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ゴリラと桜を追う黄昏、アラカルト。

 





「初夏の様な陽射しが降り注ぐ好天は、今日いっぱいまででしょう。」
仕事がハネての帰り道、FMからはそんなパーソナリティの声。

市内のが満開になったのは、つい一昨日のことだというのに・・・
明日から下り坂の天気となると、厭がおうでも気が急いてしまう。

大慌てでアジトの前へけーたろーを停めるなり、ゴリラを連れ出した。


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こんな時こそ日が暮れるまでに足を延ばせるセローを選びたかった
けれど、前ブログ通りの理由で未だ後ろ足を外されジャッキの上。

否、「だから仕方なくコイツ」って扱いはゴリラに失礼だし可哀そう。
むしろ「コイツだからこそ」見つけられる景色だって、あるはず。


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幹線路を逸れるなり、「まあ焦らなくても大丈夫」という気分が湧く。

アジトから郊外まで15分の道のりで、多分マインドが原付モードへ
切り替わったのだろう。

地上130cm・巡行速度50km/hの視界。それはそれで独特だもの。


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自然に気分がスイッチしたのは、もしかしたら「この日・この時
ここを見つけること」が約束されていたから、だろうか。

週に一度ぐらいは必ず使っている県道から、遮るものが何も無い
田んぼを挟んで僅か200mの場所に、その見事な並木は在った。

ソメイヨシノの花の命は儚い。満開時に限るなら、保って4日か。


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傍らに平成13年植樹との碑があったから、苗木から育ち開花の
デビューを迎えて以降、きつねはその時期にここを通る機会を
ずっと逃し続けていたんだね。

用水路に沿った畦道を伝って来ないと、ここへたどり着けない。
より大きく速い乗り物では、スルーしていたかもしれない並木。


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5月も終わりの気候を連想させるTシャツで過ごせた日和の
余韻が、から一層の色香を引き出してくれたのだろう。

仄かに甘く優しく、例えるなら内気な乙女が心を許した瞬間の
微笑を思わせる香りに満ちる。

肌を撫でる風が硬さを増し近隣の人影がイソイソ消える頃まで、
生ぬるくなった缶コーヒーを傍らにきつねはボンヤリ過ごした。


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ボンボリ提灯たくさん吊るしてカクテルのライトアップを浴びた
の名所」で存分に呑んだくれる楽しみ方も、否定はしない。

でも俺ら単車乗りには「ならでは」な風流、各々の味わい方の
流儀があったって良いんじゃないのかな・・・って思うんだよ。

傍から見りゃナニが楽しいのか分かんない様な呆け者だけど。
第三者による客観視点など、ンなモンどーでもいーことさ。


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長い冬を耐え凌いで愛機と共に迎えた「の喜び」に比べたら
せせこましく窮屈な世の中でも、そのぐらい許されて然るべき
自由な過ごし方でしょうよ・・・と。

帰路6V球の明かりを頼りに駆け込むコンビニのトイレにて、
納得行くまで満喫した「の儀」を思うきつねメでありました。


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さて明けた翌日、予報通りいつ降り出しても文句を付けられぬ
空一面どんより曇天な指定休。

「これでセローのリアホイールや駆動系が全て揃っていたなら、
腰を据えてじっくりメンテがてら組み上げることも出来たのに。」
ってなワガママな恨み節を胸中へ押し込めつつ。


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前日の散歩で問題に気付き、考えついたささやかな思いつきを
実行へと移します。

そーなんですわ・・・モンキーとかゴリラって前後同寸のタイヤを
履いているから、四輪みたいに「入れ替え」が利くんだね。

二輪では原付級ならではの「あるある的特権」じゃないかな?


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コイツの場合はホイール・ディスクまで前後共用部品なモンでして。

タイヤやチューブまで丸々脱がせずとも、ハブだけ組み替えれば
簡単にローテーションさせられるんでありますよ。

なにしろ買ったのが20年前なので製造元も覚えていないけれど。
しかしこのジュラ製スプロケット、タフだわ・・・全然減っていない。


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リア・アクスルを抜いちゃった都合上、この機会にチェーンへも
万遍なく給脂を行き届かせてメンテナンスの手を入れます。

購入当時は「どーせ原チャリ、パワーなど知れたモンだろ」って
走行距離や寿命をナメて安いノンシールを入れた記憶が。

但し第一次復活の`99年頃は、未だ「隣国で作ったジャンク」が
国内に流通していなかったため、国産のDID製かRK製かと。


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ただでさえ駆動力や制動力の両方から常時ストレスに晒される上
単品ディメンジョンでも実際に乗り手が跨った状態でもリア荷重。

お陰で日々ただノホホンと転がる8分山のフロントタイヤへ向け
3分山を切るほど擦り減ったリアタイヤを、参勤交代させました。

試乗した印象ではいささか舵の切れ味が鈍ったものの、大した
レベルには至らない許容範囲(←That`s 原チャリism。笑)。


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実はタイヤ入れ替え作業中にガレージのFMから流れて来たのが
冒頭にUPしたナンバーでして・・・(パワープレイウィークか?)。

ブラジリアン・ボッサなアレンジに呑まれて「この旋律ってとても
耳馴染み良く懐かしいメロディだけれど、元は何だったっけ?」。

そこに思い当たった瞬間、テスト・ランの行く先が決まりました。


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きつねの街は海岸線から!00kmもあって「 You Can See The
Ocean」のタイトルをゴリラでなぞることは叶わないけれども。

もし「故郷を見下ろせる丘」と読み換える事が許されるのなら。

ソレはきっと自分にとって、まっすぐな坂を上ってたどり着く
盛岡天満宮の景色なんじゃないか・・・と直感。


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「確か裏手には、自転車で境内へ入れたルートがあるはず」
とおぼろげな手探りで探索して行くと、ゴリラに跨ったままで
そのまま参道の傍らまで至ってしまいました。

※本当は少し下に立派な駐輪場が設置されているので、
  良い子はこの構図を真似てはイケマセン。


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しかしウッカリしていた・・・寺社に植えられたの木は
全てがオヤクソク・・・という思い込みの浅はかさよ。

天満宮に祭られる学問の神様・菅原道真公へ仕える樹木とも
なれば、ソレは彼を強く慕った梅以外にあり得ないのにね。


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まあ傍らには眷属として、お腹の下へ可愛い仔を護る雌狐と
宝球を抱える代わりに鼻を折られてしまった雄狐の夫婦が
しっかり陣取っております故、何卒御無礼お許し下さいませ。


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ここンちの撫で牛さんは、寝姿も撫でた感じも猫そっくり。
逆側の後ろ姿なんか、ほぼ「コタツの上の猫」であります。

きつねは腰のヘルニアに加え、最近左の肩も調子悪いので
その辺りも念入りにタッチさせて頂きやんした。


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そして、思い立ってから今日いちばん眺めたかった景色を。

自分には残念ながら、空を飛ぶような妖力の持ち合わせが
ないのだけれど(←あったらバイクに乗ってないか。笑)。

ホウキに跨りここから舞い上がれたなら、どんな風にこの街の
を眺められるだろう・・・と、独り缶コーヒーのリップを引いた。

頬を撫でる風、湿った土の匂い。雨が降り出す前に帰ろうか。


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翌日は朝から日暮れまで、久しぶりに丸一日の雨が見舞った。

「もう少しだけ、あと少しだけ、そのままで」と誰もが願う中を
虚しく舞い散っていく、小さなハートの形の花びら。

儚く名残惜しいからこそ愛される麗しき告げの使者。


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だけど俺たちはバイク乗り。望めば北へも山へもその姿を
まだ追って行ける翼がある・・・焦り嘆くことはないさ、きっと。
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テーマ : バイクで散歩
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い ゴリラ

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プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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