さくら Day By Day







きつねの目から見た桜は、「春のオープニングを知らせる花」。

より早くに咲き始める草木もあるけれど、若葉が一斉に芽吹くのは
桜の開花より後だ、という印象があるためです。

青みが冴える空のもと、南風に揺れる鮮やかなライム色の若葉。

バイク乗りにとって最もハッピーな季節の始まりに添え、TOPには
この曲を置いてみました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


TN.jpg


「この間、ラジオで専門の学者さんが言っていたけれど・・・桜はね、
賢くて人恋しい木なのだそうよ。」

「この花の匂いには人を無意識に引き寄せるフェロモンがある、と
むかし聞いたことがあるね。」

「だからね、素通りせず、傍に留まって欲しいみたいなの。
ワシントンに植樹されたソメイヨシノは、並木になっているでしょ?
ラジオに出ていた学者さん、そのことを惜しく思っているそうよ。」

「木に咲く花は他にもあるけれど、ひとが集まり寄り合う風習は
桜に対してだけ生まれたもの・・・古の人も呼び寄せられたのか。」


短期休職最後の夜は、馴染みのオカミサン夫婦にお呼ばれして
城址公園へ夜桜を眺めに出向きました。

そちらこちらにライトアップの強力な照明を設置された広い公園で
浮かれ騒いで飲んだくれ・・・ってノリ、風情も情緒もそっちのけで
正直言えばあんまり好きじゃない。

でも、それも桜自身の望みなのだとしたら、「アリ」なのかな。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


TB_2017042619592358c.jpg



少し時間を巻き戻して・・・この日は朝の冷え込みが緩むのを待ち、
午前の遅い時間からセローで散歩へ出ていました。

市内ではほぼ満開だった桜も、日の当たる時間が短い丘や谷では
まだまだ咲きはじめ。

ようやく見つけたリンゴ畑の桜とのツーショットは、前回のブログで
使ってしまったので割愛するとして。

この日・この道でのラッキーは、ちょっと面白いヤツとの遭遇でした。


TC_20170426195925826.jpg


農道のアップダウンをのんびり流しているきつねとセローの前を
小走りに横切って行ったのは、春の日を浴びて自慢の冬毛を
鮮やかに輝かせた黄金色の小さな獣・・・テン。

イタチの仲間である彼らの姿を見掛けることは、当地ではそう
珍しくないのだけれど、しかしこれは全長一メートル近い大物。

普通のテンが「胴の長いハムスター」とすれば、目にしたそれは
「胴の長い金のウサギ」。一瞬、仔狐と見間違えたほどでした。


TD_201704261959266a2.jpg


「あの大きさなら見失うこともないかな?」と愛車をターンさせて、
彼の駆け下りて行った斜面を眺めていると・・・いた、見つけたよ!

時折り進む先を確かめながら薮をくぐったテンは一本の杉を選んで
枝から枝へヒョイヒョイと上り始め、見る間に優に10メートルを超える
テッペンまで。

いやー、その軽業師っぷりはお見事、ほんと器用なヤツです。
彼の佇む枝から眺める下界、どんな景色に見えるモンなんでしょうね。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


TG.jpg


この日は軽装だったため、マジな山アタックは想定の外だったものの。

リア・リンク周りを整備した直後ということもあり、お試し的に近隣の
大ヶ生から根田茂へ越える「お手軽林道」へも踏み込んでみました。

ここは両集落の爺ちゃん婆ちゃんが、アルトやミラで通ることもある整備の
成されたコースなので、のんびり走ればまあ低リスクです。


TF_20170426195929acc.jpg


いくら葉を落とした木々のお陰で日の届くルートとは言え、山は山。

結局最後まで残雪を見ることこそ無かったものの、芽吹きの緑とは
まだまだ縁の遠い世界でありますね。

それにしても未舗装区間15kmかそこいらのショート・コースだけれど
雪解け特有のぬかるみがどこにも無かったなあ。

やはり今冬の岩手は例年より積雪が少なかったってことでしょうか。


TH.jpg


落葉期に訪ねた昨秋と比べてもヤケに見通し良く感じる景色に対し
違和感を覚えた理由は、最後に判明・・・ああ、やっぱりね。

目的があってヒトの手で植樹された木々は、いつか伐採されるもの。

だから山林破壊については、「元々の木々を切り倒して植え替えた」
その昔の時点まで立ち返って語らなければ始まらないんだけれど。

しかしいつも気になるのは、この伐採された木々の行く先なんですよ。

ここ数年山道を走っていて感じるのは「大震災以降からその勢いが
加速したのでは?」ということ・・・住宅需要に比例しているのかな。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


TI.jpg


木々の伐採事情については、いつか関連の仕事に従事するヒトと
出会う機会が訪れるまでの宿題にしておこう、と決めて。

お昼をとうに回った辺りでR106の麓へ降りたので、ラーメンを求め
産直に併設された「味の小天狗」の暖簾をくぐります。

ここでちょっと驚いたのは、盛岡郊外でモロ山沿いの立地なのに
メニューに「海幸ラーメン」という立派な海鮮系があったこと。

県央内陸と大平洋を結ぶ最短ルートとは言え、市内の店では滅多に
見掛けることがない磯ラーメンを、まさかここで食べられるとは!


TJ.jpg


だけどそこは、ショートケーキのイチゴを最後に食べる派のきつね。
今回のチョイスはあえての「鶏ラーメン」なんであります。

しかし「山間を抜けて冷えた身体」という面を差し引いても、美味い。

見た目アッサリな醤油ラーメンに見えるけれど、鶏の出汁が色濃い
「喰ったケのあるスープ」・・・これはライスも頼んで正解でした。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


TK.jpg


「あれ?散歩の目的には『桜』もお題に入れていたのに、結局全然
写真を撮れていないじゃん。」

黄昏近く、市内へいいかげん戻ってから付け焼刃的に立ち寄ったのは
観光バスも去った後の盛岡八幡宮。

残念ながら上手くアングルの中にセローを置けるシチュエーションが
見つからず、逆光と鳥居の組み合わせで撮るのが精いっぱい。


TL.jpg


こうなるとコントラストが強過ぎるピンチヒッター・オリンパス510では
素人ぎつねにはどーにもこーにも画を作れず、止む無く仕舞って。

「たまにはボンヤリ、ただ花の下に佇む時間もまた佳し・・・か。」と
自販機で求めた缶コーヒーを傾けるのでありました。


どんちゃん騒ぎの「桜祭り」より、やっぱりこっちの「俺的花見」の
流儀の方が、なんだかしっくり来るんだよなあ。

まあ焦らなくても、セローで巡る里山の春は、まだまだこれから。

絵になる風景は、使い慣れたエクシリムが手許へ戻ってからでも
きっと遅くないだろうから・・・その機会を楽しみに待ちましょうか。
スポンサーサイト

テーマ : バイク
ジャンル : 車・バイク

コメントの投稿

非公開コメント

No title

セローでお山をトコトコ 
やってみたいです

セローは代車で何回か借りた事があります
軽さと取り回しの良さにビックリした記憶があります
これなら何処でも入っていけそう そう錯覚させるバイクでした

その時から いつかはセローです(笑)

M氏さんへ。

自分は中型~大型とロードスポーツでステップアップし
XL1200Sを手に入れた後で、セローが加わりました。
しかし正に「目からウロコ」。いつの間にか忘れていた
軽快さと自由さに「これもバイクの魅力だったよな」と。

大きくなればなった分だけ、実は自動車と同じ道しか
走れなくなる・楽しめなくなるオンロードスポーツ。
対してセローは、どこへでも躊躇なく連れて行って
くれますから。

山深い北東北の地では、手放せなくなる一台です。
プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR