空梅雨はやちねランブリング紀行 「SIDE B」









リアルタイムで解散を知って以降、何年経ち何歳になってどの曲を
聴いても、胸で「なにか」がチラリ・キラリと一瞬瞬き、秘かに疼く。

そんな彼らの曲の中から、今夜はこのナンバーをTOPに。

実は日本映画界指折りの鬼才、故・深作欣二監督もこの曲を愛し
葬儀の会場でも流されていたそうです。


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きつね自身は彼ららしい荒削りな元アレンジの「1000」版の方が
好きだけれど。

ともあれタイプも世代も当然様々なれど、バイク乗りの心の中には
誰しもこのリリックのような想いが宿っているように思えます。


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さて・・・ザンザン降りの夕立ちに見舞われたお陰でスカンと晴れた
翌日、再びセローに跨り今度は田瀬湖を目指したものの・・・。

前回の大迫探検があまりに楽しかったため、「紫標識の誘惑」に
どうにも逆らえません。


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田瀬界隈にも面白そうなエダワキの匂いが多々あるんだけれど。

「素通りしても結局は後ろ髪引かれるんだろ?」ってことで、
盛岡寄りから入ったのと逆に、遠野側最後の紫標識から突入。


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さっそく四輪の轍を頼りに枝道をつつき始めたものの、ワハハ。
なんじゃこの夏草の濃さ・・・こりゃダメだろう。


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やっぱり廃道だわコレ・・・で最後は物理的に進めなくなりました。


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「ここは良いかな?」「ここもダメくさい」と周囲をキョロキョロと
見回していると、やがて堂々「ココ林道入り口」との表記が。

「一応通行禁止だから何があっても知らねーよ。でも気をつけて
通ってね」みたいないつもの建て前が、珍しく見当たらない。


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そう言えば前回も、そーいうお役所口調の看板が全然無かった。

盛岡界隈の管理/伐採道とは違い、かつての集落間道路をそのまま
残している・・・という生い立ち故なのかなぁ。


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特に「至・どこそこ」とか「林道なんちゃら線」的な表記も無かったので
いったい何処から入って何処に抜けるのかも分かんないんですが。

でもよく管理の手が入っていて、見晴らしポイントこそ少ないけれど
走り心地がいい散歩道でありました。


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たぶん外川目の東端から入ったので、ここは内川目なのかな?
素敵な土壁の納屋は、かつて何を仕舞っていたのだろう。

こういう建物の片隅って古いバイクが眠っていたりしそうで、少々
気になるよね・・・なんて思っていると、紫標識・第二弾がドドン。


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ええっ、ここってまだ外川目地区内なのか。

こっちからもにゃんこ山に通じていることを知る一方、本命はやはり
「宇瀬水牧野」の文字。


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以前から高台に出る都度、「ずいぶんあちこちに牧草地があるけど
そのアプローチがつかめないんだよな」と感じていただけに、これは
胸躍るHITの予感。


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「牧場への入り口、やっと見つけたー!」とウキウキ登るも、しかし
たどり着いた先の看板には無情にも「道路洗掘で通行止」の文字。

洗堀ってナンだよー、そんな言葉聞いたことないよー・・・と嘆くも
なお頂上へ向かって伸びる舗装路に望みを賭けます。


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もちろんそっちこっちに美味しそうなエダワキが生えているものの、
概ね幾らも進まないうちに牧柵に行く手を阻まれます。

いやしかし山腹でこの景色なら、先はかなり明るい気がする。
しかも個人牧場じゃなく公営だから、開いているゲートもありそう。


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そしてルートの頂きへ到達・・・ぱあっと一気に広がった視界に
思わず鼻息も荒く、「いよっしゃあ」!


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草原越しに遠く連なる山々を睨む、ちょっと古ぼけた北海フォード。

「昭和五七年農用地開発公団事業」と記されたボンネットから、
既に現役35年の個体であることが分かります。

この公用表記がきつねは好きで、かつて県内で目にした中では
「昭和三二年」という怖ろしく古いマッセイもありました。


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午後も作業するためか、事務所の向こうに延びた牧草地には
これまた「疫病対策のため立ち入り禁止」のオヤクソク表記も
見当たらない柵が開かれていたので、ちょっぴりお邪魔します。

・・・と・・・いや、絶景!今までウロチョロしていた大迫の山懐を
テッペンから眺めると、こんな深い土地だったのか・・・!

遠く近くいくつもの山がひしめきあい、この風景を作っています。


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それぞれの谷あい毎に集落が点在しているから、あれほどの数の
山越え林道が四方八方に延びているんだよね・・・。

クルマや舗装路が行き渡るまで各々の谷に住む人々がどんな
暮らしをしていたのか、想像することすら難しい山深さです。

それにしても素晴らしい。ハイジとオンジとトライさん(←ココ不要)
が、今にも斜面を駆け上がって来そうでありますよ。


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あまりにもあんまりな景色なので(謎)、深入りすると牧野のヒトに
怒られるかな?と折り返しを探ると、間もなく有刺鉄線で行き止まり。

本当に入っちゃいけないところには、ちゃんと対策が施してありました
・・・っていうかコレは本来「ウシの脱走防止策」という気もするが。

しかしいつも思うけど、ウシってゆっくりゆっくり気付かぬうちに、
ヒタヒタとみんなコッチ寄って来るので、なんか地味に怖い(笑)。


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意気揚々と牧野から舗装路へ戻り「さてどこへ抜けるのかな?」と
今度は山麓へ向けて、木蔭の涼しい道を駆け下りたわけですが。

うーん・・・素敵なHITはプレシャスの連鎖を連れて来るのかな。
コーナーを抜けると、また思いがけない出会いがありました。


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前回はカモシカとアナグマの画像を得ることが出来たものの
唯一撮り逃してしまった動物、ニホンジカとの遭遇です。

ホントはコーナーの向こう側に親子で佇んでいたのだけれど、
母さん鹿は即座に傍らの夏草へ退避してしまいました。


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「ごめん、怖がらせるつもりはなかったんだよ。」と声を掛けるも、
まだ幼いバンビちゃんには入れる木々の隙間が見つけられず。

「どうしよう、ママとはぐれちゃう!」としばらく戸惑っていた様子。

やがてすぐ近くから「キョッ、キョッ」という母さん鹿の呼び声が
聞こえて、ようやくブッシュへ飛び込んで行きました。


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鹿の親子には悪かったけれど、思いがけず可愛いもの見ちゃった。

カモシカは過去にも撮れたことがあったけれど、鹿は俊敏なので
今まで撮ったことなかったんだよね・・・とホクホクしていると、
やがて次の分岐が現れました。


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経年で文字が掠れてしまったのか、意図的に塗りつぶしたのか。
緑色の標識には、かすかに「広域基幹林道・内川目線」の文字。

ここもヤクショのタテマエは設置されていなかったので天下御免。
ってかココ、まだ外川目地区だったのかよ。


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さてどれどれ・・・と踏み入れた途端、なんと三本も分岐の交差が。
エダワキじゃなくてどれもホントに整備されているっぽいなぁ。

さすがに左手へ降りるとアッという間に終わってしまいそうなので
ここはひとつ、最も遠回りっぽい「上りの林道」をチョイスします。


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うん、これも良質!「ハズし」の予兆が全く感じられないキレイな
ダートが延びておりました。

あの四叉路の雰囲気から察するに、おそらくどのルートを選んでも
道のコンディションはこんな感じなんじゃなかろうか。


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あの牧野のような極上の絶景はもう期待出来ないだろうけれど、
それでも西へ戻るコースがこんなに楽しいのなら、文句ナシです。

早池峰寄りの大迫はホント、引きが強いというか、懐深いというか。

R396はもちろん県25も43も何度となく走っているのに、何故今まで
こんな林道パラダイスに気付かなかったのかなぁ。


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ほとほと感心しつつデジカメを取り出そうとセローを停めた瞬間、
目の前を横切って行ったのは・・・うわ、またカモシカじゃないか!

鹿が撮れなかった前回とは逆に、今回はカモシカを撮り損ね。
・・・ってまあそう毎回都合良く、何でも撮れるワケないけどさ(笑)。


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牧野界隈のウロチョロも含めて、今日のダートランは既に三本め。

ずいぶんスタンディング・ライドの時間が長かったので集中力よりも
先に太腿がパンパンになってしまい、ちょいと一服。

クルマがすれ違えそうなスペースに停まってふと振り返ると、傍らに
小さなお地蔵さんが据えてありました。

かつては集落を行き来する人々も、ここで荷を降ろし一息入れつつ
道中の無事を祈ったものなんでありましょうね。


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実はこの道に入ってしばらくした辺りから、なんとなく感じていたことが
峠を越えた辺りからジワジワと強まっていました。

「このコースって、なんか見覚えがあるような。もしかしたら前回もココ
逆回りで走ったんじゃないか?」

切り通しの落石を知らせるパイロンこそ初めて目にしたものの、どうも
この雰囲気とかシーンって、記憶にあるような気がするんだよなー。


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木々の向こうに見える景色も、前回路傍のカモシカに叱られた辺りや
高圧鉄塔辺りから見渡した山々の眺めによく似ているし、ね。

たぶん下の集落に沿った道が県43、右手に早池峰ダムがあるはず。
・・・やっぱりこの間、ここ通ってるのかなあ、俺・・・。


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「お地蔵さんの峠」で休憩してからナンボもまだ走っていないのに
再び太腿がくたびれたので、またコーヒーと煙草を出して一服。

別にシートに座ったまんまでも走れるぐらい沢掘れも少なくて整備の
行き届いた路面ではあるけれど。

チョコチョコとタイヤが左右に流されるんで、落ち着かないというか
気持ち悪いんだよね・・・未舗装路のシッティング・ライドって。


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例によって傍らにヴィクトリノックスを置き「クマ出るなよクマ出るなよ」
と心中で呪文を唱えつつ。

それにしてもなんでこんなに居心地良いんだろう、大迫の林道は。

梅雨の合い間の好天とはいえ、ワキやエダの入り口を覗いてみても
他では必ず感じるポイントがある「陰の気」が、ここでは匂わない。


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もちろん天気の冴えない日や夕刻以降に入ったらソレ相応に世界が
違って見えるだろうけれど、二日間に渡って散々徘徊しても一度も
「自然の結界」に触れることがないケースは、滅多にないもの。

たまたまそういう時期・そういう道ばかりに当たったものか、或いは
何か別の理由が存在するのか、いささか興味が湧いて来ました。


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幸い黒く大きな山の主に遭遇することもなく麓の里まで戻って来た
ものの・・・あれ?出る先はこんなところだったの?

そう、「前回走った道かも?」という予想は見事に覆され今回もまた
「御新規さんルート」だったことが判明したワケです。

同エリアなのだから林道の雰囲気がソックリであっても不思議は
ないけれど、しかし双子のような景色や道筋だったなぁ。


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缶コーヒーのお代わりを自販機に求めつつ青標識を眺めれば、
早池峰ダムから逸れた無表記の矢印が。

このパターンは大抵集落最後の家で途絶えるものですが、こと
大迫に関しては何か期待が持ててしまうんですよね(笑)。

さすがに毎回毎回同方向へ出向くほどきつねメもモノ好きでは
ないので、「いつか」の宿題・オタノシミに取っておきましょうか。


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ちなみに・・・「新しい林道だ!」「すてきな景色の連続だ!」と
うひゃうひゃ徘徊を楽しんでいた分、里に降りた頃にはとっくに
午後の日も傾いておりまして。

通りがかった食堂全ての店先で「本日終了しました」「只今準備中」
「定休日」とつれなくフラれてしまい、結局はコンビニの駐車場の
片隅で遅いランチを頂く羽目に陥りました(涙)。


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まあ、全方位「当たり」を引き当てられるほど人生甘くないよ、俺。

かくして夏至からひと月の日暮れ前、ダートを楽しんだ分だけ汚れた
愛車の埃や泥を落とし、充実の一日をぼんやり振り返るきつねメで
ありました。

テーマ : オフロードバイク関連
ジャンル : 車・バイク

空梅雨はやちねランブリング紀行 「SIDE A」







今日のTOPには(ホントは6月の曲なんですが)軽く爽やかなものを。


映画「時をかける少女」でストーリー・アイコンとなったラベンダー。
そう言えば北海道以外に産地を聞いたことがない・・・と検索を
掛けてみたところ、やはり道外ではほぼ栽培されていない様子。

吸引すると美少女が気絶しタイム・リーパーになる香り(←違)、
一度は嗅いでみたいものです。


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さて、「盛夏の8月だって通常ここまで酷暑が続くことはあるまいよ」
てな超空梅雨のきつねシティ・盛岡市。

日によってはなんと那覇より暑い35℃というワケ分からない気温に
生まれも育ちも北東北のきつねメが連日対応出来るはずもなく、
勤務から戻るなりダウンする日々なんであります。


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「俺は強風モードのドライヤーに向かって走るほど酔狂じゃないよ」
ということで、例え好天の休日に当たっても予報が30℃を越えたら
走りに行かない生獣怠け者。

但し・・・日暮れまで強烈な夕立ちに見舞われた翌日だと、大気が
雨で洗われるのかカラッと気持ち良い風に恵まれることも・・・。


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これは10日ほど前、そんな幸運に誘われて東へ散歩に出かけた
記録であります。

目指した先は「密やかな天空のパラダイス」、宮守の寺沢高原。

山頂ほぼ標高1000メートル、周囲もまた遠野界隈の山々に囲まれ
真夏でも肌を撫でる風が快い、素敵な避暑地・・・なのですが。


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新鮮なガソリンと道草を大好物とするおんぼろカモシカさんは、
「もうR396の風景には飽き飽きしたよー!」と駄々をこねます。

まあどっかに遠野街道と並行した楽しい田舎道もあるかもね、と
それっぽいワキやエダをほじくっていたら、早池峰ダムへ到着。

何故か大音響で初期のドリカムが流れ続ける「道の駅」にて、
遠い目をしながらボトルの缶コーヒーを仕入れておきます。


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ここへ至る県43には、目ぼしいエダワキが見当たらなかったけれど。

県25・エーデルエコーライン(地元民はこんなシャレオツカラハイな
愛称なんか知らなかったりする)には「匂い」「気配」が漂うぞ?

何しろ北に向かえば早池峰山登山口への接続を越えR106へ至る
「四輪でも夜は絶対走りたくない」古式ゆかしい山岳道だもの。


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「さあ農家の庭先で終わるか?はたまた集落の墓地が終点か?」と
セローの嗅覚に任せて気ままに脇道へ繰り出せば、一発目でHIT!

バックに「嬉しい!楽しい!大好き!」を聴きつつ駐車場を出たのが
吉兆だったのか(笑)・・・実はこのルート、選択肢たくさんの面白い
ロング・ダート。

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木立ちが天然のサンシェードとなった林道を駆け上がれば、もう
早池峰ダムから降りて通った集落は眼下遥かに小さく見えます。

どうも「行って来い」のピストンではなく、何処かへと抜けてるっぽい
整備の手が入った未舗装路を突き進むと、現れたのはここ1~2年
なぜか大迫界隈で急激に増殖している「謎の紫案内板」。


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住民にしか耳馴染みのない超ローカルな集落名を記された標識って
他所から来た所縁の無いヒトにはあんまり意味がない気もする。

・・・否むしろGPSナビやスマホのマップが普及した今だからこそ
「ハイテクローテクの合わせ技」で、有効な道標に成り得るのだろか。

さておきコレが林道にまで設置されていることに驚愕を覚えつつ、
まずはキャット・マウンテンの山頂をテイスティングすることに。


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いや、イイ!きつねメ的に「岩手流林道の王道」な雰囲気が満ちてる!

オフロード車を選ぶヒトの多くはこういう空気やこういう風景を味わって
みたくて購入するんじゃなかろうか。

こんな林道に上手く当たると、自然にムフフ~と笑みがこみ上げます。


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「にゃんこやま」のテッペンへ至る最後のアプローチは残念ながら四輪の
轍も消えて、徒歩ですら腰をかがめ木々の枝をかわすようなホントの
登山道となっていました。

トライアルブーツ履いた腰痛持ちのきつねメがわざわざ登るような道でも
あるまいよ・・・と、道の駅で仕入れていた缶コーヒーを取り出します。


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空冷エンジンのセロー共々、木蔭に入って至福の一服アワー。
膝に載せているのは「不測の事態に備えての山刀」、ヴィクトリノックス。

耳の奥へ残るエンジンノイズの残響が去った後は、木々を揺らす
穏やかな風の音とカッコウやホトトギスの声が渡る森。

しかしこの後、突然に大股な速度でガッサガッサと数メートル背後を
抜ける獣の足音が聞こえて一瞬血の気が引いたけど・・・ね(滝汗)。


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もうしばらく、雲の影が過って行く草原を眺めていたかったけれど。

ヒトとバイクの気配を消しての長居は、自重した方が良さそうです。


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並木と7月の陽光がつくるシマシマの影をくぐって、先ほどの紫標識の
分岐へ戻りつつ・・・ところどころ沢掘れの深い路面を読みながら。

「これ、普通の四輪の轍じゃないな・・・たぶんさっきの草原や登山道を
手入れするために、四駆のトラクターが走った痕だわ。」と推測。

軽トラではデフ玉こする程の深さがあったから、勾配のキツさも込みで
考えると、ジムニーでもギリギリ行けるかどうかってトコだもんね。


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もう幾つか曲がれば分岐かな?という林の向こうに、小さな丸い影。
セローの音にあわてて道を立ち退いたのは、アナグマくんでした。

バイクに気付くのも遅ければ、その後のリアクションもモタモタしていて
去り行くお尻を見る機会は多いけれど、案外と写真には撮れないもの。

大きさも動きもタヌキに似ているけど、実はイタチの仲間なんだそうな。


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猫山から分岐に戻ったところで、次なるチョイスはもう一方の内川目。

集落名と思しき表記から今度は折り返すことなくどこかへ抜けるものと
期待を抱いて、カモシカ号のクラッチを繋ぎます。


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っていうか、真新しい立派な案内看板を建てていた割に少々ブッシュが
濃いなぁ・・・あんまり使われてないよね、この道。

いささか苔むしているとはいえ時折りガードレールやカーブミラーも
現れたりするから、「放置された廃道」という訳でもなさそうだけど。


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そこでふと思い当たったこと、それは早池峰ダムや県25の新しさです。

ダムの落成は2000年、周辺県道も当然同時に付け替えられている。

ということは、それ以前に集落を結んでいたのがこの林道だったのか。


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やがて姿を現したのは、小さな黄色い「北上幹線」の電力系表記板と
共に先月のトラウマを呼び起こす「恐怖の終了フラグ」、高圧鉄塔。

バカだよね、それでもヨツワの轍が消えるまで進みたくなるのだから
もはやアレは「きつねホイホイ」としか呼びようがありません。

いや、退路の判断さえ誤らなければ大丈夫だべ(←懲りてない)。


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結果から言うとコレは「吉」!割と珍しく鉄塔の傍までもその先もマトモな
道がついていて、難無く見晴らしの良いポイントまで導いてくれました。

幾つもの山や丘が連なり谷あいにポツポツ水田や畑が点在する長閑な
風景は、民話の里・岩手らしい眺め。

セローを降りて、しばし背伸びと深呼吸。


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鉄塔の下を過ぎて幾つかカーブをやり過ごした先は、きつねメの腕でも
降りられそうな伐採道だったけれど。

出る先が読めていてドラマ性に欠けるので、あえて鉄塔への分岐まで
戻ることにしました。


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開けている代わりに殺伐とした土気色の景色より、例え先は見えずとも
緑濃い森の中で遊んでいたいじゃないか。

少なくともきつねメは、モトクロス・コースや砂漠を走るためにセローを
手に入れたわけじゃないんだもの。

何の木の香りなのか、時折り不意によぎる甘い風を楽しみながら里へ
向かって降りて行くと・・・ほら、またサプライズが待っていた。


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コーナーの向こうで佇んでいたのは、大きな成獣のニホンカモシカ。

「機械仕掛けのヒマラヤカモシカ、きつねなんか乗せてらぁ」だって。

どうせこの谷を真っすぐ超える腕は無いんだろ?オイラの縄張りを
騒々しくするなよ?ブフブフ・ギィーっ!って脅されてしまいました。

年に何度か遭遇するけど、鳴き声を聴いたのは初めてのことです。


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実は高圧鉄塔への枝へ差し掛かる手前でも、コーナーを抜けたら
直線の向こうを成獣のニホンジカが横切って行く場面もありました。

林道散歩歴はそこそこ長いつもりだけれど、約半日の間にこれほど
何度も野生動物と会えたという例は、かなり稀なこと。

盛岡から片道30km少々にある「隣りのまた隣りの自治体」、大迫。
知っているようで知らないこの土地、案外に懐も山も奥深いかもね?


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いい加減スタンディング・ライドにも膝がくたびれて来た午後2時半。
R396へと取って返し、辻の「しらいし屋」さんにて山葵ラーメンを注文。

いつもならお握りとお茶を仕入れるところだけれど、お腹も空いたし
ゆっくり休みたかったのね・・・絶対にクマの出ないところで(笑)。


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餃子(これもワサビ入り)付きの定食でも1000円を切る良心的な価格で
お腹を満たし、県160を経由して「ホントの目的地」だった寺沢高原へ。

「あれれ・・・バイクの兄やん、これからお山に登るの?」と、茶トラの
可愛いちびすけが、路傍で瞳をまあるくしていました。

夏至の日からは、三週間。今時期のお日様なら、まだまだ沈まないさ。


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工事を知らせる看板脇をすり抜けて「マックィーンの道」と呼んでいる
展望台の丘へ至る砂利敷きを駆け上がると・・・あれ・・・?

もしや「景観台無し」と悪評高かった中継基地、広場から移築した?


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ここ数年、階段のフローリングが朽ちて立ち入り禁止となっていた
「登り切ってキッカリ標高1000m」の展望台がリニューアル中。

再オープンに合わせての基地局移設だとしたら、気の利いたことを
やってくれるじゃないか。


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相変わらず缶コーヒーひとつ買うにも、麓の県道まで10km以上は
戻らなければいけない・・・という徹底的な何も無さっぷりが潔い。

一応地元の観光ガイド・マップにも乗っているスポットだというのに
ホント素っ気ないっていうか・・・でも、それでいいんだ、ここは。


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「半端なオモテナシを施すぐらいなら、むしろ全くスッピンのままで
ナマの岩手を感じてもらった方が良いんじゃないか?」

そんなある種の開き直り的スタンスなのか、今年はキャンプ場の
仮設トイレまで撤去されていました。

下のバンガロー群はきれいに残っているものの、事実上廃止って
ことなのかなあ。


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寄って来るアブの羽音がちょいと煩わしいけれど「牧野開設の碑」を
日除けに、ブーツもソックスも脱いで大の字に寝っ転がります。

アリンコやシャクトリムシの二匹や三匹身体に乗っかったところで
何がどうなるって言うんだい?

つま先を撫でて行く森の風の快さに比べりゃ、なんてこたァ無いよ。


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とても他愛ない時間だけれど、こんな時、幸せだな、って思います。
五十路までのカウントダウンが始まってるって言うのに、バカみたい。

でも、ゲーノージンの誰がフリンしようとリコンしようと、ネットで何が
炎上しようと、どこかの国の政権の顔が誰に交代しようと、関係ない。

きつねの幸せはちっぽけ、でも他の誰にも触われない、変えさせない。


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インスタ映えする話題のスイーツを目当てに炎天下の都会で行列に
並ぶ休日なんて、俺には理解出来ないな・・・と。

そのスイーツの値段に、今日のセローのガソリン代や自分の昼飯代と
缶コーヒー3本分に釣り合うほどの価値が、きつねメには見出せない。

ヘソマガリな中年バイク乗りは独り、誰も咎める人影のない草原で
ぼんやりとメンソールの煙をくゆらす次第なんでありますよ。


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楽しいと思うこと、面白いと感じることのベクトルが、ヘンテコで偏屈。

だからきっと世間からズレた生き物になってしまうんだろうなぁ、俺。

そんな自覚があるから誰も誘わず常に気ままに、ブラブラ走るのね。

仮に誰かが同行しても、多分退屈するかイライラするだけだから、さ。


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遠く霞む風車の群れは、荒川高原を挟んだその向こう、貞任高原。

あの丘に立てば、空気の澄んだ日なら、遠く水平線を眺められる。


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「いやぁ、寺沢から眺めれば割と近くに見えるのに遠野回りで走っても
走ってもたどり着けなくて・・・実は意外と遠いんだっけなぁ。」

「でも、なんだかんだ言って面白かったんでしょ?あの直したXLだと。」

「ンだぁ。長いことカブとビーエムしかマトモに乗ってなかったからよ。
ニーゴーの単気筒、改めて乗ってみると身軽で楽しいんだっけなァ。」


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山を下りての帰り道に達曽部の旧街道筋を選んで、最後の一服。


不調だったキックギア周りの修理を済ませた先輩おーさんのXLは
きつねの上司Fさんから譲られた「唯一の23インチ機」こと250S。

オフコースの歌が街に流れる青春時代に購入した`81年式をずっと
寝かせていたため、ナンバープレートも年季の入った「1 岩」です。


あのレトロで武骨なXLなら、きっと昭和の色濃いこの通りに停めても
ウチのセローより絵になるんだろうなぁ・・・。


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「ほらカモシカの兄やん、アンタよりモノ好きな生き物なんてこの世に
もっともっと、いっぱいいるんだよぅ。」

ひょっこり傍らの路地から現れたのも、また茶トラのねこさん。

こちらを向いて人懐っこく鈴の音のような声で鳴き、いそいそ家路へ
去って行ってしまいました。


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・・・さてさて独り言も大概にして、きつねメもアジトへ帰りますか。


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しかし、最短なら往復でせいぜい100km程度の道のりなはずなのに
帰宅後のオドメーターは何故か200kmを越えておりました。

どうも大迫~宮守界隈には、林道ファンを引き寄せる秘かな磁力が
豊富に蓄えられているような。


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かくして次回予告、「まさかの第二回・早池峰ランブリング日記」。

これまた延々ダラダラ書きの恒例冗長ブログになる予定ですけど・・・
何卒呆れずお付き合い下されば、幸いに思う次第でございます。

テーマ : オフロードバイク関連
ジャンル : 車・バイク

「謎の役立たず」、一名さま御案内でーすっ!







「いやー、7月の半ばからこんな調子で猛暑続きになっちゃったら、
来月なんか40℃越えるんじゃね・・・?」

「ちょっともうソレ勘弁して。当日病欠のヒトが続出して仕事が回らなく
なっちまうよ。」

「否、夏の到来が早まった分だけ秋が来るのも常識外に早いかも?」

「おっ、ソレ良いね!今のうちに花火とかき氷を味わったら後はとっとと
夏にサヨナラの方向で。」


万年安月給な代わりに、ほぼ定時出勤退社がデフォである我が職場。

西から湧いて来る入道雲へ束の間の涼を求めるも、残念ながら待望の
「お湿り」はもたらされることが無いまま、本日も終了の点呼を迎えます。


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「山岳県の我が岩手にとっては、時間当たり50m/m程度の夕立なら
その割り当てを十分こなせる治水能力があるだろうに・・・九州北部の
ヒトたちを、これ以上困らせちゃいけないよ。」

突然のお天気雨には地方によって「狐雨」の別称があるのだそうで。
ダークグレーのまだら雲に化けぎつねの呟きが聴こえたのでしょうか。

この街のどこかで夕立があったらしく、帰宅途上にハーフレインボーを
眺めることが出来ました。


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二次虹の写真を撮るためにわざわざグルリ遠回りした中年ぎつね。

周囲の風景が開けた膀胱炎某公園の駐車場へけーたろーをパークし
デジカメのシャッターを押した後、何故かリア・ハッチを開けています。


ふーん・・・何か、ちっちゃいジテンシャを取り出すつもりらしい・・・。


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今どき流行らないダブダブなカーゴ・パンツのお尻に、大きなシッポを
仕舞って隠した中年化けぎつね。

影絵で遊ぶつもりなら、中指と薬指を親指にくっつけるだけで用は済む
・・・ハズなのですが。

「左手でリアブレーキのレバーを握り、右手で写真を撮れる程度の
スタンディング・スティルなら、実は今でも出来るんだぜハハ~ン?」
ってな誰得的厨二病型アピールがしたくてたまらなかった様子。


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「南部藩方式でセローを楽しむ林道エッセイ(@若干ポエミー)」の
ネタも溜め込んだ宿題になってるって言うのに、ナニやってんだ俺。


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昨年度で廃止となった秘境駅を県庁所在地に二つも抱えるド田舎の
地方都市とはいえ道端に「殺しのライセンス」は落ちていません、が。

しかし「隣の職場の廃品置き場にすごく変な自転車が転がっている」
という案件が実在するのは「トライアルの聖地・岩手」ならでは、かも。


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保安部品はおろか「ジテンシャ」として在るべきシートもシートポストも
ハナッから装備する気がサラサラない、常識枠外な外道サイクルを
なんとタダで頂いてしまった・・・但し要整備箇所多数の放置車だけど。


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灯火類はもちろんナンバープレートも自賠責も完備しているというのに、
片道5.5kmの通勤にすら使う気が起きない「超局地戦闘機・蟷螂婦人」
ことスコルパTY-S125。

その気になればウッカリ入り込んだハイキング・コースすらも踏破する
驚愕の走行性能を有しているんだけれど・・・。
ネットの普及以降、息苦しいほど世間の常識が狭まってしまった今は
よけいに「楽しめるエリアへ行くまでの道のり」が遠くなりすぎた故か。

スパルタン過ぎる性格とオーナーのやる気の無さ共々、活躍の機会を
先延ばしに死蔵してしまっている感が強いワケですよ。





エンジンやサスのコントロールを意識せずに済む分だけシンプルに、
荷重/抜重/トラクションのサジ加減を教えてくれそうなトラチャリ。

きつねが貰い受けて来たOnzaのBirdは入門用らしくサイドプル式の
ブレーキ故に、ここまでキワキワな寸止めアクションは求められない。

でも、アジトの狭い敷地で手軽にチョコマカ遊んでウデを磨く分には
十分な、「良きオモチャ」になってくれそうなんでありますよ。


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では、現状ガタガタなリアハブや片効き状態のブレーキ関係、メタメタに
溶けるボロボロのグリップをエアコンの効いた室内でゆっくりのんびり
整備して、酷暑の夏をやり過ごすことにしましょうか・・・ね♪

テーマ : オフロードバイク関連
ジャンル : 車・バイク

避暑の丘を求め、北の森を散策。







いつの季節にも思うことだけれど、「こんな気候ならこんな曲が聴きたい」
という感性の根って、思春期に出来上がっているように思える。

十代の頃に刷り込まれたものがその後のコンパスの軸になっている・・・
そんな気がするんだね。


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澄んだグラスに感覚の炭酸がパチパチ弾け、ふと何かを思い出す。
サイズの歌はいつでも、氷で満たしたコップに注がれるサイダー。

セローで丘や森を駆ける時、感じ取る色彩や匂いと空気の質が近い。


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日本の北半分を覆う高気圧は相当に意地っ張りな頑固者らしく、
東海道辺りから先へは前線を寄せ付けようとしない。

九州の惨状をニュースで知る都度、「あの雨量の半分以上は本来
こっちへ持ち越して来るはずのものだっただろうに。」と。


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ついひと月ほど前、県北で手つかずに近い昨夏の台風の爪痕を
目の当たりにした直後だけに、「他人事じゃねぇな」と日々感じる。

急峻な山々に囲まれる形で、沢や川に沿った集落が点在している。
山の角度が切り立っている分だけ谷あいの川の増水は速いだろう。

前線の緯度が違えばこちらで全く同じ災害が起きていた。おそらく。


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ともあれ空梅雨となった岩手も、真逆の意味でおかしなことになった。
7月初頭からほぼほぼ毎日、「本来一ヶ月先の気候」が続いている。

高校野球の地方戦で球児と応援客が救急搬送されるなんて、たぶん
前例が無いんじゃないだろか。


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「日中否応なく汗だくで過ごす時間なんて、勤務中だけでいいよ」と
この日は久しぶりに七時雨山界隈まで足を伸ばして、林道散策。

標高はさして高くないはずなのに、盛岡とは空気の質が全く違う。
山を越え森を抜けて渡って来た風は、遥かに軽く肌を撫でて行く。


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山向こうの奥中山では、来月に迫ったイーハトーブに向けてなのか
平日なのにトラ練に励む方々の姿もちらほら。

俺のスコルパ、今期一度もエンジン掛けないままで夏が来ちゃった。
セクションで活躍するトラ車を眺めていると、ちょっと思うところアリ。

・・・全ては自分次第だし、自分の心持ち次第なんだけれどもね。


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ヒョイと師匠・クマさんのところへお邪魔し、小一時間ばかり世間話。
ふむー・・・アレはいよいよそうなるかもしれないのか・・・なるほど。

「帰りは日の長さに甘えて高森経由で」と告げると、師匠ニヤリ。
まあ行けば分かるけどアソコのあの辺に珍風景が・・・マヂか。

やはり不義理せず、顔を合わせられる時はお会いすべきですね。


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クマさんにお聞きした通り、その静寂さが魅力だった高森高原は
いささか騒がしいことになっていた。

風車そのものは嫌いじゃないし自然エネルギーの活用も否定しない。
でも、愛する風景が姿を変えて行く様子には心の痛みを感じてしまう。

触れて欲しくなかったのに、そのままでいてほしかったのに、と。


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師匠のヒソヒソ話の内容はホントだった。すげーな、コレ無理だべ。

ちなみにいつ何がどーなってこーなったのか?は奇妙なことに帰宅後
どんなキーワードで検索掛けようと、一件もネット上に出て来なかった。

検索ワードの候補欄には関係する言葉の羅列が幾つも出ている=
調べてみようと試みたヒトが相当数いるにもかかわらず・・・ということ。

ネットに乗らない案件。沈黙の手法と事情が知りたくなるな、逆に。


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黄昏待ちの時間、広大な畑の真ん中に放し飼いの黒いピレネー犬。

メンソールに火を点け「なんとまあ長閑な風景だこと」とひと息ついて
眺めていた・・・ら、否それ犬じゃねぇよ俺・・・ベビー・ベアだべな。

きつねメに気付いた彼の心中の方が、よほど驚き怖かったのだろう。
くまちゃんくまちゃん、回れ右・・・とっとこ後ろの森へ去って行った。


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高森~奥中山は大好きなエリアのひとつだけれど、イーハトーブの
観戦以外の理由ではしばらく立ち寄る気になれないと思う。

少なくとも重機の群れがあの丘を去り静寂が戻ってくるまでの間、
自分の望む景色や空気は得られないんだ、と悟ったから。

草原に遊ぶ野兎や狐が消えた森、俺の目にも魅力がないもの。


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◎ 追伸 ◎


クマ師匠の許へ縁あって居候するSL230を、ご厚意により少々拝借。

「セロー225と乗り比べて感想を」とのことだったけれど、これは少し
興味深いバイクでありました。


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基本設定の振り分けが「未舗装路7:オンロード3」のセローに対して
それを五分五分か4:6ぐらいに味つけしているのがSLじゃないかな。

アンコを入れ替えられたウチのに比べても、格段にシートが良い。
おしり同等の巾がある座面に合わせたステップも楽で長距離向き。

反面、ワンサイズ広いタイヤを履いているようなアタマの重さから
シッカリ感と共に重心を前に寄せている印象が最後まで付きまとう。

例えるなら「舗装路から無造作に林道へ入り込んで行ける」セロー、
「その手前で一時停止し少し考えてから入って行く」のがSL230か。

但し実のところ直接乗り比べない限り大きな差異はない感じなので、
セローの中古が見つからなくて代わりにSLの出物があったとしたら
もし買っちゃったとしても、別段困ったり後悔したりはしないと思う。

とは感じたものの・・・「実はもうリアのスポークが製廃になっている」
なんていう話も・・・ウチの3RW1より一世代以上若いのに、ホントかな?

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ジャンル : 車・バイク

Isle of Man TT  ~憧れの向こうにある狂気~






前回のブログへくわさんより頂いたコメントにインスパイアを受けまして。

「クレイジーという価値観に対する自分にとってのお答え」と致しまして
この動画を載せてみました。


かつて万年B級ランカーに甘んじつつ「峠の山賊」の末席を汚し、毎週末
自分なりに強烈なギワギワのスリルに身を投じていた経験を以っても。


否、なまじスピード狂としてレベルの自覚と経験を得ているが故なのか。


何度眺めてもマン島TTの動画は「怖えよ怖えよ」と独り言ちつつ夢中で
リピートを繰り返してしまう。


バイクに乗らないフツーのヒトが目にしても、常軌を逸した画像だろう。
バイク経験者なら尚のこと、「なんでこんなレースが」と絶句するだろう。


だけど、飛ばし屋として己の限界がどこにあるのか探り試みた蛮勇の
過去を持つニンゲンなら、常識の枠をひとつ超えたところで悟らされる。


「コイツらは絶対に、スピードの悪魔と血の契りを結んでやがる!」と。


そうでなければ向こう側の見えない丘をスロットル開けたままではきっと
越えられない・・・ビビッて閉じれば超高速ウォブルが襲う向こう側へは。


マン島TTには代々、世界GPの王者すらお手上げのスペシャリストが
存在するのだそうな。

そりゃあそうだろう・・・長くても一周せいぜい20kmのサーキットを延々
周回し続けるライダーとは別な質のセンスが必要とされるのだから。





しかしまあ・・・欧州カワサキも、よくこんな冒険を委ねたモンだ・・・。


一瞬200を超えるデジタルのスピードメーター、実は「Km/h」ではなく
「MP/h」、つまりキロに1.6掛けのマイル仕様(!)だったそうな。


スーパーチャージャーの、理性を切り裂く甲高い雄叫びを聴いてくれ。


180km/hの壁を越えることが出来なかった凡人のきつねメは、ただただ
H2Rを御し切ったライダーの動体視力と反射神経、超人的な身体能力と
集中力に降参するばかり・・・マシンがモンスターなら、乗り手もオバケさ。

テーマ : バイク
ジャンル : 車・バイク

プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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