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スカイブルーの相棒と、マリンブルーへ会いに行く日 ~後編~








今回のTOPも前編に引き続き、省吾兄ィのナンバーから。


主人公の胸の内に自分を重ねた日々もまた、気付けば遠く。
「そう言えば、そんな出来事もまあ、あったっけか」と。

ただ・・・「その心を伝える前に、波間の彼方に消えた彼女」。
そんな物語が、もしもあったとしたなら・・・?


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゛プールの底 沈んで見上げた 太陽のように 揺らめいて
砕けて 掴めない  でもキラキラ 輝いている゛ 



穏やかな黄昏の水平線を眺めた後は、ふと考えさせられます。

「リアルタイムで聴いた時には、まさかそういう視点でこの曲を
見ることになるなんて、考えもしなかったよなあ」って。


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大槌の浜は15年前に松林の露店から借りたレンタルで、初めて
ボディ・ボードのスリリングな面白さを体験した思い出のある海。


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真っ赤に焼けた首と背中、砂に丸一日擦られた胸や腹のお陰で
晩の風呂場では絶叫に近い悲鳴を上げ。
文字通り身体で「ラッシュガードの意義」を教えられた記憶も。

結局、波待ちの時を冷たい水に浸けサバ折り体勢で過ごす
このスポーツがどれだけヘルニア持ちに厳しいものか、後々
思い知らされる訳だけれど・・・(笑)。

アジトのクローゼットには未だに自前のボードもフィンもある。
あの面白さと楽しかった一日が忘れられず、未練がましく。


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きつね達ばかり楽しんで、わたしだけ置いてけぼりなんて酷い!」


休日と予定がなかなか合わない恋人を真紅のユーノスに乗せて。

でもステアリング握るとマトモに会話出来なくなる不器用なきつね。
だから寄り道の都度に長話、たどり着いた頃には日が暮れていた。


二人が初めて唇を重ねた浜辺と同じ景色は、しかしもう見られない。
津浪の凄まじい引き潮で、遠浅を作っていた砂が沖へ流されたから。


少し前まで一階にダメージの痕跡を残していた浪板海岸のホテルも
当時を知る人の解説を経なければ分からないほど、修復された。


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そこに住んだことがある訳じゃない。旧来の知己とか特別な御縁が
ある訳でもない。

でもね・・・それでもその土地に、ワケあって深い思い入れを持つ
ヒトも必ずいるものです・・・他者の目に見えない形であっても。


「この橋って、『震災遺構』として残すことが決まったのかな?」

「や、地元の自分にも分かんねっす。ナンも聞いてないんで。」



行き交うダンプを案内する若者は、少し申し訳なさそうに会釈を返す。


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潮風にも負けぬ強靭な鉄パイプの手摺がウネウネとねじ曲げられる
橋脚の向こうへ、不規則に点々と置かれる不思議なオブジェを見た。

ズームしたデジカメのモニターが映し出す「それ」に一瞬息を呑む。


れは物言わず、「3.11の翌日」であることを教える添花。


残された人が据えることも参ることも叶わない彼方の墓標に向けて
首を垂れる花たちは、この日目にした何よりも雄弁だった。


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大きく変わりゆく土地のひとつ・大槌の街も立ち寄りたい場所。
でも今日はそろそろ、家路を目指さなければならない時間。

またあらためて訪ねる機会はあるさ。これからも、何度でも。

南下の信号で前に停車したダンプのナンバーは遥かな九州。
白地板の「大分100」となると、個人のチャーターだろうか。


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リアスの地形に工事を阻まれ、まだ途切れ途切れの三陸道も
年を追う毎に少しずつ区間が繋がって行く。

沿岸南部を再訪する時、自分は「上」と「下」のどちらを走るか
再び選択に迷うのかもしれない。

そんなことを思いつつ、重機の歌を聴きながら高架をくぐった。


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「このタイミングで走ると、市内で帰宅ラッシュに揉まれるかな?」

三陸の街を南北に繋ぐR45とリンクし、内陸へ向かう西行きの
R283に沿う形で展開される「鉄鋼とラグビーの町」釜石市。

岩手の沿岸都市では人口も規模も屈指故、17時以降は当然
けっこうなロスタイムを渋滞へ捧げる羽目に。


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道草好きなきつねメの悪いクセ、国道標識の青看板に白く細い
エダの矢印が記されると「ショート・カットの賭け」に乗っちまう。


・・・いい加減その矢印の細さから意図を学びなさい、俺・・・。


ハイ、先月辺りにも(否・下手すると月イチのペースで)書いた
記憶がある「舗装していて良かったね的な山間旧道」登場。

近年高確率でトラブル・フラグ設置を招くオイル焼けの匂いを
嗅がされないよう、ハイ・ブーストの多用は控えての峠越え。


でも、得てしてそういうところで面白い案件と出会うんだなぁ。


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初代デボネア同様、いっときはカスタムベースとして盛岡の街や
旧車ミーティングでも姿を見掛ける機会が多々あったスタウト。

しかも四角い顔の後期ではなく、楕円グリルを持つ前期型とは。

※ 多分アラフィフぎつねよりも年上=半世紀前!の個体です。

新しめな「岩手400」のナンバーからは来歴を知る術がないけれど。
荷台を降ろしてフレームをエンジンクレーンで釣られた様子から
今はきっとリアホーシング(デフ)のオーバーホール中かな、と。

潮風届くエリアでのレストレーションが容易ではない事を案じつつ。

持ち主の「そんな愉しみを味わえる余裕が今は出来たよ」という
メッセージを受け取ったようで、ちょっと嬉しく感じたきつねメ。


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で、「結局この先はドコ繋がってンだか?」とつづら折れを下れば
ナンということもなく視界が開けて来て。

そこは「SL銀河」の終点・JR釜石駅の川向こうに当たる裏手でした。

ラッシュの真ん中に突き当たっちゃったので近道としてはあんまり
労力や努力が報われない、無意味な悪あがきに終わったけれど。


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復帰に向け穏やかに佇む「丸顔のスタウト」を見られただけでも
得るものはあったよね、と笑顔の信号待ち。

夕景の空に連なり新日鉄関連工場の煙突からたなびく白い煙は
元気な釜石の旗印、ここは復興スピードも抜きん出て早かった。

それだけに「我が街の主幹」と胸張れる産業を持たぬ界隈都市と
景観のギャップが著しくなるばかりな傾向は、いささか気掛かり。


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自身の決断の甘さから、アジトを発った時間が遅れたばかりに。
「この日」会話を交わせたのはダンプ誘導の兄ちゃんだけだった。


あの日のコト、それからのコト、そこから7年を経た「イマのコト」。
きつねが求める質は、そこに暮らすヒトのホンネの定点観測感。



それは密閉された鉄の箱で通過するだけでは、得ることが難しい。
だったらやっぱり、歩くか、自転車か、オートバイが最適だろうね。


ルーフを畳んだロードスターやロングツアーの相棒・スポーツスターで
訪ねるも良し。けーたろーのラゲッジにブルーノ号を積んで来るも佳し。


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「未だ土埃舞う復興の被災地に物見遊山な気分で遊びに出向くなど
不謹慎だろう」
・・・ってかい?

むしろ、そういう常識は「過去のもの」にしても良い頃合いに来ている
きつねメは思いますよ?

ちょうど災害コミュニティFMの認可期限も今月一杯で打ち切られ、
仮設商店街も同様の事情から姿を消しつつある「リミットの時」。

きっと今が最も理由を問わず賑わいを必要としている時期なはず。



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旬な海の幸を頬張りに出向くも良し、澄んだ海を眺めに行くも良し。

政府や企業のオエライサンじゃあるまいし、「改まって津浪の被災地
視察に行く」なんてシャッチョコばらなくとも、もう良いんじゃない?



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こんなテキトーぎつねの独り言ドライブ紀行を省吾兄ィがもし読んで
くれたなら、どんなリアクションが返って来るものか・・・なんて。

日を改めた暖かな黄昏、そんな正解も止め処もないこと思いつつ。
高空に響く白鳥の声をBGMに、けーたろーを磨くきつねメでした。


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P.S.

納豆に混ぜても豆腐に添えても、相性にまず間違いのない味。
きつねが日々愛用する醤油はびはんブランドの「山田の醤油」


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独り暮らしの身の上故、いつも求めるのは最小サイズのボトルだ
けれど・・・これ、税抜きだと缶コーヒーより安い98円であります。

別に特段背伸びしたり気負ったりせずとも、普段遣いの調味料で
(僅かばかりだけれど)何気なく自然に沿岸を応援出来ている。

そんな手段やスタイルが全国に浸透して行ったら、理想的だよね。
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テーマ : クルマ趣味って、いいね!
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い Kei 津波 震災 被災地 山田 大槌 浪板海岸 釜石 ドライブ

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No title

当時、「自粛せず、むしろ沿岸のモノを食べて
飲んで応援してほしい」という応援プロジェクトが
ありましたね。
つい当時を思い「支援」と分けて考えてしまいがち
ですが、美味いものを食べにいこうという感じで
良いのでは?と私も思います。

一時的な心情ではなく、以前と同じように皆が
自然と沿岸のほうを向くようになることが、
沿岸の方たちが望むことなのではないかなという
気がしています。

琢磨呂さんへ。

震災の後しばらくは政府も国民も皆ひっくるめて
何をどうしていいモンだか混乱していましたから。

イベントひとつ取っても、予定通り開催すべきか
世情柄延期すべきなのか、先に延ばすとしたら
それはいつ頃なら許されるのか・・・と。

花見も被災県の酒造メーカーから「むしろ自粛を
しないでウチの酒を大いに飲んで欲しい」等と
アピールがあった記憶もあります。

>以前と同じように皆が自然と沿岸の方を向く
自分が言いたかったことは正にソレです。

現地は土埃舞う工事ラッシュの真只中だけれど。
もう素直に「海を見たいから行く」と言える感覚に
戻って欲しいんですよね。
プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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