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あと一歩、踏み込んで欲しかった。 ~ホンダ二輪CMへの私情~




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先月のうちにギリギリ愛車たちを眠らせて迎えた12月、雪の朝。

ストーブ・リーグに入って最初のブログは、「ひとりごと」の
まな板にテレビCMを載せてみようと思う。





これを初めて観た時は「おっ!?」と声を上げてしまった。


60秒版で凝った編集、ナレーションまでONE OK ROCK。
ゴールデンタイムに直球でバイクという素材をぶつける。

ホンダの中で新しいムーブメントが起きつつあるのか?
来年、世の耳目を二輪へ一気に集めるような何かが。



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ただ・・・「いま既にバイクに乗ってる側」から観ると
ひとつひとつの言葉に対し「よく言った!」と頷けても。

「全く二輪に乗った事の無い人」をグイッと引き付けるには
あと一歩、何かが欠けている気がして来た。


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もちろん「彼の名を、モーターサイクルと言う」の一文へ
集約させるためには、自然と露出度を抑える構成になる。

でも・・・文章の多さと単語の硬さが妙に説明臭を強めていて。
観るヒトをハッとさせるインパクトには、至っていないのだ。


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これは自分のブログでも意識している側面なんだけれど。


ビギナーさん/ベテランさん問わず、現役ライダーが読んで
「このバイクってこうなんだ」「岩手ってこんな場所なんだ」
と感じ取ってもらえるように・・・は、もちろん前提として。

出来れば二輪未経験の人に少しでも「乗ってみたい!」と
思ってもらえるものを書きたい。


そんな視点でこのCMを観た時、「自分が監督さんだったら
このコンセプトで作らないだろうな」と感じてしまった。

但し・・・実はホンダさん、新たな二輪のCMを作るには
過去作によるハードルが高くて難しい面もありそうだ。





何しろ「日曜日よりの使者」をフューチャーした傑作シリーズを
もう世に送り出してしまってるから、ね。


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ホンダのことを取り上げたついでに、余計な心境もひとつ。

ひとりのバイク好きとして、最近の傾向に些か疑念がある。


それは「何故皆が皆、スーパーカブに傾くのか?」ってこと。


もちろん二輪の世界では突出した存在であることは分かる。

品質/構造ともジャパン・プロダクツのアイコンと呼べるし。

「水曜どうでしょう」や所サンが取り上げ注目を集めた影響も。

軽くて使い勝手も良くて耐久性も申し分なく部品にも困らないし。



しかし二輪の魅力をカブ一台で語って皆揃って「だよねだよね」と
済ませる昨今のメインストリームには、ちょっと納得いかない。



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ハンドクラッチを持たないロータリーシフト・パターンが苦手な
自分にとって、今年の夏に仲間入りしたDトラッカー125
スーパーカブ的な存在」だ。

気楽に乗れて何処へでも行け、ポジション的にもムリが無いから
淡々と距離を稼げる原付二種・・・という意味合いで。


それはヘソマガリなきつねによる「カブ以外にも選択肢は沢山
あるんじゃないのか?」という、ひとつのアンチテーゼだった。

そして裏返すと、Dトラ125のシート上からカブ支持者の気持ちを
疑似体験しているような感覚があった。「そういうことか」、と。


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それは、ママチャリの先にあるものだ。


気負う必要は何もなく、行く先々の出会いに垣根もつくらない。

主役は自分、季節と風と風景を自分のモノにするための道具。

個性や躍動を捨てた代わり、面白そうなものを見落さない速度。

それはそれで生活に取り込むととても楽しい、面白い過ごし方。


でも・・・と、言わせて欲しい。

せっかくカブで「バイクの風」を得たなら、更にもう一歩先へと
踏み込むヒトがもっと沢山いても良いんじゃないのかな
、と。


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例えばDトラ125でバイクの世界の全てをカバー出来るのなら
きつねはセローもスポーツスターも維持する必要は無くなる。


原付二種では心許ない、たどりつくことの出来ない風景がある。

原付二種では得られない、強烈な手応えと野性味がある。


それらを知った後では、逆にアンダーパワーの足枷から来る
味気なさ、物足りなさをも思い知らされてしまうのだ。


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いつもいつも身の丈ほどほどで、お金掛かんなくてイージーで。
日常のコタツにうずくまってノホホンと暮らす平和にて満足。


・・・本当に、本当に、そう・・・?


それでは最後に、表題動画と対になるヤツを見つけたので
ひとつ転載させて頂こうと思う。

※エンディングに向けジワジワ過激度を増す構成に御注目!





ソワソワ、ドキドキ、「マジで?マジでか?」と興奮するような。

ヤベぇヤベぇとヘルメットの中で喚きながら、何故かニヤニヤ
笑いながら・・・開けたスロットルを戻せないような。

「俺は獣だ。お前もそうだろ?腹括って野生を解き放てよ」と
挑発の炎を焚きつけるような。


そんな世界に触れたくなる衝動、アンタの中には眠っていないか。


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安全パイのサークルの中、全方位に保険の札を貼っつけた日々。

それを「冷蔵庫の片隅で腐って行くレタス」と詠んだ詩人がいた。


オートバイという選択が目の前にあるのに、ただしおれるのを待つ。
そんな人生なんて、つまらないとは思わないか。




息が詰まるほど安全ヒステリーかしましい昨今の風潮では、
思ったものをストレートに描けない制約があるのだろうけれど。

あのホンダのCMディレクターが本当に語り掛けたかった想いって
多分そういうことなんじゃねーの?ときつねは妄想する次第だ。

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テーマ : バイクのある生活
ジャンル : 車・バイク

tag : もの思い セロー ゴリラ Dトラッカー125 岩手 スーパーカブ ホンダ

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No title

言わずして魅せて語る・・・でしょうか。

ONE OK ROCKのCDは買ったんですが、CMで言えばシビックを観たからです・・・あのCMの方がインパクトはあった気がしますねえ。
自分は、乗るのであればカブよりはトリシティに乗ってみたい、あのF並列2輪の感覚はどうなんだろう?と。

雑誌含めてヤマハってインパクトが強い印象が少ない感じがしますが、このプロモは良いですね。

ナベエさんヘ。

毎度!実は今記事、自身でもあえてのトライを
ひとつ試みています。
それは「午前にシラフで熱く語ってみる」!(笑)

但し根がダメな中年ぎつね故、お返事のお供に
缶ジュースより安い缶ビールもどきを置きまして
ほろ酔いにて失礼をば・・・ワハハ♪

>シビックのCMの方がインパクト大きかった。
改めて見直してみたけれど、「対照の視点って
やっぱり大事だなぁ」とつくづく思いました。
というのも、このCMそのものがなんと自分の
記憶に残っていなかった!から、なんですよ。
検索して観て「あー、そう言えば」って感じ。

何故覚えていないのか。それはメッセージが
(自身の経験と感性上)コピーが長い割には
ありきたりのアタリマエと感じてしまったから。
この辺で逆に「何故ナベエさんがインパクトを
受け取ったのか」の理由も察しております
(四輪のCMとしては異例なスタンスだよね)。

隣との主張の食い違いや利権を絡めての
いがみ合いは、日々の中でもよくある事で。
休日に人里離れた山奥の草原に立てば、
「何の得も無いつまんねー案件に囚われて
重箱の隅をつつき合う事のくだらなさ」も
よーく分かるわけで。

こんな時にスマホへ届く詐欺メール見ると
笑える。「こんなの何万件もバラ撒くことで
日銭稼ぐ虚しいバカが居るんだなぁ」と。

余談はさておき話題をひと巡りさせまして。
二輪編では「シビック編」と「ジェット編」の
ちょうど真ん中を突いて欲しかったんだよ、
リリックと画像のバランスの置き方では。

コメントを貰ってから公式サイトをつぶさに
読んでいたら、イラストの担当さんは相当に
メカとバイクをよく分かっているヒトでした。
その上で「ヤンチャな暴走装置」の印象を
抑える方へ振ったのだそうな(やっと納得)。

ホンダらしい、と言えばそれまでなんだけど。
残る三社が二輪のイメージCMを作ったなら
多分全く違うアプローチで攻めるよな、と。

そう考えて検索したら出て来たのが、最後に
載せた動画だった次第なんですが。
選曲と編集の合わせ方がパーフェクトなので
ヤマハの公式PVだと信じて気付けなかった。
実は熱心なプライベーターの二輪好きさんが
各車種のプロモをツギハギした力作でした。

走行中に全スロットルかました時のV-MAXが
ホイールスピンしてる(!)の、気付きました?

最後に規制のシガラミ抱えた現行ミドルツインと
しては驚くほど官能的なエキゾーストノートも
加えて見直せば、「HONDAのCMと対」と書いた
理由が分かって貰えるんじゃないかなあ。

>トリシティ
新たな技術を提案する野心作としては評価する。
「転ばない二輪へのトライ」(実は30年以上前に
ホンダがジャイロXで礎を築いちゃった分野では
あるけれど)はエンジニアのテーマだろうし。

ただ・・・実際に二輪に慣れ親しんだ身としては
「舗装路なら案外そう簡単に転んだりしない」と。
そんな「万が一」のためにあそこまでゴツく重い
フロント周りは要らない、ってのが正直な感想。

今が旬な話題の大型版・NIKENに対しても同様。
GTS-1000の二の舞の匂いを感じている次第。
軽快さ故のダイナ・レスポンスを捨てちゃうと
オートバイの意義が半分無くなると思うんだわ。
プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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