FC2ブログ

うそでいい、「好きだ」と 言って。








自分の好きな曲にイマジネーションを重ねて、動画を作ってみる。

・・・その行為には本当に共感するし、俺だってやってみたい。

でも欧州高級ブランドのフラッグシップでミラーの鏡面が揺れたり
風切り音で会話が途切れたり・・・それはあり得んよなぁ、と。


かれこれ15年以上前の夏の夜の出来事を、ふと思い出すきつね。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


YJ_201807212106552f9.jpg


あン時はたまたまキャロルのエアクリーナーを換えていたから、
「ヘッドライトの球が片方切れた?あー、んなモンさっさと
直してやっから、そのまんまウチに来な。」
と電話を切った。


もしもあのコからのSOSがこんな状況下だったら、そっけなく
「バルブ買った用品屋に工賃払って取り替えてもらえよ」って
断っていただろうね。


いや・・・どうも携帯越しに届く声のトーンがおかしかったから
やっぱり慌ててパーツクリーナーの染みたウェスで手を拭い
「とりあえずこっち来い」と呼んでいたかもしれないけれど。


作業を終えて片づけに汗する傍らのラジオから突然聴こえた
「嫌いな歌手の好きな歌」に、ちょっと手が止まってしまった。


YZ7.jpg


15万円で引き取り6年愛用した「まめぞう」ことAA6RAキャロル


美味しいシーン総取りなロードスターに対し、地味なアイツが
ひと花咲かせた唯一の展開かもしれないな・・・あの時は。



端から裂けそうなほど劣化し切っているキャンバス・トップを
開け放った夏の星空へシートを倒し、ユッコは泣きじゃくった。


そのとき手を差し伸べられるのは、自分しかいなかったんだ。



EX_20180731213449179.jpg


「もう自分を責めンな。関わって来た誰ひとりをもアンタは不幸に
していないんだから・・・さ。」


数少ないきつねの取柄、大きな手のひらでそっと髪を撫でると
手の甲で涙をぬぐい、彼女は大きな瞳を閉じて唇を差し出す。


繊細なユッコは、傍らに誰かがいないと地に足を立てられない
迷い猫のような女の子だったけれど。

彼女は、二人が別れた後も連絡が来る後輩の「元カノ」。



数日前に会ったアイツの横顔が鮮明に脳裡に浮かぶ故・・・
その先へと進むことは、自分自身が許せなかった。


EY_201807312155183ba.jpg


小柄でピュアでキュートなユッコは、やがてスカイラインを
駆る旦那さんの許へ嫁いで、今や幸せな二児の母。

元カレだったウスィーも同じように結婚し、若い頃の彼に
よく似たヤンチャな男の子に日々手を焼いているらしい。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


EZ.jpg


思い出は流れ去るランプ  嘘でいい、好きだと言って・・・か。


損な役回り、損な質だけど・・・答えは「NO」しか無かろうよ。
それでみんな幸せになれたら、別に俺は独りでいい。

青春のメモリーなんかさァ、空いた酒瓶に閉じ込め懐かしく
忘れた頃に引っ張り出して、眺めてみるだけでいいんだよ。


ウスィーもユッコも、きっともうバイクを降りて久しいけれど。

きつねは今でも降りられないんだ、単独飛行の日々からね。


スポンサーサイト

テーマ : バイクのある生活
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い オートザム キャロル Dトラッカー125

コメントの投稿

非公開コメント

No title

>嫌いな歌手の好きな歌

そうなんですよねえ・・・ラジオを聞くと晴天も曇天に一気に変わるような気がしてカセットに切り替えたりしてましたもの(笑
ただ、ある種ブームだった90年前後はよく聞いてましたし、未だにアルバム引っ張り出す事も。
しっかし、このPVはちょっと・・・この曲は83‘年と調べたら出て来ました。
レーザーカラオケの画面で出て来るとすれば、KP61とかスピットファイア辺りがまず思い浮かびますかねえ。

で、自分のメモリーでこのようなストーリーで出て来る車種はAE86と3代目プレリュードですかなあ(爆

ナベエさんへ。

>ラジオを聞くと晴天も曇天に変わる気がして
アハハ、現在の安部礼司の時間帯って長いこと
例の番組でしたね、今となっては信じ難いけど。

恋愛の神様として祀られる彼女の存在も妙なら、
相談するヘヴィ・リスナーも輪を掛けて変だった。
シチュエーションに流された挙句に冷静な判断が
出来なくなった自分大好き陶酔オンナの痴話へ
よくよく考えるとマトモに答えていない自称神様。

女性週刊誌の読者コーナーみたいな鬱陶しい
内容だったのに・・・それでも熱く支持されて
いなかったら長寿番組とはならなかった訳で。
ネットというもっとお手軽な捌け口が無かった
当時ならではの事象だった気もするきつねメ。

男子目線では「まやかし臭いセレブなオバサン」
に過ぎないのに、これがイイ曲書くんだ(笑)。
時代のバイアスがひと回りして、いま聴いても
脳裏にセピアなシーンが浮かぶんだよなぁ。
悔しいながら「流線形80」以降の10年は名曲
多しと認めざるを得ない次第なんでありますよ。

>レーザーカラオケならKP61かスピットファイア
>自分の中ではハチロクと3代目のプレリュード
おっと、使い分けるか(また渋いチョイス。笑)。

自分の中ではフェンダーミラーのサニトラ一択で、
ステアリングを握るのはデニムからオイル染みの
抜けないバイク乗りなんだけど・・・。
でも`80年前後のハッチバックやクーペなら大抵
この雰囲気は宿している気もしますな。
プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR