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あの丘で、締めくくり。 ~セロー冬眠の午後~








さて、県北の隠れ家で諸先輩方との宴や高原巡りを楽しんだ後。
昼にはアジトへ着いていたきつね、「さあ午後はどうしよう」と。

荷解きを終えても陽射しは強く、気温も10℃を越えている様子で
「ちょっと早いけれどセローの走り納めと冬眠支度を進めるか」。


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スポーツスターのようにミッションが別建てな訳じゃないから、特に
走りに行かなくたってオイルを暖めて抜く事は出来るけれど。

まず少しでも新鮮なガソリンに入れ替えたかったし。何より「今期は
これで〆」っていうココロのケリをちゃんと付けておきたかったんだ。


撮りたいシーンは既に支度しながら決めてあり、迷わずR106を東へ。
標高を上げるほどに空気が冷たくなる感覚もありつつ、寒くはない。


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区界の道の駅に着くと900R Ninjaの姿。熱い缶コーヒーを求めながら
おしゃべりを交わせば、彼は静岡から転勤で岩手へと来た人だった。

県南で働くニンジャさんはKLXで林道も楽しんでいるそうで「例えば
FBのオフロード・コミュなんかに参加しても盛岡界隈の人が多くて。
県南だと交流や情報があんまり無かったりするんですっけ」。


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ここの裏手に見晴らしの良い丘があり、そこに向かうと告げれば
コレでも走れる道なら付いて行こうかな・・・で、同行一名様。

気温5℃の牧野で日向ぼっこしながら、ここにはかつてスキー場が
あったことや廃屋になった小さなゲレンデ小屋を伝えてみる。


岩手に越して数年という彼とは故郷とか震災のこと、沿岸の復興や
三陸道の開通状況など、しばしの間とりとめのない会話を重ねた。

気心知れた面々で過ごした前夜の宴とは、ちょうど真逆の一期一会。
どちらもアリ。それぞれ有意義だから、二輪趣味の出会いは面白い。


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「俺はもうちょっと写真撮ってから降りる」と見送れば、集合管の音を
響かせ草の路地を去る彼は堂に入っていて、全く危なげが無かった。

デカくて重いヤツをスローで走らせる場面は案外に持ち前の腕が出る。
彼は手練れだろう。大型車に対しても、或いはオフロードに対しても。


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自身の意志や意図とは異なる理由から、きつねの生まれ育った土地で
バイクを走らせることになったニンジャさん。

幸多かれ、と思う。四季を通し温暖な静岡に比べたら、これから訪れる
北東北の冬は長く厳しいけれど。その代わり春から秋は天国だからさ。


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次の遭遇が細やかに手を入れたGPZ900Rとスポーツスターになるのか、
コテンパンでヤレヤレのKLXとセローになるのかは分からないけれど。

また逢おう、笑顔で・・・この狭くて広いみちのく路の、いつかどこかで。


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昔。少し巡り合わせがズレていれば一度は手に入れているハズだった
900ニンジャのエンジン・フィールを思い出しつつ。

缶コーヒーとタバコをひとつ空けた間合いで、区界峠を駆け下りた。


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腕を鍛えるべくホーム・コースに通っていた10年以上前からの知人と
偶然逢った先日。相手は盛岡ナンバーのZZ-R1100Dに乗っていた。


「俺はZX12Rより後のマシンじゃダメ。好きなのはコイツまでだわ。」

不思議なことに自分よりも五歳年上の彼とは逆に、きつねの感覚だと
好きな川重の四発はGPZ1000RXまで。もっとアナログ指向なんだよ。

低回転からガロンゴロンと重いクランクがトルクを支えるフィールも。
開ければ間髪入れず大型らしい迫力で加速して行く力の乗せ方も。

`70年代半ばに生まれたザッパーをルーツに持っているゼファー750の
延長線上に、100psを超えるリッターのパワーを抱いていたものだった。


僅か20psのロバみたいなセローに乗ってナニ語ってるんだ、って?
いやいや、「バイクはスペックが全てじゃないよ」ってハナシなのさ。


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白く低く慌ただしく奥羽山脈の向こうへ去る太陽を焦って追っての
帰宅に「冬眠メンテの時間は十分取れるだろか?」って心配が。

しかしいざスマホを取り出してみれば、まだまだ余裕の15:30。


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「着替えよりも先、エンジンが熱いうちに」と慌ててオイルを抜くべく
ラチェット片手にアンダーガードを外そうとしたら、あちちち!

はい、「オフ車メンテあるある」。うっかりエキパイに触れた右手の
甲に軽い火傷を負いながら、廃油受けをセットしてドレン抜いて。


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毎回恒例である「リサイクルが利く懐に優しいオイルフィルター」も、
非常時対策だった鮮度の落ちる貯蔵ガソリンを使ってキレイに洗浄。

昨年までに比べてみるとヘゲヘゲな謎摩耗金属が少なめな辺りに
「サブ機の更にサブ機」ことカラス号投入の効果が出ていますな。

そう、単に年間走行距離が減った(2000km程度?)影響なんです。


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ほぼトライアル・ブーツ履いてサバイバル修理グッズまで背負って
林道行を狙わない限り出動させなくなったため、エアクリーナーも
思ったほどの汚れは纏っておりませんです。

交換しもう何年経つのか。未だカステラやスポンジケーキみたいに
ズボズボな劣化まで至っていないため、これも廃ガソリンで洗浄。


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湿気をコンプレッサーで飛ばして、昨年使い残したオイルの余りと
廃ガソリンを五部割りにした混合液に着け、ギュッと握ってモミモミ。

※ここいら辺は自己流なので、正しい処置か否か未だに謎ですが。


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新しいオイルも銘柄は変わらず、良いシフト・フィールが長続きする
お気に入りの定番、ヤマループ・プレミアムを注入しときます。

ウチのは20W-50という特殊な粘度が指定のスポーツスターを除き
車種のメーカーを問わずコイツの10W-40で統一していますから。


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それから帰路の道程上で希望するWAKOS フューエルワンを手に
入れられなかった為、KURE製のそれらしきガソリン添加剤を投入。

昨年も止む無き事情から同じ物を使ったけれど。春のお目覚めは
悪くなかったから、多分用途的に間違っていないんだと思う次第。


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あとは燃料コックをOFFに切り替えてエンストするまでアイドリング。

新しいオイルがエンジンを一巡し、キャブのフロート室に溜まった
添加剤入りのガソリンを燃やし尽し停まったところで、作業終了。

燃費の良いセローは、コック・オフからでもしばらくはアイドリングを
停めようとしないから。その間にチェーンもチェック&メンテナンス


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ダートを走って汚れが凝り溜まった油カスをウェスで拭き取った後、
お尻を浮かせチェーン・ルブを射しグルグル回して張り加減を確認。

スプロケットの減り具合を見ても駆動系の更新はまだまだ先でいいかな。


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「軽二輪クラス」という括りで眺めれば、4万㌔を超えて現役の個体は
案外に少数派のサバイバーなのかもしれない。

ニンジャの彼にも「リアブレーキがドラムの時代のセローとは久々に
出会ったような気がします」と言われてしまったしね・・・(微笑)。


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でも長年連れ添って楽しんで来たきつねメにとって、ネオ旧車領域の
範疇に入った実感なんか無いんですよ。パーツの供給面以外には。

確かに日々街を見渡してみれば、平成初頭に作られたクルマの姿を
見掛けることは稀になっちゃったんだけれど。

むしろ生産から30年を経ても、随所に年季を積みながらいつも元気に
故郷の自然や季節の味わいを等身大で楽しんで行きたい、って思う。


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幾つになってもこの国の経済や未来にちっとも貢献しない万事ケチで
非生産的な生物(「ナマモノ」って読むな!)で、ハイ済みませんねぇ。


でも「好きなものと好きな環境を選び暮らす自由や権利がある」って
民主主義の根本じゃなかった?
・・・そうですよね、安倍首相?

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コメント

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秋の岩手、、、素敵な景色が広がってそうですね~♪千葉からでも距離は有るけど高速使えばその日の内に辿り着けちゃうので、Buell修理して岩手ツーを画策したいです。

うちのセローは4JG1ですがまだまだ調子良いと自分では思ってます。林道ツーリングではホントに良い相棒だし、シンプルだから自分で色々やってみようと言う気にもなり、セローに乗り出してからメンテの経験値も稼げるようになりました。

ガソリンを使ったパーツ洗浄は怖いので1度しかやったこと無いですが、洗浄力はかなりのモノでした。

ハックニー軍曹さんへ。

>秋の岩手、素敵な景色が広がってそうですね
5月と10月は特に最高だなぁ、と毎年毎年思いますよ。
季節の移ろい方がダイナミックな春と秋を楽しめて、
「田舎でバイク乗ってて良かった」と心から思うもの。

最高気温が20℃から右肩下がりに落ちて日も短くなる
11月は、逆に季節に促される「店仕舞いの季節」。
しんみりじっくり一台ずつ冬眠させて行く時期です。

>高速使えばその日の内に辿り着けちゃう
そしてまた地元民もたまげるペースでムチャクチャ
距離を稼ぐ強行軍のハックニーズ・ツアー(笑)。
出来れば滞在型で放射状に四方八方楽しんで欲しい
土地柄なんですけどね・・・。

>セロー
ライディングでもメンテでも気負わず付き合えて、
自然に乗り手も成長する。ある意味「排気量なりの
キャパを備えた大きな原付」なのかもしれません。

愛機自体の健康状態は、走行距離や経年の割りには
傷みが少なく元気なコンディションと思うけれど。
目下いちばんの心配は「CDIが逝った時」なんです
(4JG2以前用のものは製廃になって久しいはず)。
シリンダーやピストンみたいに再生産して貰えると
嬉しいんだけどなぁ。

>ガソリンを使ったパーツ洗浄
危険度含めて考えると灯油を使う方が正しいのかな。
ウチでも今回の内容以外では使わない手法ですね。

No title

めっきり寒くなりましたね。
上旬辺りまでは休日となれば、近くの道路でも
バイクの音が結構聞こえておりましたが、皆さん
冬支度に入ったのか、この土日はパタッと止んだ
みたいですね。

私のほうは現在お店に頼んで、オフシーズンの
出物を狙って、春先に乗り出せれば良いかなあと
いう感じです。
とはいえ、今年免許を取れただけでも良かった
なあと改めて実感しております、ハイ。

>KURE パーフェクトクリーンDX
こちらだと、ホームセンターなどでも手に入るので
手ごろですよね。
メーカー自身、防錆と酸化防止を謳っているよう
ですので、フューエルワン同等と考えて良さそうに
思います。

琢磨呂さんヘ。

いやー、最低気温が氷点下まで下がって来ると流石に
もう晩秋というより初冬の雰囲気ですね。
朝晩なんか無意識に暖房を常用するようになっていて
「こうして冬のスイッチが入るんだ」と実感します。

>オフシーズンの出物
トリッカーはファン層が広い兄弟・セローの影に隠れ
数が出ない一方、中古市場だと指名買いで狙うヒトも
一定数いるのでなかなか厳しいでしょう?
(225時代の車格に近づけるためセローのホイールへ
入れ替える林道ファンが結構多いらしいです)

並行してオンロードベースのホンダFTRやカワサキTR、
スズキのグラストラッカーも勧めた理由が正にコレ。
足付きと軽快さ重視でOff性への特化に拘らなければ
相場が安い「なんちゃって旧オフ」を選んでもフラット
ダートぐらいはこなせますから・・・。
知る人ぞ知る存在ですが、XL230も悪くないのでは?

予算の幅を妥協出来ないのなら、視野を広げることも
一手ではないかと思うきつねメであります。

>KURE パーフェクトクリーンDX
検索すればフューエル1と横並び比較したブログ記事も
散見されるのですが。構成する成分に違いはあっても
「春の冬眠明けまでガソリンの性能を維持させたい」
「キャブやインジェクションの目詰まりを防ぎたい」
「タンク内の結露で発生するサビを極力防ぎたい」
がユーザーの主目的なら、効果は同等じゃないかな。

ちなみにNAロードスターで「タンク容量のうち半分が
一年前のガソリン」となると添付してもノッキングを
防げなかった体験は昨年同時期の記事でレポートした
通りです。

環境対策の影響からか、混ぜ物に対しシビアになった
最近のガソリンは劣化の早さが否めませんね・・・。
今年の冬眠には蒸発/酸化防止に特化した添加剤へと
シフトを試みている次第です
(汎用農機会社純正、混合率次第で寿命の伸び代を
可変出来るヤツを試験的に通販購入。安いよ~♪)。

No title

もうシーズンオフですが(^^;、ついにバイクが
見つかりまして(喜)、改めて冬眠記事を拝見
しておりました。
モノはトリッカーのFI仕様(現行の1つ前)です。
先日、他の候補も挙げてきたところだったのですが、
なんでも台風の影響で関東のオークションが中止に
なったりして、車、バイクとも中古車の流通が
一時期激減したという状況もあったのだとか。

来週末納車予定なので、路面が良ければちょっと
だけ乗ってみて、あとは春先本格始動ですかね。
なので、いまのうちに充電器とか用意しておこう
かなと思っています。
オイルは私もヤマハ純正にしてみようかな。

琢磨呂さんヘ。

おーっ!流石はオフシーズン。予算内で希望の上物、
見つかりましたかー!良かった(拍手&祝福)。
「果報は寝て待て作戦」が「吉」と出ましたね?

タンク容量の少なさをしばしば嘆かれるトリッカー
だけれど、岩手でFI版に乗るなら35km/Lはイケます。
巡行距離150kmと見て給油するつもりなら大丈夫。
ウチのセローでもその距離でガス欠に陥った事とか
GSが見当たらずに難義した経験は今まで皆無です。

乗り出し前のメンテのツボは、冬眠記事で書いた
事項以外だと「足回り可動部のグリスアップ」や
「タイヤの生産時期チェック(5年経っていたら
ちょっとマズい)」「チェーンとスプロケットの
摩耗加減」といったところでしょうか。

NAロードスターの駆動系も自力で降ろしちゃった
琢磨呂さんであれば、どれも難しくないんです。
むしろヨツワに比べたら見たまんまで素朴なので
デイリーメンテも楽しく思えるんじゃないかな。

四輪よりも消耗部品が多い反面どれも安いので、
気負わず不安なく等身大からスタートを切れる
きっと楽しくて良い相棒になると思いますよ。

>お迎えの支度
かつては本職さんやマニアのものだった充電器も
安くて高性能なヤツがたくさんありますからね。
力の衰えたバッテリーをケチッて使うと電装にも
ダメージが行くので、ここは「是非」のオススメ。

ヤマハのプレミアムは2200円/Lと高価だけれど、
裏返せば「絶対使用量が少ないから贅沢出来る」。
2000km超えてもシフト感がガチガチにならない
オイルは、同価格帯では珍しいんじゃないかな。
4万5千kmに迫る愛機でも未だにカムチェーンが
ガシャガシャ言わないオイルなので、悪くないと
思っていますよ。

維持費とかパーツ供給の面で要らない心配が無い。
初めてのオートバイで、メカの感触と新鮮な風景を
心趣くまま長く楽しめる。それはオーナーにとって
何よりも大切なことだ、と考えています。

BEST BUYの一台じゃないかなぁ、トリッカー。
来春は是非御一緒に、お散歩に行きましょう!
(あんまりクマの出ないところからね。笑)

※些か気の早い話ですが次回のモーターサイクル
フェスタ、行ってみます?
「乗れるライセンス」を手にした視点で眺めると
3倍ぐらいエキサイティングだと思いますよ。