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晴れの日ばかりじゃないけれど、雨の日ばかりでもないさ。 ~4月も末の顛末記~








「明日も快晴、ひと月先の様な陽射し」という予報がやや外れた
薄曇りの空に、正直少しホッとした休日。

お給料が出た後の平日休は通院やらアレコレの支払いやらの
野暮用で、まあ大抵半日ツブれてしまうから。

どっちみち未だセローのリアホイールも帰って来ていないし。
ショートパーツも全て揃うまで、もう少し掛かりそうだしね。


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朝からバタバタと洗濯やら月末の用足し各種やらを済ませ、
昼飯の後は思い立ってロードスターの埃を洗い流した。

数日前、トライアルの師匠・へーさんから思い掛けない
連絡が届いたからだ。

「身体に事情が生じて、しばらくバイクに乗れなくなります。
トラ練用だけにスコルパの自賠責取るなら、少し待ってね。」


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青天の霹靂とは、こういう場合に使うべき熟語だろうか。

冬が明けて品の良いメッシュホイールを履かされたNAを
前に、ひと回り年上の師匠はこう笑った。

歳も歳だし、いつか長くバイクを休む日もあるかな・・・って。
その心積もりもあってコイツを手に入れたわけさ、と。


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自分が初めてNA6を購入した時は「単車に乗れない日でも
これでストレスが無くなる」と思ったし、事実結構救われた。

もしクラッチを踏める脚力さえ戻れば、あのVR-Bもまた
きっとへーさんの心を大いに慰めてくれるだろう、と思う。

コイツの魅力は「屋根が開れられる」という面だけじゃない。


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前脚をアクセルOFFで手繰り寄せて切り、パーシャルスロットルで
コーナーを回って、アペックスから尻を沈めてリアタイヤで蹴る。

縦置きエンジン・シャフトドライブの後輪駆動は、師匠の愛する
GL500やV35イモラと同じ。操縦感覚も二輪を思わせる味付け。

決して我慢グルマの座に甘んじない存在感と満足があるもの。


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「多分今年のイーハトーブには出られない、と考えているけれど。
2か月先には案外ケロッとした顔で、バイクに乗れてるかもよ。」

昨年のクラス・チャンプはさしたる気落ちも憔悴も見せることなく
片手で郵政カブをガレージに仕舞いながら、微笑んでいた。

技術や経験は当然必須、でも勝利を最後に呼ぶ鍵は精神力。
師匠には病魔というセクションを相手にしても、同じなのだろう。


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「入院するのは連休明け。ゴールデンウィークに息子がNCの
リトラトップで帰って来るから、ちょっと遊ぼうよ。」

当地のGWは三日の晴れナシ、毎年天候が乱高下してしまう。
せめてその日は晴れますように・・・と、願掛けがてらの洗車。

いや、きっと好天に恵まれる。いつだってへーさんと走るとき
雨に祟られたことは、一度も無かったのだから。


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一昨日、リアホイールのスポーク調整と点検を依頼していたお店の
オヤジサンより「待たせて申し訳ない、ようやく出来た」との連絡。

職場の帰路で寄って引き取りアジトへ戻ると、申し合わせたような
タイミングで荷が届いたので、早速復帰作業へと手を掛ける。

慣れないなりに「手順を考える」と「手を動かす」を並行で進めると
要領こそ良くないけれど、案外にタイヤを組んで行けた。


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「新聞屋のカブのタイヤ交換ラッシュがひと段落着き、それじゃあと
このホイールを手に取った途端、お客さんが遊びに来てさ。」

「彼が帰った後に再開しようとしたら、ついさっきまで手許にあった
ニップル回しが無い。ナンボ探しても見つからなくて、さあ大変。」

「仕方がないから友達の店に借りに行ってコトの事情を話したら、
頷いて苦笑いされちゃった。『お互い、もうトシだねぇ』って。」


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きつねが48回目の誕生日を迎えた今月は、どうしたモンか
年齢絡みのあまり良くない話題ばかりが耳に入って来た。

老いた肉親の介護に目を回す先輩、同い年で思いがけず
体調を大きく崩した友人、そして師匠のこと。

自身の10年を振り返ると、紆余曲折はありつつも結局のところ
ほとんど変わらない暮らしを送って来た気がする。


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でも逆に「だからこの先10年も変わらない」という保証は無い。
身体のことに絞ってみれば、決して万全の健やかさでもない。

明日は我が身と心得よ・・・そんな声が何処からか聞こえる。
まあ、世を顧みれば長生きが美徳とも正直思わないけれど。

それでも生きている間は、出来れば笑っていたいじゃないか。


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「確かに諸説あるけど、俺の流儀ならスポークはパリッと張る派。
鮮度の良いスポークは、ほとんどシナらないぐらい締めるね。」

二本がクロスした真ん中を掴んでも、それは確かに2ミリ程度。

「やっぱりリムが古くて凸凹だから、振れは完璧にならなかった。
それでも『これで折れるなら他に原因がある』って出来かな。」


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振れ取りで擦れたベアリングシールはオマケで換えたよ、と。
待たせたお詫びのつもりだったのだろう、工賃も格安だった。

背筋がシャッキリ伸びた白髪の痩身、いつもキッパリした滑舌。
大きな声で笑うオヤジさんは、ホイールを手渡しながら言う。

「過ぎない程度に張るテンションが肝、スポークもチェーンも。」


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「北国のバイク屋にとっちゃ、どこも四月は『魔の月間』さ。
修理でも車検でも引き渡し予定日はマージン取りまくり。
なのにそれでもこの白髪アタマ下げっ放しになっちまう。」

それを知りつつ頼んだきつね、申し訳ないのはこっちなのに。
結局はオヤジさんから元気まで貰ってしまった。


さあ、セローは直った。そろそろケツ上げて、ギア入れるよ!
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テーマ : クルマ趣味って、いいね!
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い セロー ロードスター メンテナンス ドライブ トライアル

プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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