「ココロのゼンマイ巻き戻し」の、ショート・トリップ ~外伝~







今日のTOPには、「故郷」をお題に据えて思い浮かんだ曲をひとつ。


きつねメは彼女の全盛期には未だ小学高学年~高校生だったから
リアルタイムでは「流行りのケバい歌手」「テレビでよく聞く歌」という
認識しか持っていなかったわけだけれど・・・。

それから数年経って「並より少し音楽好き」の自覚が芽生えた辺りに
彼女のスタイルやスタンスについて、ふと捉え直したことがあります。

いや・・・それ以前の音楽シーンについてもよくよく時代背景を交えて
考えると、実はすんごく衝撃的でエポックなヒトなんだよね・・・彼女。


沢田研二のバトンを継いだ`80sの傾奇者、道化の皮を被ったバサラ。


アンルイス


それまでの「フォーク?歌謡曲?ニューミュージック?ロック?」という
とかく縦割りの壁を設けたがる聴き手のジャンル分けや評価軸に対し
思い切りよくデカいバズーカを放っちゃったのが、彼女だったのです。


`70年代までの「女性シンガー」と言えば、今よりもずっと世間が狭くて。
演歌を除けば「実力派シンガーソングライター」か「アイドル」かの二択。

そんな時代、意図的にお茶の間へ「KAYO」というカオス・コンセプトの
爆弾を仕掛けたのがアン・・・これが見事に妖しく美しい大輪の花火を
咲かせたことから、後のガールズ・ロックバンドが支持される土台を
築き上げてくれたのではないか?・・・ときつねメは夢想する次第です。


一般家庭のリビングにヘヴィメタを普及させた聖飢魔Ⅱ、同じく全国の
校舎にパンクロックを轟かせたブルーハーツと並び、正当な再評価を
受けるべき80年代J-POPのトリックスターでは?と感じるんですね。


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さて・・・「きつねも故郷を見よ」というコジツケではありませんが。

天気がいまひとつ冴えなかったお休みは、月末の用足しがてらに
盛岡駅西口の官民複合高層オフィスビル・マリオスまで出向いて、
こんな小冊子を入手しました・・・その名も通称「ヘノライダー」。


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正確には『戸ノライダー・ポケットマップ』と言う、二戸市観光協会が
発行元の「まさかのライダー向け官公庁公式ツーリングマップ(!)」。

但しその名の通り市町村名に「戸(のへ)」の付くエリアしか徹頭徹尾
掲載していないので、「その隣り」は潔いまでに全く掲載されておらず。

地図としてはユーザー視点に於いてヒジョーに使い勝手が悪い(笑)
「超『戸の付く町・のへファースト』主義」な一冊となっています。


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隣接の久慈も種市も葛巻も田子も敵に回しカットオフした割り切りッ振り
たるや、ロシアン・ゲートに揺れる某国の新大統領もついうっかり空母を
派遣したくなる勢い・・・これってスマホの地図アプリ等で補完しないと、
ルート繋げて読めないぢゃないのよ・・・バイク乗り的に(涙目)。

でも文字通りのポケット版なので、特に県道・林道・農道のエダ道では
ページ開いてパッと見で出る先の見当をつけられる、便利な一冊です。


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先日の「通行止め林道紀行による衝撃の余波」という訳ではないけれど。

なんとなく城址公園まで遠回りして盛岡歴史文化館に立ち寄り、以前
いつの間にか林道で失ったセロー用の方言バッヂも補填して参りました。

「岩手の自然を愛する旧南部藩在住のローカル・ダートランナー」を示す
アピール・バッヂと言えば「きゃっぱり」と「すっぱね」のペアはマストです。


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そのちっぽけさ(とオンボロさ)加減により、単車好きはもとよりバイクに
全然興味の無い層にまで無駄に好奇心をそそらせてしまうゴリラにも、
「さわんないでいやよいやなんだってば」と無言の拒絶オーラを放つべく
セキュリティシステム的なニュアンスで、「ちょす」バッヂを装着しました。

否むしろこのバッヂだけ逆に盗難に遭いそうな気がしないでもないが。


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さて・・・毎回冗長の思いつきダラダラ書き流しブログ故、本編では
結局最後まで触れられなかった「アレ系」の話をまとめて。

きつねメが「アレ系」と評するのは「世間で誰もがチヤホヤする様な
メジャーでプレミアムな極上名車/レストア済み旧車」とは対照の
ある意味「下世話物」とか「日陰の外道」となる趣味ベクトルです。


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自分が秘かに「道祖神」と呼ぶ道端廃車体は、リサイクル法の施行と
隣国のオリンピック時に中古金属高騰が重なった辺りを境に、辺境の
我が岩手からもずいぶんと姿を消してしまいました。

しかし・・・その法の手も及ばず外国人バイヤーすらサルベージしない
「年季の入った聖なる道祖神」が県北山岳エリアには存在します。


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それは持ち前のデカさ故に誰も欲しがらず、誰も再生活用しようと
考えず、おかげで滅多に注目する人がいない禁断のジャンル・・・。

そう、「廃パス」なんです。

実際のところキャブオーバーボディの一般的なバスは、よっぽど興味を
持たない限りは「箱型だから新旧さして変わらず、みんな同じに見える」
というのが一般的なイメージだと思うんだけれど。


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でもね・・・古いクルマやバイクの魅力を深く理解していればいるほど
これ系の滋味もじっくり味わえ、得た考察の結果にも驚かされるのです。


観察のポイントは、まず①ヘッドライトの数 ②フロントガラスの分割数。

四灯式のヘッドライトなら`65年以降(稀に二灯車を後年改造した例アリ)。
逆にフロントガラスは一体モノに近いほど大型ガラスの成型技術が進んだ
後年式・・・という風に、時代背景も読み取れるわけです。


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➂ 履いているタイヤ(ラジアルorバイアス?スノーはスパイクの有無?)

④ 背中のシルエット(丸ければ丸いほど・窓数なら少ないほど古く希少)


こうして「きつねの変態視点」で査定して行くと、国道106号以北の県道や
林道はおそらくもう全国規模ですら「オバケ銀座」と評していいレベルで
空恐ろしいほどすんげえ古いヤツばかり眠っている宝庫なんですね・・・。


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ボディ・サイドをしばし眺めると「これってアポロ(腕木式方向指示器)を
外して代替えしたマーカーなんじゃない?」と思える縦長の灯器があり。

そう考えるとフロント・ウインカーも妙に後付け感が見えて来たりしてね。


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これらが雪深いこの地域で生き残った理由は「山岳農家の倉庫」という
正当な理由を認識されていることや、昭和30年代の日本工業製品に
共通なオーバー・クオリティによる耐久性のお陰なのでは?・・・と。


ここで興味深いのは、観察ポイント⑥ 地域毎にカラーリングが違うこと。


北の県境からR106界隈までは本来「紅白の県北バス色」が主流なはず
なのに、岩泉~葛巻で見掛ける廃車体は旧中央バスとも岩手県交通に
多々ある国際交通払い下げとも異なる、独特の塗り分けなんです。


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画像を持ち帰ったその日のうちに検索を掛け、疑問の答えが得られる。

なんともありがたい世の中で・・・R106川井以北~R340の岩手側にて
多く見られるあの「バス小屋」の出自は、ほぼ旧国鉄バスであることが
判明しました。

県交通・県北・国鉄には古くからの紆余曲折的な事情があり、それぞれ
地域によって棲み分けが成されていたんですね。

もちろん廃パスたちも自然と馴染み深い路線に根を下ろして余生を
送っている次第で・・・たぶんこれから先も、ジャンル問わず日本人が
好きな「超お宝プレミア祭り」のお神輿に載せられず、穏やかに土へと
還って行くのでしょう。


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「道祖神の道祖神たる姿」の後は「土に還りたくても還してもらえない」
生涯現役お達者倶楽部的な南部藩の守護神・いすゞTWシリーズ。


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今も全国で活躍する大型レトロ車の花形・ボンネットバスの中でも、
このトラックと同じ顔立ちを持つ「TSD改」の半数以上は我が県から
旅立って行った車両・・・と言えば、驚かれる向きもあるのかな?


今期の朝ドラにて女学生姿の有村架純嬢を乗せていたオレンジと
肌色のボンネットバスも顔立ちこそ少し違うけれど、実はTSD改
(山形交通で走っていた個体で、あのスタイルはかなり特殊です)。


「終戦後に進駐軍が持ち込んだGMC 6x6を設計母体に持つ」という
噂もある、山岳県土ならではのタフな総輪駆動の老兵たち。

強靭な地力の強さと走破性は「国産最強の大型量産クロカン車」との
呼び声も高く、実際「ユニックとウインチが標準仕様?」と思えるぐらい
高い装着率を誇っているのも特徴となっています。


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同地域ではキャブオーバーの後継機を見掛ける事もたまにありますが
「主力機は今以ってテーダブなんじゃないか」と感じる程の遭遇率。

wikiでは「民間向けの生産は1986年まで」とありますが、旧車専門誌に
よると「平成に入ってもディーラーではカタログを置いていた」との事で
(きつねメも`89年に厚木のヤードで左ハンドルの新車が相当数並んで
いるのを見たことがあります)、以降も受注生産を行っていたはず。


で、今回改めて検索していて「あんなの、どこに行ってもナンボでも山で
まだ走ってるだろ?」という岩手県民的の常識を覆す驚愕データを発見。


しかもまさかの岩泉町公認ブログで発表された数値か!(クリックで白目)


47都道府県での生き残りのうち、なんと半数近くが岩手県登録車両。
しかもその7割が県北に集中・・・いや本当、全国規模で眺めた場合
これほど希少なトラックだとは、夢にも思っていませんでした(絶句)。

ただ、ここ数年で少し気掛かりなのは「まず動けば値が付く」とまで
言われたTWでもナンバープレートを外された個体の姿を見る機会が
ジワジワと増えて来たこと・・・。


最も大切なフレームや機関/駆動系そのものが参ってしまったのか、
或いはいすゞからの重要部品の供給が終了してしまったためなのか。


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生まれも育ちも岩手の林道好きとしては、親しみをも込めて秘かに
「山オヤジ」と呼んでいる馴染み深い現役クラシックトラックなだけに。

勝手なファン心理ながら「これから」を心配しているきつねメであります。
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テーマ : オフロードバイク関連
ジャンル : 車・バイク

プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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