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「今まで通り」という、選択肢。 ~私的ブレーキパッド考~






今回はテーマに沿った動画が特になかったので、秘かに好きな曲からひとつ。

「コロッケのモノマネ十八番ネタ」として知名度が上がってしまった同曲だけれど。

いや、アレはアレで職人芸級のハイレベル。
岩崎宏美の特長を掴むまで想像を絶するぐらい延々研究を重ねたはずで
彼女へのリスペクト無しでは成り立たない気がするから。


さておき、岩崎宏美は「昭和の底力」を示すアイコンのひとつに思える。


低音はそこそこだけれど、きちっと丁寧に音程を守り、絹のように滑らかに
餅のように密に、かなりの高音域までパワーを保ったまま気持ち良く伸びる。

クルマのエンジンで言うなら直6、それもL型改みたいな荒いものじゃなくて
調子の出ている1G-Gみたいなミドル・シックス(あれ、良いオトするよね)。


ああ、話がまた逸れた。


彼女のどこが凄いのかと言うと、まだ高校生になるかどうか?という年齢での
デビュー時から、既にこの声と歌唱力、表現力を併せ持っていた・・・という点。

そのぶん、デビューしたての頃は直立不動でほぼ振り付けゼロなんだけど。
歌であれだけ空気を変えるのなら、その精神的なエネルギーたるや相当な
ものだっただろうから、15~6の少女では余裕がないのもムリは無い。

当時の作家陣を調べてみても大御所揃いだったことから、レコード会社や
事務所も総力戦で彼女の可能性に賭けていただろうことが感じられる。


「娯楽が少ない世の中だった」という味気ない視点も間違いではないけれど。

おそらく一般のヒトの収入に対してレコードやコンサート・チケットの価格は
まだ高価だったから、作り手の方も「聴き手に支払ってもらえるだけの価値」を
生み出そうと真剣にプロデュースしていたんじゃないのかな。


昭和50年代までのジャパン・プロダクツ、ジャパン・エンジニアリングにも似た
情熱と誠意の匂いが、この頃の音楽には宿っているように思えるきつねです。


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さて、ギターもロクに弾けない自称・音楽好きのノーガキはさておいて。
先月末にオイル交換を済ませた「日々の足」・「生活の友」、けーたろー。

実はもうひとつ、「そろそろ取り替えの時期だなあ」とチラチラ眺めていた
ものがありまして・・・それは、フロントのブレーキ・パッド。


オイル交換でPITに入った際にひとこと断りを入れて下回りを眺めつつ
ピットマン氏とお話ししたところ、「このタイプは裏の方が減りが早い」と。

ウチのセローのフロントと同様の片押しワンポッド・キャリパーながら。
Keiの場合は逆にピストンが裏側から押していて、吊られてから当たる
「表」の方が作動力も低めで減りが遅い・・・ってな理屈なのかしらん。



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で、当初は「メンドくさいからオイル交換と同時に取り替えてもらおう」と
ズボラを決め込むつもりでいたのだけれど。

なんせトライアル用ブーツを購入する必要性が高まってしまったので、
「ここはひとつ通販でパッドを安く買い、自前交換で工賃を浮かそう」と
浅知恵巡らせてみた訳です。


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同車の作業手順そのものは、既にネットに先達の記事が多数UPされて
いるので省略するけれど、二輪に比べて「モノが大きい分だけラク」な
ジャンルじゃないかな・・・というのが実感(実作業で一時間ぐらい?)。


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ただ、事前の「リザーバータンクからのフルード抜き」、ここまで使ったパッドを
新品にする場合、思い切ってタンク半分ぐらいまで減らした方がいいね。


ええ、やらかしぎつねは、やらかしてしまいました・・・やらかしましたとも。


フルードが滴ったと思しき部分に、大慌てでパーツクリーナーを上から下から
一本使い切る勢いで大盤振る舞いに躊躇なく噴きまくったけれど。


ああ、なんか今後のサビ発生増殖が、むちゃくちゃ心配であります(涙目)。


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ところで・・・今回選んだパッドは?というと、本当にスタンダードな
日清紡の純正同等品(購入価格+税+送料で左右セット3500円)。

いざ「自分で交換する!」となると、工賃がゼロになるということもあり
「ちょっとイイヤツ」を入れてみたくなるのもクルマ好きの人情で。
本音を言えば実売5000円クラスの、例えばD-Speed G1辺りとか
ディクセルのESやECなんかも試してみたいなぁ、と思ったのもホント。

しかし、迷いに迷った末に、きつねはこう考えたのです。

「昔、峠でノーマルパッドのフェードを何度も味わったロードスターは
ともかくとして(これは現在、某社外ハイストリート級を装着し対策)。
けーたろーでフェード気味になったこと、今まであったっけ?
或いは現状のフィールで、何か不満とか希望すること、あるっけ?」



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これは、「アシグルマの軽自動車なら高級品は要らん」という程度の
いささかレベルの低い話ではありません。


実際、イーハトーブ・トライアルや某オールドカー・ツーリングの
追っ掛け撮影の際などには、時には先回りのために大きな声では
言えないぐらいのハイペースで、山道を飛ばすこともあります。

そのため見た目も機関もマフラーに至るまで全くのノーマルですが、
ショックを固めてステアリングギアボックスもクイックなワークス用に
換装されているのだけれど。


でも・・・Keiというクルマの持つ特性上、耐フェード性能が高いというか
ブレーキにはあまり不満が出ないんですよ。



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と言うのも・・・このクルマ、ローターの錆とかパッドの当たり面、
或いはホイール(標準同寸の14インチ)とキャリパーの透き間で
判別出来るように、何故か車格に対し特大サイズのローターが
組まれているんですね。

キャリパーそのものは同時期のスズキ車と同じ物であっても
「回転物を鷲掴みするなら、周速度の速い外側を掴んだ方が効くし
力加減による調整の巾も大きい」ということ(テコの原理のように)。
面積の大きさと円周の長さも手伝ってかローターの減りも少ないし、


同世代のワゴンR辺りよりもコントロール域も広くて「カックン」に
なりにくいこと、重心こそ高いものの乾燥重量760kgと軽量級な
ボディとも相まって、制動系には余裕があるのでしょう。


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今回のチョイスには、前回の車検でホーシングからのオイル漏れが
発覚して既にリヤのシューを純正新品に交換されている、という
事情もあり、「フロントだけ強化するのも、なんだかな」ってなことも
あるんですけど。


「自分の使い道の上でノーマルでも不満がないなら、わざわざ別に
高価な強化品を奢らなくても、イイんじゃないのかな?」と。


車高調とか吸排気系、場合によっては冷却系のパーツでもそうで、
純正からの換装は概ね何かしらの要素が、バーターになる。

例外として、「メーカーはオーナーを選べない」という前提だったりとか
「もっとお金を掛けたかったけれどコストに縛られた」という部品など
(どちらにも当てはまるのが、ほとんどの国産車のシートかな)
「良くはなっても悪くはならない」ものも、いくつかあるかもしれんけど。


一つの例として「耐性温度が高いパッドは、反面で低温域が犠牲になる」。


これは冬が長く、一月の早朝だと-10℃を下回る日すら珍しくない盛岡では
無視出来ないことで・・・。

そこまで極端ではなくとも同時期に、長い直線の下り坂を降り切り、いざ
次のコーナーへのアプローチ!という踏み始めで「スーッ」と空走されたら?


いくら「一発踏めば熱が入る」とはいえ、想像したくないシチュエーションでしょ。


同様に、ダストにしても「減り」「鳴き」とかローター側の磨耗などなど。
程度はどうあれ何かがバーターになってしまうのは、どうしようもないと思う。



どうしてこういう話を書くのか?というと、ネット通販のレビューを眺めた時に
「純正パッドの性能をオールマイティーに引き上げたもの」を欲しがるあまり
「メーカーの謳い文句と違う!」と書き込まれた感想が、やたら目に付くから。

走り屋全盛の時代、ダストや鳴きを気にするヤツなんか、誰もいなかった。
効くパッドは早く減ってアタリマエ、思ったところで思っただけ効いてくれりゃ
ローターにクラック入っても文句言わねーよ、ってのが常識だったよなあ。


今のパッド・メーカーの開発さん営業さんの苦労を思うと、アタマ下がります。


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今回、通販でパッドを買おうと考え検索を掛けた時、面白い発見が。

これはセローのパッドを買う時にも驚かされたんだけれど、四輪用にも
「出処がよく分らない、とんでもなく安いパッド」ってのがあるのね。

なにぶん、さすがに身近には実際に使用したことのある人がいないので
ネット記事から拾い集めた「経験者は語る」情報に過ぎないのだけれど。

「パッドの面積がやや小さい」「使っていたらライニングにヒビが入った」
なんてのはまだ可愛い方で、「端が欠けた」「バックプレートから剥げた」
「バックプレートの鉄板が薄くて、外してみたら反り返っていた」(!)
という、背筋も凍るような体験談が出るわ出るわ・・・。


なにしろモノがモノだけに、売るほうもスゲェ根性してるよなあ(溜息)。


中には大手の曙ブレーキによる商品で、バックプレートを再利用して
ライニングだけ張り直した「エコ・パッド」というユニークなものもあって。
これは「安さ的にワケアリだけど、安全には影響ない」ものと思う。


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きつねは「Keiの純正も日清紡製」という話を聞いたことがあったので
(既にオドメーターは8万kmを超えているので以前のオーナーの時代に
一度交換していそうなものの、外してみたらやはり日清紡NBKだった)、
ブレーキ・タッチが変わる可能性を嫌って同社の物を選んだけれど。


大手ですら海外生産しているものもある時代、「安ければナンでも良い」と
思っていると・・・現代の玉石混交な御時勢じゃ、タマ取られますぜ、兄貴?


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コメント

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No title

おおっ なんとタイムリーな記事!!
ウチのクルマもパッド交換の予定なんですよね
いろいろ眺めてアドヴィックスと日清紡で迷ってるトコです (^ω^)

ponkotuさんへ。

おお、そちらも交換時期でしたか。
パッドひとつ取っても、興味を持って調べ始めると深くて面白いんですけど。
その分だけ耳年増になって、余計に迷っちゃったりして(笑)。

前後を別々に掛けられるから「乗り手の慣れ」で違いをカバー出来る二輪と違い、
四輪は前後の分配をクルマ側でやっちゃうから・・・効き味を変えるなら四輪全部
同銘柄で一気に交換しないと、正当な評価は出来ない気がします
(前だけ強化してブツクサ言っているブロガーの話は、半分読み流しています)。

アドヴィックスって、ブレーキの世界ではしばらく名前を聞いていなかった日立と
住友の制動機器部門を合併したメーカーなんですね・・・トヨタ系かぁ。

ブレーキ総合メーカーの正調スポーツパッドって、ちょっと気になりますね。

私も交換しました。

つい先日、ブレーキが引きずり起こしてきたので交換しました。
ロータが歪んでいたのに私のミスでパットまで交換しなかったのが良くなかったなぁ、と思います。
ブレーキは大事な部分なんですが、サーキットでガンガン走らない限りは純正で十分ですよね。
パットは最近は、色んなメーカが沢山出しているので自分に合うものを探すのが大変ですね。
日立フェロードが懐かしい・・・・

池さんへ。

いやすげーな・・・「ブレーキローターの歪み是正とパッドの同時交換」について語れるオカアサンは
いかに日本広しと言えども推定0.1%以下、自称「乗り物好き男子」でも今や絶滅危惧種でしょう。

サーキットでのオーバーーサーボ域からフルブレーキング・・・という想定の他で案外過酷なのは、
「低速だけれど冷えるヒマがない」ジムカーナと、「上ったら上ったで上り続きな分だけ、下りは下りで
サーキット以上に延々とタイトコーナーが続く」山岳地帯の北東北ではないか?と思います
(これはラジエター容量やクーラントの冷却速度を主とするエンジン温度管理も同じことだよね)。

情報過多のネット社会に踊らされないためには冷静に「自分の使い道」を主軸に置くことが肝要。
要らん速度域のために要らないお金を支払っても、なんにも有益な見返りがないんですから(笑)
愛車で今までフェードを匂わせる経験が無かったヒトなら、純正同等品で十分だろうと思う次第。

>「日立フェロード」
池さん、そんなに年齢詐称疑惑で炎上体験してみたい?(きつねの世代でも知るヒトは少数派)