあまり乗らなくなってしまった地域だったから。


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ここから北なら田老地区、田野畑や普代を通って久慈市辺りまで・・・
このルートは昨春と昨秋、スポーツスターやロードスターで走っている。

信号が青に変わる直前、南行きを選ぶことに決めてウインカーを灯した。

R45と並行し海辺を行くJR山田線は今でも宮古市より南へ走っておらず、
昨年までは生い茂る草に覆われたレールが潮風に赤く錆びついていた。

でも、今年は違う。いよいよ悲願だった宮古~釜石間復旧プロジェクトが
具体的に転がり始めたことを、白く輝く真新しい砕石が教えてくれた。


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R45を南に下るなら・・・と、きつねがまず目指した場所は、山田町。

穏やかな地形で浜が連なる普通の海岸線しか知らないヒトには、
少し理解し難い話だろうと思うけれど。

単純に「宮古の隣り町」と捉えて訪ねると、実情とイメージの乖離に
驚かされるんじゃないだろうか

縦にも横にも鋸の歯の如く湾と山が入り組んだリアス式海岸のため
山田に限らず岩手沿岸の都市は、ほとんどが同一エリア視出来ない
「陸の孤島」。

これは地形に限らず自治体の在り方や考え方も個々にバラバラと
ならざるを得ないことを暗に示している・・・もちろん、復興の進捗も。


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ツーリングでも旅でも「極力行き当たりばったりを良しとする」きつねメ故
ご飯も行きたい方角以外は特に下調べもせず、ノー・プラン。

ただひとつ、ブログで伝えたいことを考えた時、出来れば仮設のお店で
食べたい・・・という希望はあった。

混みあう時間を避けて正午少し前にお邪魔したのは、津波が来る以前
陸中山田駅前に半世紀もの間、店舗を構えていたという「藤七屋」さん。

この情報とて、帰って来てから検索して知った事柄だったんだけれども。


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画像のチューシュー麵と中華そば、あとはライスのみというメニュー。

これはきつねの人生の中でも「選択肢最少記録更新食堂」だけれども、
なんと朝六時開店!というコンセプトを知れば理由にも納得が行く。

要は元々、朝が忙しい漁師さんと市場のヒトたちのための食堂なのだ。

メニューが少なければ誰も迷いが生じないので注文も早く済むだろう。
出すものが決まっていれば作り手だって仕入れも厨房の勝負も早い。

だから・・・茹で上がりも早く済む、細い縮れ麺を使っているのだと思う。


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「品数少なく提供は素早く。しかし、半世紀の歴史は伊達じゃないよ」と。
明らかに大量生産版ではない、マジなチャーシューが口の中で溶ける。

カウンター席の隣では、30歳を過ぎたばかりと思しきスーツ姿の若者が
二人、ラーメンのスープ以上に熱い舌論を静かに交わしていた。

「ずっとヒサイチってキーワードに寄り掛かっていたら未来は無いべよ。」
「不本意な理由だけど町の名前は全国に届いた。ここから繋がねばよ。」

きつねがあえて仮設のお店を選んで聞きたかったのは、こういう声だった。


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「ほとんど無傷で済んだ内陸のヨソモノがよ、ナニ偉そうに!」という
批判は多かれ少なかれ、絶対に避けられないものだろうと思う。

でも・・・ホンネ言おう。俺、切ない。自分でもどうしたらいいのか全然
分からないんだけれども、この先を考えると「どうにかしなきゃ!」と
気が焦ってしまうんだ・・・辛いんだよ、岩手県民として。

食堂の隣りで語り合っていた二人の言葉は、本当に切実な問題だ。

公務や仕事で視察したり派遣されたり、或いはボランティア有志として
この震災を機に初めて全国各地から訪れた人の数は、数万人に及ぶ。

全国に数百数千あるだろう「誰も知らぬ地味な田舎の港町」のことを
キッカケが何であっても「自分が実際に訪れた旅先」に加えた御縁が
とんでもないぐらいたくさんあるはずなんだ。


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「震災当日、炎が市街地を全て焼き尽くす映像が流れた山田だけれど。
その街に住んでいる人々はこんな感じでさ」と語れる人が、全国にいる。

「町長さん自身を筆頭とする役場の人たちが津波で命を落とした大槌は
街の大きさがこのぐらいなんだけれど、こういう地形で全部さらわれて」
という追体験を語れる人が、やっぱり全国各地にいる。

被災された地元の人たちと親身になって触れ合ったことが記憶となり、
その土地その街ならではの事柄を思い出に持つ人が全国にいるのに。

「多くの人に知って親しんでもらえたこと」が、復興に繋げられていない。

ただでさえ自ら声高にアピールし目立つことを憚る県民性を持つが故、
「シンサイとかツナミとかフッコーとか聞き飽きたし正直ウゼぇし」という
関連のない人々の声に、ことさら抗うことも出来ずにいるけれども。

分かるかい?6年経っても耐用年数をとっくに過ぎた仮設のプレハブに
住むヒトが何千何万もいるっていう現状が「とんでもないことだ」って、さ。


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当時40才のきつねメが46才になったって、別に大した違いはないけれど。
しかし客観的に見たら、中学生が成人を迎える程のロクネンという月日は
もう相当に長いものだと思うんだよね。

そのロクネンを「内張りも断熱材もエアコンも一応完備しましたよ」という
物置小屋で、家族一同暮らしてごらん?絶対人生の何かがが狂うよ?

・・・正直な話、想像出来ないでしょ、そんな生活とか、そんな未来・・・。

だけど多分「日々度重なるメディアの報道」という名のロードローラーで
延々繰り返し繰り返し轢かれてノシイカの如くペチャンコになっちゃった
「シンサイ」「ヒサイシャ」「オオツナミ」「フッコウ」というキーワードからは、
聴き手の想像力を3Dで呼び起こすチカラなど、持っていないんだと思う。


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七周忌に当たる日に沿岸から100km離れた街より、さしたる理由もなく
物見遊山にやって来た罰当たりな中年ぎつねは、なんぼ非難されても
仕方が無い存在ではあるんだけれども。

ただひとつだけ主張出来る正義があるとしたら、微々たる数であっても
「被災県民として捉えた現在の沿岸の実情」を伝えることだけ、だろう。


俺たちの愛した不器用な海辺の街へ、どうか耳や心を傾けて下さい。
あの日も絶体絶命のピンチだったけれど、実は今も変わらないんです。

仮設に住む両親が身を削り育てた我が子たちが高校を卒業しても・・・
地元には今も就職先が無く、震災前から育った街を出る他に選択肢が
無いのです・・・。

どうか、「人口流出が止まらない」というネット記事の行間を察して下さい。


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2017年、3月11日、14時46分。

きつねメが今年その瞬間を迎えたのは、旧三陸町・吉浜駅を見下ろす、
他には誰もいない小さな原っぱの上でありました。

昨年は陸前高田でカサ上げ工事に従事する親父さん達と共に首を垂れ、
一昨年は勤務の関係で職場の詰め所から東へ向けて祷りを捧げて。

所詮は自慰行為。

誰かの心を救うことなど少しも出来ない程度の身でも、あの日あの時・・・
自分のことだけで精一杯で、その30分後に襲った沿岸の惨事に対し
何も思い及ばなかった悔いを、胸に刻まずにはいられなかったのです。

けーたろーの窓を下げボリュームを開いて聴き取る、3月で閉局するという
地元防災FMのカウントに合わせて・・・黙祷。


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津波到達を教える無線のスピーカーから耳をつんざくサイレンが響く中。

水平線に向かって両手を合わせた下手の鉄路、三陸鉄道南リアス線の
車両がゆっくりゆっくりと徐行を掛けて、やって来るのが見えました。

ナンだろうね、ナンなんだろうね・・・自分でも説明のつかないような
とっさの行動だったけれど・・・何故かきつねの右手はオデコに対し
自然と斜め45度の角度で添えられていたんでありますよ。

黙禱を促すサイレンが鳴り終えた頃に、その細い瞳を開けた時には
乗務員さんの白い手袋も、こちらへ向け返礼を手向けておりました。


見知らぬ相手とも敬意と敬愛を交わす。PIECEって、そういうことだ。


それだけでも今日この場所へ来た意義が確かにあったのだと思います。


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いつの頃からか、代々内陸と沿岸南部のバイク乗りが共有する大切な
「交流と情報交換の要所」である、辻のしらいし屋にて黄昏の一服を。


知る人ぞ知る名物だったワンオーナーの前期コスモ・スポーツも既に
在りし日の雄姿を店内のパネルに残すのみだけれど・・・。

きっとあと一月もすれば、例年通り缶コーヒーを片手に談笑を交わす
単車乗り達が、しばしば見られるんじゃないかな。


ここ最近は軽く小さなセローとゴリラばかり引っ張り出しているものの。
今期は積極的に「大きい方」を活躍させ、出来るだけ三陸の海へと
出向きたいものです。

貧乏で見すぼらしい中年ぎつねが彼の地へ落として来られるお金や
報告のブログがもたらす効果なんて、たたが知れているけれども、ね。

テーマ : ひとりごと
ジャンル : 車・バイク

プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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