年末につれづれっと振り返る「今年の出来事」、結びの後編。






さて、延々と引っ張った「今年を振り返って・前編」に対し「後半」は
極力コンパクトに・・・って、いやたぶんやっぱり長くなるかなー。

まあもともと半分独り言、残り半分は友人知人への近況報告的な
ブログなので、気が向いたらお付き合い下さいませ。


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5月の「北海道ひとり旅」に続く波は、やはり7月のスコルパ購入です。


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きつね自身も原付からだと四半世紀はバイクに乗っているけれど。
聖地イーハトーブに住んでいる身で、なおかつ何度も現地での
観戦経験があっても・・・「トライアル」という世界は、縁遠かった。


その距離を一気に縮めてくれたのは、数年前にたまたま知り合った
近所の貸しガレージをアジトとするベテラン、へーさん。


トライアル、やらない?やってみると面白いよ。やるなら教えるよ。」
とガレージを覗きにお邪魔する都度、呪術の如く誘われ続けて(笑)。


たまたまセローのパーツを発注しに暖簾をくぐった店で出会ったのが、
バラされ埃を被り長いこと眠っていた、上程度のスコルパTY-S125f。

2年前に手に入れたKLX250SR(これは購入時からケチがついた)の
調子が出せず延々と手を焼き、疲れていたこともあって放出。

それを元手に、「完全整備」の条件付きでスコルパを契約した次第。


そしてカマキリ夫人は実家に帰った。



実際に乗り始めてみると、「なるほど」と思うところが多々ありました。

「4スト125ccを実戦で使えるようにするには、こうするしかなかった」と
言わんばかりのスーパー・ローレシオのギア比、普段乗りに使うには
酷過ぎるシフトペダルやシッティングポイント・・・。

正直、「フツーのヒト」がバイクに求める実用性が、まるっきり、無い。
トライアルやる以外に能がない特殊な乗り物、と思って頂いて結構。


こりゃあ・・・始める人がなかなか増えないワケだわ、トライアル


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でもね、「ヘーさんが居なきゃ始めなかった」トライアルである代わりに
「へーさんのおかげで、その面白さと奥の深さも教わった」のも本当。

「ダメ元でココ登ってみて?」「うわ、マジッすか?」「あれ?登れた!」

これまた「フツーのヒト」が「フツーのバイク」を基準に考えたら、まず
トライしてみようと思わないところも、コイツは平気で走り切ってしまう。

思ったところで曲がり、思ったラインで走り、思った点で止まること。
しかもどれも、スピードは30km/hも出ていない範囲内で・・・。

「スーパーカブ並みの重さの125なら、そんなの誰でも出来るよ」?

ふうん、ホントに、そう?

では、愛車のハンドルをフルロックまで切り、足付きナシでUターンを
こなせます・・・?


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競技の性格上、要らないものをギリギリまで削ぎ落とした機能最優先の
バイクゆえ、これほど構成上シンプルなオートバイは他に無い。

しかし使い手が腕を上げれば上げるほど「さらにその先」に引き込む、
例えばスキーやスノーボードのように奥深いTY-S125f。

活躍出来るフィールドは極限られているけれど、間を見ては引っ張り出し
「45歳で開けた扉」の向こうにある伸び代を確かめてみたいものです。


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・・・と、ここまでは明るくポジティブな話題が並んだけれど・・・。
5大ニュースの残りふたつは、ネガティブで切ない話になります。


そのひとつは年の瀬も近づいた11月、生家が取り壊しになったこと。


生まれてから23歳まで住んでいた家が、隣接倉庫の老朽化に伴い
同時に解体されることになったわけで。

それは同時に明治・大正期から高度成長期の終わりまで典型的な
「古の商法」により栄えた本家の歴史が、幕を閉じる・・・という。

その象徴でもありました。


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「旧家独特の在り方では、これからの未来に対応出来ない」と踏んだ
亡き父は、きつねを「好きなように生きろ」と社会に放り出しました。

実際その直後、平成に入るなり全国区の大手資本が乗り込んで来て
街の色を大きく変え、既存の個人商店を飲み込んで行ったわけで。

そしてさらに10年後、ネットの普及がまたも世の在り方を塗り替えて。

もはや「昭和の時計」を基準に考えられない目まぐるしいスピードで
時代の流れが移り変わる様子を見るに、「親父は賢明だったな」と
痛いほど感じるこの頃。


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そんな展開から急遽、世継ぎのいない伯父に託された従兄の形見と
祖父名義の登録故に預けたままだった、亡父の形見を引き取ることに。

「思いがけずレアなバイクを2台も貰った、と思えば嬉しくない?」

うん、それだけだったら・・・そんな風に捉えられたら、いいのにね・・・。

何か「もっと違う、目に見えない重い何か」を突きつけられたようで。
戸惑うばかりのきつねなのでありますよ。


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そして最後のひとつは、他人から見たらささやかな出来事だけれど
20年近く通った顔馴染みのコンビニが、閉店してしまったこと。


「財布を忘れたから出直す?なんだ、兄ちゃんならツケにしとくよ?」

店主のオヤジサンから、不意に思いがけぬ声を掛けられたことが
その後よく通うようになったキッカケになった記憶があってね。

「ウチのノリはコンビニじゃなくて、なにしろ酒屋のまんまだから。」

確かに押し着せの制服よりも、使い込んだ前掛けが似合うだろう
ゴマ塩頭のオヤジサンの言葉が示す通り、あの店には不思議な
居心地の良さが、確かにあって。

だからコンビニとしては異例なほど、長く勤める店員さんも多かった。


「おはよう」 「おかえり」 「おやすみなさい」 「行ってらっしゃい」。

そんなありきたりな挨拶を日々交わせる対象って、長くひとり暮らしを
続けていると、実は案外貴重な存在なんですよ。

アルバイトの店員さんに恋もした。そのことを察したオカミサンから
背を押されたこともある。でも、お客としてのスタンスは崩せなかった。

本当に好きなもの、愛したもの、築いて来た関係を、自分から壊して
しまうかもしれない・・・そのリスクに抗することが、出来なかったから。


「大方のスタッフさんは、数キロ離れた支店に移るよ」という話も聞いて
いたけれど、己のテリトリーから外れた場所に通うのは自分の中でも
不自然な気がして・・・閉店後ひと月を経た今も、顔を出していません。

思い返せばあのコンビニが開店した当初とは、周辺の状況や雰囲気も
著しく変わり、「その頃」を思い重ねられる面影は皆無に近いもんな、と。

あまり区切りとして意識したことが無かった「20年」という月日の長さを
あらためて見つめなおしつつ。
不意に胸に空いた穴の予想外の大きさに、自分で驚いているこの頃で
ありますよ。


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もしかしたらひと月前、今までずっと放置し続けたゴリラを復活に向けて
唐突にイジり出した本当の理由は、自分を置き去りにする時流の速さに
無意識に逆らい押し留めたくなったから、なのかもしれません。

「自分の意思と手で巻き戻せる『確かな何か』を得たい」という、衝動。

そんな現実逃避に近い感情が果たして正しいのか間違っているのかは
分からないけれど・・・このゴリラが走り出したら、たぶん何かが始まる。
スコルパがそうだったように、新しい物語を連れて来るのかもしれない。


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TOPのナンバーでは「楽しい日々ばかり続くなら、それは退屈と変わらない」
と歌っているけれど。

そうだね・・・人生にも時間にも、バックミラーはあっても、バックギアは無い。

バイクのように「前に転がっていないと横に倒れる」のが人生の本質なら、
ゆっくりでもいいから思った方へ素直に舵を切り、明日を見て進もう。

これを「きつねの今年を振り返って」の、結びとして置いておこうと思います。



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それではお付き合い頂いた皆さん、今年もお世話になりました。

明日はいよいよ大晦日・・・なにとぞ、良い御年を!

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テーマ : ひとりごと
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い ゴリラ スコルパTY-S125F トライアル

プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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