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拝啓、チコさま。 ~ボーッと生きてる中年狐で、いやはやどーも、すみません~







今日のTOPには、後頭部へ不意打ちで金属バット振り下ろされた程
ショックを受けた動画を載せてみた。

自分の心の芯を喰われた衝撃の向こうに、強い否定が生まれた。

アラフィフのオッサンが青臭いことを言うのもナンなんだけれども。
その詞をどう受け止めるべきか、実は未だに困惑しているのだ。


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この曲を聴いた後にしばらく咀嚼の間を置き浮かんだのは、
何故か「チコちゃん」だった。

そう・・・過去にNHKが産んだキャラとしては最もエッジの
効いた存在にして、並の大人を凌駕する驚異的な智識を
蓄えた異形の5歳児・・・それが「チコちゃん」だ。


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正直なところ、面白い。近隣のマダムよりもお上品な口調で
出演者に万遍なく気の効いた「振り」を投げ掛けるところは
むしろ局アナのスタンスをカッぱらう勢いすら見せつける。

就業前の幼児としては在り得ない振る舞い。だからこそ
そのギャップが人気を呼んで日々の話題にもなるのだろう。


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だけどきつねは、あのコが苦手だ。一層正確に評するなら
「ああいうタイプのニンゲンが大嫌いだから」苦手なのだ。

彼女が取り上げる事案は概ね、大半の社会人にとっては
「今日を生きる上では右でも左でもどっちでもいい」ネタ。

そーいうレベルの雑学を武器に大上段ですっくと立つ五歳児。


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他人の知識のスキやアラをわざわざ大げさに取り上げた上で
高々に「ボーッと生きてんじゃねぇよ!」と声を荒げる。

相手が知らなそうなこと・考えたことも無さそうな点を突いて
「アタシの何倍も生きてんのにそんな事も知らねーのか」と。


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こーいう言動は実にオトナ毛ないが、それを折り込んだ故に
5歳児設定としたなら、作り手の人間性も相当あざといだろう。


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未だ黄昏の冷え込みが覆う前に、カラス号で偵察へ出た午後。
「ずいぶん太陽も空も白くなってしまったなぁ」と感じていた。

だから翌朝、一桁前半をマークした放射冷却の大気に触れて
少々たじろいだものの、スカッと抜けた空が背を推してくれた。


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冬眠前に出来るだけ、新鮮なガソリンで満たしてやりたいけれど。
しかしスポーツスターを出せる機会は、今日を逃せば後が無い。

スロットルを開ければ間髪置かずにリアタイヤへ野太い地力を
伝えてしまうコイツは、路面が冷えると乗り手の命をさらうから。


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バッファローの安い皮でしつらえられた中古パンツの中には
タイツを仕込み、ショットの皮ジャンに包んだウェアはユニクロ。

ムッシュ・ビバンダムの如く着膨れたきつねの姿はさておいて。
しかし・・・R46を西へ向かい訪ねた田沢湖は、素敵だった。


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盛岡のアジトから仙岩峠を越えてのマイレージ、たかが60km。
望めば125ccのカラス号ですら難なく走れる距離なんだけどさ。

でもね、例えセローやDトラ125より倍のハイオクを喰うとしても。
県境の峰を越えるシーンで選びたい主役は、コイツなんだわ。

自分で振り返ってみても、やっぱりそれで正解だったと思うよ。


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「季節の喝采」とでも言えばいいのか。湖畔の道は大手を広げ
落ち葉という名のレッドカーペットを、きつねに歩ませてくれた。

早朝から陽光が暖めた落葉の甘い匂い、セロファンのように
彩を添え続ける木々の様々な紅葉が現れては見送って行く。


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心底「生かされている」って、思った。この瞬間のためにね。

齢を追う毎に日々積まされて行く、義務という名のウエイト。

生き続ければ生き続けるほど、否応なく積まれるバラスト。

叶うならば四季に揺蕩い浮いて、彷徨っていたい我が魂へ。


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「アンタはアンタらしく心のままに生きろ。ありのままに。」

幸せの値打ちを届けて寄越した、真紅と黄金を貫き届く陽光。

単車が与えてくれる、ダイレクトな「速度」という名の魔法。

バイクというデバイスを通し増幅される比類なきリアル感。


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或いは澄み切った空、淀みを知らぬ湖面の蒼、そして最後の青い空。

己の命を否定する要素が、その瞬間では淘汰されていた。

「生きろ」という声に包まれた。「この楽園にまた逢いたいなら
次のこの季節まで、その命を紡ぎ続けろ」・・・という声に。


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理屈のエレメントをスッパ抜いた高みより届く、生命の肯定。

あの甘やかな陽射しに抱かれた刹那の道、きつねは思った。

「好きも嫌いも、誰の価値観の天秤にも掛けさせないぞ」と。


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俺は口が裂けても声に出して「自分が好きだ」なんて言わない。

過去に出会った人間の中、その言葉を容易く口に出せる奴は
まず十中八九ロクな生き方をしていなかった。

問題課題や後悔懺悔の後になって「でも自分が好き」なんて
カミングアウトされても、もう何の解決策も生まないってのに。


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自分の過去へ目を逸らさずに理解しよう、と試みる人間なら。

突き詰めれば突き詰めただけ、吐けなくなる「自分が好き」。

これまで幾つの罪を犯し幾つの嘘をつきどれだけの人々を
傷つけて来たか、アンタ自身もう分かっているんだろ?


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その羞恥の向こうでどの口がほざける?「自分が好き」、などと。

生い立ちからこれまでをどう辿っても、きつねは自分が嫌いだ。

望みが叶うものならば、砂のようにさらさらと消えたい程に。


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だけど、速度がもたらす一瞬の煌きや恍惚の彼方を知った今。

巡る四季を意図せず突然に断たれることが、こんなにも惜しい。

異邦人の如く寄る辺無く軽い身の上に、未来へ一筋の光を差す。

だからきつねは天候が許す隙あらば、バイクに跨ってしまうのだ。


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元々己の望むと望まざるとを問わず、産み落とされ授かった命。

それを嫌うの嫌われただのと、身勝手な他人の視点や物差しで
測ってしまうこと自体、実はおそらく「奢り」なんじゃないのか、と。


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この現世にポンと生かされちまった以上最後まで世間の荒波を
泳ぎ切る他に、選択肢なんか無いんじゃないのかなって思う。

その海の水がどんなに「知識」とか「情報」とかいうシロモノの
押し売りで汚されていても、浮かび続ける他に術はないんだ。


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きつねは思う。田舎に生まれて住んでいて良かったな、って。
バイクの魅力を教えてくれた親父の許に、生まれて良かった。

「アブない乗り物」と承知の上、いつも笑顔で送り出してくれる
懐の大きなオフクロの子として、生まれて良かった。


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北東北の四季の移ろいは良くも悪くもメリハリが効いていて。

「秋になった」「冬が来る」「春の匂いがする」「そろそろ夏か」
風の便りに逐一予感を手繰り寄せて過ごす成り行きとなる。

だから肌で知るのだ。この幸せな季節が終わりつつあることも。


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幸せに満たされ明けた翌勤務日は一転、大荒れに見舞われた。

昨日午後にきつねの背を暖めてくれた色とりどりの木の葉たちは
多分ひとたまりもなく、全て枝から削ぎ落とされてしまっただろう。

「四季の移ろいをその瞬間に掴んでおく」って、そういうことだ。


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帰宅して間もなくアジトの呼び鈴が、宅急便の到着を知らせた。

その予兆から数日前にオーダーしておいた「冬支度の品々」が
段ボール箱の中から次々とその姿を現す。

全てたかだか前世紀的なOHVや2バルブSOHCのエンジンに
高価な化学合成オイルを指定するなんて馬鹿馬鹿しい、か?

否、「気は心」さ。 アイツらは皆、酷暑に弱い空冷だからね。


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なあ、チコちゃんよ・・・ただその日放映のネタ探しのために
スタッフ総掛かりでネットで拾い集めたような情報ってさ。

日々の飯食い種へと一生懸命向き合っている世間の大人に
対し、声高に怒鳴り散らせるぐらいの重みがあると思うかい?



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収録を終えた渋谷スタジオのテラスで頬杖つき、遠くを
眺める三頭身が引いた長い影。

そんな画を思う俺は、やはり相当ヘソマガリなんだろうか。

気が向けば誰でもいつでも検索出来る誰得的な情報より。

ボーッと生きる時間に得る何かの方が、俺にとってはずっと
大切に感じられるのだけれど・・・な。
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tag : Dトラッカー125 スポーツスター ツーリング 田沢湖 紅葉

プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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