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オープニングは、陸奥の蒼と種差の黄昏から。 ~極個人的 秋の下北半島紀行 2018 Epi.1~









昨日から絵に描いたような、見事な秋晴れが続いていますね。

天気予報を覆す爽やかさに、ブログを上げた後はきつねメも
カラス号を連れ出しちょいと近隣散歩に出掛けて参りました。


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それはそれで記事を一作UP出来そうな程ハッピーな時間を
過ごせたわけですが・・・どーもスッキリしない、書けない。

一週間前の「下北ひとり旅」を先に上げないと、直近のことを
綴る気分になれないようなんでありますね。


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そんなわけでしばし、きつねの誰得土産話にお付き合いの程
よろしくお願い致します。


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さて10/13、早々に支度を整え荷積みを終えたロードスター
北向きに舵を切って東北道を飛ばします。


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いつもなら下道で海に沿ってR45を辿るか、安代のJCから
八戸道へとスイッチするのですが・・・定番外しの試みとして
今回は逆回り。青森中央からアプローチを掛けてみます。

しかし、そもそも既に心が「呑んだくれハチノヘ・ナイツ」へ
飛んで浮ついているのか、どこかウワノソラ的で楽しくない。


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「津軽は津軽、やっぱ別枠で楽しむべきエリアだよねぇ」
浅虫界隈でトライアンフ・ボンネビルを駆る地元ライダーに
裏道情報を請うも、「R4とみちのく有料しかないなぁ」と。

まあ時間はあるし、100km/2時間の国道行脚も致し方ナシ。

そんな中で傍に停めたミニバンから釣り竿片手に孫連れの
好々爺が降りて来て、「このクルマはキミのものかい?」


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多分ビートや初代コペンの事なのだろう、10年程前までは軽の
オープンが出る度に見積もりを取っては溜め息ついていたそう。

「白ナンバーは維持費に気後れしていたけど、この手の中古は
そんなに相場が安いんだ!良いな、素敵だなぁ、欲しいなぁ。」

安いからお得、と一概に言えない面だって、本当は確かにある。

でもさ、クルマが好きなら一生にいっぺんぐらいマジなオープン
スポーツを楽しむ選択もあって良いのでは?と背を推したかった。


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何しろ絵面が素敵だったから。お孫さんのヤンチャな男の子と
白い髭をたくわえたお爺ちゃん、二人は同じ色の目をしていた。

細身のナルディを活き活きと握る古稀爺の隣り、その1/10歳の
キカンボがはしゃぐ向こう側は、陽光に煌くどこまでも青い海。


二人がドライヴィングを楽しめる月日は短いかもしれないけれど。
その時の鮮烈な思い出が、きっとあのコにバトンを渡すだろう。


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メーターパネルからフロントフェンダーに連なる雰囲気を眺め唇が
時代の色、ヴィンテッジな。」と動くのを、見逃さなかった。

艶退けた先代セレナを降り立つ白髭翁の腕に巻かれていたのは
粉吹かんばかりに年季入ったオメガ・コンステレーションだった。

あの爺さんなら虹の橋を渡る前にロードスターを手に入れられる。
家族や周囲の目に対する自意識さえ、ひとつ蹴り飛ばせるなら。


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「4WD仕様は在るの?」なんて、わざと野暮なおトボけかましてさ。

あの不思議な爺ちゃんのおかげで、もの思いに耽っている間に
太平洋へ面した大好きな名所・種差海岸へ辿りついていた。

本来なら視野の全てが砂の浜になっていてもおかしくないのに、
植生の芝生が穏やかに向こう側まで連なるここは、オアシスだ。

「日没には僅か数分遅れて到着」というタイミングだったものの。
夕凪と気温に恵まれた週末故か、不思議と人影が問絶えない。


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踏切の甲高い音をお供にステンレス色のハイブリッド列車が
駆け抜ける気配を感じつつ、きつねはその理由を知らされる。

種差バル・・・旅立ち数日前の検索には全く引っ掛からず、
故に知る術もなかったイベントが密やかに開かれていた。

ピザやソーセージが焼ける香ばしい匂いの向こう側から
静やかにシンプルなボッサが潮騒と共に快く響いて来る。


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もしも数日前、パソコンで宿泊予約をポチッと押す直前に
この催しを知っていれば!
と、きつねは地団太を踏んだ。

当地・その日の気温や天候、その他の状況が成功を左右する。

おそらく未だ第ゼロ回のプロトタイプ・イベントだったが故に
あえて大きく告知を広げなかったのだろうけれども。

盛夏から一ヶ月以上の長きに渡り運気落としっ放しな日々へ
なけなしのヤル気を奮い「決行!」としたのは、僅か4日前。


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あえて世間様の三連休を一週間ハズして下北旅を組んだのに、
宿泊を八戸エリアに絞ると(結局はソッチ取っても正解でした。後述)
繁華街の旅館一つと、ここ種差の民宿一軒しかヒットしなくて。

そのどっちを選ぶか、けっこう悩んだのだ。

八戸市は「県庁所在地」という重責を青森市に譲り逃れた港町。
その結果としてブッチャケた話、街の中心という中心は全域が
漁師さん達と重工業関係者のための「酔っ払いストリート」で
構成されている・・・というハジケっぷりなんであります。


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クルマとバイクと音楽の次ぐらいに、酒と祭の雰囲気が大好きで。

さらに見知らぬヒトと仲良くなる事を面白がる中年ぎつね的には、
「週末的八戸・ナイトライフ」を無視することが出来なかったのよ。

ついいつまでも浸っていたくなる緩やかな夕闇のムードに
後ろ髪を引かれつつ、きつねは種差海岸を後にしました。

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ということで・・・「あえて定番ハズし」という勇気が巻き起こす
日常の向こうに、意図せず(むしろ『意図したより斜め上』で)見慣れた
旅先の素顔を有り余っちゃう程満喫し倒してしまったハチノヘ式
ナイツ・ライフのネタは、次回へと持ち越します。
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コメント

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No title

今年の「ツール・ド・みちのく」をチラッと観戦に
行ったとき、年輩のドライバーと恐らくお孫さんと
思しき男の子がナビのコンビがおられましたね。
きっと普段から、車を囲んであれこれと話したり
しているんだろうなあなんて、勝手な想像をして
みたのですが。
今どき結構、年齢を超えて話題に出来るコトって
そう多くない気がするのですが、車ってその中の
一つ・・という気もします。
ともすれば、環境対策が存在を許さなくなるかも
しれないガソリン車ですが、紺之介さんが旅路で
出会ったお二人も、せめてそれまでの間だけでも
物語を作っていって欲しいですね。

琢磨呂さんヘ。

おー・っ・・今年の「ツールド」は楽しめました?
(↑そしてうっかり忘れてバイクで走りに行った
不義理なバカぎつね)

今年も福島ナンバーのS500とS600のコンビ、
エントリーしていたのかな。
あのチームって実はより希少なエスゴを奥様に
ドライブさせ、旦那さんはエスロクを駆るんです。
「手を汚していない分、遠慮なく踏むんだよね。
追っていてヒヤヒヤする」なんてボヤキも(笑)。

あの2台も、ナビはお子さんかお孫さんだった。

良いな、って思うんだ。より若い世代にナマで
高度成長期のマシンの息吹を伝えられる事。
ネットでなんでも分かる、と捉えられた時代に
「じぃじのエスはそんな薄っぺらい車じゃない」
って、あのお孫さんは声を上げられるものね。

浅虫で声を掛けてくれたセレナのお爺さん曰く
「もちろんここまでの道中では何台ものクルマと
すれ違ったけれど、どの一台にもハッとしたり
目が行ったりはしなかったんだよ。
それが駐車場に入るなり、君のこのクルマに
グイッと引き寄せられた。何なんだろうね?」。

実はその問いに対し、自分の中で既に答えが
出ていました。
「もうフェンダー・ラインの低くて薄いクルマが
居なくなってしまった、ということなんです」。

現代の(ヒステリックな程に重なる安全規制と、
同じ値段と税金払うなら一層デカくてお得で
イバリの効くクルマを買う)世情を反映した結果
「並グレードの最終型サニーやブルーバードが
異様にカッコ良く見えてしまう」景色になって
しまったから・・・なんだよなあ。

もしもそれらと何かしら差異が宿っているとしたら
もう自分でも理屈コネる事が出来ないんですが。
手前味噌ながら「不思議な精気が漂っている」
ヒトならぬきつねの持つ独特な妖車感だろーか。

あのお爺さんは不思議な事に何故か、へーさんと
同じ「三角窓からフロントバンパーの先端を望む」
アングルで長い時間、この車を見つめていました。