メンテの日、初乗りの日。









今日は久しぶりにSaTo Mansionの公式MVから、一曲選んでみました。

ホントは冬の間にも何度か載せようと思ったものの、動画の背景が
ちょっと季節に合わないので今まで見送って来たんです。


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フツーの庶民が生きるための毎日って、充実していてやりがいがあって
常に楽しかったりする訳じゃないんだよね、実際。

どこかで無理してどこかで感情を押し殺してどこかで開放してなんとか
その日その日を生き延びて、その延長線上に明日がある・・・っていう。

殊に「ヨメサンコドモという存続意義のある世界」を持たない独り者には
陽気なオールドスクールの旋律から、やるせないリリックが染みて来る。


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「あら?ニイチャンにはアタシを養う義務があるんじゃなくって?」

おっとっと、こりゃあ失礼しました、女王さま。


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「ひとりごと」を主題に詞を書くなら、下手にメッセージを気取らないで
このぐらい独白に徹して欲しい。

むしろ建て前で飾らない等身大の本音に、きつねは魅かれるもの。

自分や聴き手に嘘をつくのなら、墓まで持って行く覚悟のクオリティを。
ストーリー・テラーの資質が無いのなら、裸を晒す覚悟のリアリティを。

例えばフィクション・ノンフィクションを問わず、読者の心を掴む本には
この二つの要素が必ず色濃く宿っているもの、と自分は考えています。


ここんとこ、たまたま金曜ロードショーで日米のアニメを目にしていて
ファンタジーとリアリズムの追求やバランスに気持ちが向いたせいか
ちょっとメンドくさい前口上を据えてしまいました・・・ハハハ。


あっ、5月に盛岡で凱旋ライブがあるんだっけ。早くチケット取らなきゃ。


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さて・・・いよいよ車検の期限が迫った我が`03スポーツスター。

車体各部のボルト類を点検し、次にエンジンを掛けて周囲に緩みや
異常が見られないか、アイドリングで様子を診ていたのですが。

ひと冬寝かせた後だとやっぱり、何かしら症状出て来るなぁ。


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かつてのカワ〇キ空冷以上に雑把な加工精度や材質故、多少の
オイルの滲みは「オヤクソク」と心得ているつもりだけれども。

暖機中の硬いオイルで10秒に一滴タレるとなると、些か車検ライン
通過に支障をきたしてしまいます。

滴が垂れているのはオイルフィルター直下のノブに付く配線コネクター。
ってことは、たぶん油圧の有無で表示灯を司るスイッチだね・・・。

まあ、漏れている場所がピンポイントな分だけ対処しやすいのかな。


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そう言えば昔、このノブを「フィルター交換時に予めオイルが抜ける
便利なツマミ」と勘違いしていた時期があったんだっけ。

きつねの勘違いはさておきフレームのダウンチューブど真ん中にある
コイツをどうにかするには冬眠前に交換したフィルターをもう一度外す
必要があります・・・そう、工具を回せるだけのスペースが無いのよ。


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ここでやおらウォータープライヤーを握り、少しずつ時計回りに銀色の
ノブを締め込み始めるオイラなんでありますが、何か感触がおかしい。

「締まる気がしない」どころか「むしろ緩んでいる気がする」という(笑)。

少々不安に駆られて来たので自室に戻ってネットで検索してみたら・・・
あーなるほど、ハーレーってそういう考え方で作ってんのねー・・・と。


UC プレッシャーSWの説明


言葉でも写真でも上手く説明し辛いことなので、さくさくっと落書き。

つまりきつね的にはノブとプレッシャースイッチの間にあるパッキンを
締め上げるつもりだったんだけど、実はそういう構造じゃないんです。

プレッシャースイッチは「まるっと一体構造でフィルターハウジングに
ネジ込んであるだけ」・・・要は「締めるつもりで緩めていた」のね。


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アレって微妙にテーパーネジになっているのか。確かにプライヤーを
逆回転で回したら少し抵抗が増したので、再度フィルターを取り付け。


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一時は「通販でプレッシャースイッチAssy取り寄せ」→「継続車検に
間に合わない」という危機感に焦ったけれど、燃料コックをOFFにして
キャブのガソリンを燃やし切るまで数分間アイドリングを続けてみても
もうオイルが垂れることはありませんでした。


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元旦に取り付けたフィラー交換タイプの油温計もちゃんと働いています。

エンジンから距離を置いたドライサンプのタンクでこの温度なら、本当は
更に熱いオイルが循環しているはず・・・それでも漏れて来ないのなら
今度こそ指摘ナシでラインを通れると思います。


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車検の予約は無事に取れたし、後は当日午前に民間の予備検査場で
排ガス濃度と音量、ライトの照角を確認調整出来ればOK。

一応万事に備えて武蔵坊弁慶の如くバックパックにインチ工具とウェスや
パーツクリーナーを詰めて背負って出向くつもりでいますけどね(笑)。


だって予約した車検の翌日には、前回の期限が切れてしまうのだから。


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日暮れまでスポーツスターの車検支度に追われた前回の休日に引き換え
日中ギリギリ雨予報を覆した勤務明けの今日は、セローを起こしました。


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実はアジトに帰ってひと眠りした午後に歯医者の予約を入れていたから
まだ冬眠から目覚めさせるつもりはなかったんだけれど・・・。

病院を後にした黄昏ちょっと前の時点でも意外と気温が高かったので
じゃあバッテリー繋いでひとっ走りしてみようか?って気になったのね。


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冬季にオーバーホールを済ませてもらったフォークの動きはしっとりして
あまりの滑らかさに動き始めのキッカケがつかめないほど違う。

初動からシームレス、奥に沈むに従ってグウッと踏ん張るような猫足の
感触・・・これがヤマハのサスの持ち味なんだよね。

フロントがシッカリした分だけリアサスのヤレが顕著に出るかな?とも
心配したけれど、丘への上り下りを軽く流した程度では不自然さナシ。


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ってかバイクは気温が10℃を切ると、やっぱ楽しく乗れないわ(笑)。

盆地の市街地とは東京タワーぐらいの標高差しかない丘なのに、
日陰だと市内ではとっくに姿を消した残雪が未だ残っておりました。


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久々に感じる暖かい缶コーヒーのありがたみを嬉しく思いつつ、
セローの冬眠明けのささやかなお散歩タイムはオシマイです。

30年近く前の個体なだけに今期もあれこれ老化に伴うメンテを訴えて
来るかもしれないけれど、なにしろ今となっては他に代え難い相棒。

その都度直していっぱい道草食って、いろんな景色を眺めに行こうね。

テーマ : 修理
ジャンル : 車・バイク

春支度の、と或る日に。 ~Thanx & Good Bye Monkey~







今回のタイトル・ナンバーには、最近のニュースに思うところがあって
コレを据えておくことにしました。

「レアだから好き」「古いものが好き」「絶版車だから好き」ではなくて。

「元々好きなものにずっと乗り続けていたら、いつの間にか時流から
ズレてしまった・時代に置いて行かれていた」という乗り物好きには、
この詞の感覚って理解してもらえるんじゃないかな。


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「あら、ニイチャンに貰われて来た日から、アタシはずっと現役よ?」

そうだね・・・・左の牙は上も下も、もういなくなってしまったけれど。


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何だかモヤけた南風が吹く午後があれば、雨が途中からみぞれに
化けてしまう時もあり・・・と、丸一日の春本番を味わえる日がなくて
どうにも落ち着かない気候な昨今の北東北でありますが。

その年々の春の足並みなど全く無関係に「OK!ケツカッチン!」で
無情に期日を迎えてしまうのが「車検」なんでありますよ。


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で、ようやく回復の気配を見せる腰を労りつつ月末の通院やら
用足しやらをこなし某所の超天使な事務嬢の微笑みに癒されたり
しつつ、やって来たのは通称「岩手の陸事」こと岩手運輸支局。

ユーザー車検経験者なら御承知の通り、検査のラインにいる時間
そのものは10分かそこいらなのに、とにかく書面の手続きが煩雑。

そこで先に書類を手に入れて、記入出来ることは事前に埋めてから
スポーツスターを持ち込みましょう・・・と、そういう狙いな訳ですよ。


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「二輪用のラインは工事中で四輪の列に並ばされるらしい」という
噂も少し前に耳にしていたものの、繁忙期に間に合ったみたい。

二輪に限っても限らなくても、ただでさえ混み合う3~4月の車検。
バイク用のラインが別枠で用意されるだけでも助かりますもん。

これなら午前1・午前2・午後1・午後2と計4ラウンドに区切られる
予約でも、出来るだけ早い時間が取れればリベンジが利くかな。

きつねのスポーツスターの車検切れまでは、あと約二週間・・・。
その間に春の日和と腰の復調が訪れることを祈らなくては。


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ということで「合格祈願」ではないけれど、流通センター界隈にて
お昼を迎えた時にはオヤクソクの盛岡名物・福田パンをゲッツ。

スーパーや学食のレディー・メイド(二次元を想像するなよ?)な
定番具材に対するアドバンテージは「直販店限定」「季節限定」の
スペシャル・ジャムが数種類用意されていること。

そしてもう一つの醍醐味は「俺オリジナルスペシャルミックス」を
オーダー出来る、という画期的&建設的なシステムが存在する点。

「コーヒー&ホイップクリーム」「アプリコットジャム&ヨーグルト」に続く
今回のきつねリミテッドは、手堅く「ブルーベリージャム&ヨーグルト」
(マーガリンに行かない辺りが革新出来ない保守政党的な選択?)。


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冒険要素控え目なだけに、これ間違いないマッチングを見せてくれます。
あとは「控えに押さえでハズし無し」の定番・チキンミートとコンビーフ。

しかしきつねの前に発注を掛けたお客さんが想像斜め上の離れ業を
演じました・・・「あっ、コンビーフはカラシをドバッと入れていいから。」

なんとまあ「具材のミキシング」という裏ワザ・・・その手があったか!
これは次回視野に入れてダメ元で、ちょっと試みる価値があるぞ。


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さておき特大サイズのコッペパンをモフモフ頬張り缶コーヒーで喉を
潤していると、スマホに「北の師匠」クマさんから一通の着信が。

「今日は県央に出張って来ていて、これからYさんのところへモノを
引き取りに行くんだけどね。」

クマ師匠の現在地からYさんトコ、きつねの現在地からYさんトコ。
いやもうナニこのタイミング、所要時間を計ったようにジャストじゃね?


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サンバーじゃない四輪に収まった師匠を見るのは、もしかしてウチの
ロードスターを試し乗りしてもらった時以来じゃないだろうか?

「いやー、今朝の県北はまさかの吹雪でエラい目にあったよォ。」と
苦笑する傍らの愛機デミオは、これもまさかの夏用タイヤ(絶句)。

しかし本当に言葉を失うには、実はこの時点では早かったのです。


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新年会以来の再会になるYさんと知る人ぞ知るレジェンドな父君の
仕事場にお邪魔し「きつねさん、ココ入るの初めてですよね?」と
見せて頂いたものには・・・いやもう正直、マジで腰を抜かしました。

プランジャー・サス時代のドリーム号のエンジン音を聴く機会なんて、
ヘタすると生涯もう無いかもしれない(だって昭和27年式だよ?)。

スイングアームになって初のペンリィ号やバタリーニ変速のジュノオを
自らレストアしたオーナー直々の解説付きで見学するチャンスなんて、
世間に数多ある博物館やコレクションホールでもまず滅多に無いはず。

Yさん親子と知己を得たのはずいぶん昔の事、ちょこちょこスゲェ噂も
耳にしていましたが・・・その一端ですらコレだもの、ホント降参です。

ある意味では旧車の世界に一石投じてしまう物騒なシロモノばかり故
今回は敬意を表して写真を撮らず、ただ純粋に観察して来ました。

画像はもしいつか許可を頂けたら、その時に晴れて記事に出来るかな。


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「最近は原点に戻って、親子で延々スーパーカブにハマっています」と
いうYさん、「クラッチ付きのリターンシフトしかバイクとして認めない!」
というクマ師匠。

それでも不仲にならないのは、お二人とも手を汚し「ホンダのヨコ」の
面白さと奥深さを熟知しているからこそ、のこと。

アタリマエのようにクランクケースを割り、社外純正問わず様々な
パーツの組み合わせにトライしている面々のトークは、タペットの
調整が精一杯のきつねにとって、どれも勉強になることばかり。


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ウチのおんぼろゴリラについても、昭和の早矢仕キット/E7ヘッド
72ccにPC20の組み合わせで中速域から急激に吹ける、と言えば
即座に声を合わせて「そりゃあマフラーがネックになってる証し」と。

※純正よりエキパイがひと回り太いノーマルルックの社外品装着済。

実践に実践を重ねたベテランから直にアドバイスを得られる環境自体、
某ちゃんやらナンチャラ質問箱に問い掛ける以外に術のない初心者より
相当恵まれたところで暮らしている事を実感する他ないですね・・・感謝。


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モンキー最終


水平シリンダーのホンダを軸に会話が進めば、やはり自然と流れは
先日アナウンスされた「モンキー生産終了」に至ります。

50ccに限って言えば、この先厳しさを増すユーロ規制の前ではもう
未来は無い、とメーカー自身が明言してしまった事。

郵政向けのスーパーカブですらも電動化を視野に入れている事や、
世界規模で見れば「公道最小排気量枠」は125ccにシフトしている事。

ヤマハも50ccの生産から手を引くことになった経緯を考えると・・・
おそらく遠からず「普通免許で125まで乗れるようになる」でしょう。

やっぱりグロムはモンキーの後継として開発された存在だったのか。


モンキーM


Yさんは砂利敷きの庭で父君の所有するM型モンキーに乗ったことが
あるそうですが・・・。

「ここを少し走らせただけで死にかけた。公道じゃ乗れないよ(笑)。」

きつね自身、ノーマルの構成を守るゴリラで普段遣いの限界を感じ
小径4ミニからカブ系へ移行して行くマニアの心情を垣間見ています。

時の移り変わりの中で求められる性能が変わって来ているんですね。
それは環境対策の面でも走行性能の面でも、致し方ない事なのかな。


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゛愛したヤツは みんな消えて行く  俺を残して 風になる
Oh Yeah Everything Is Upside-Down゛



そのうち「初めて乗った50ccのこと」を語られるのは昔話の中だけに
なるかもしれない。

だけどいつか「時の忘れ物」になっても、きつねの暮らしの中には
ちょこんと可愛いホンダの類人猿が居て欲しい・・・と思うのです。

せめて世の中からガソリンスタンドが無くなってしまう日までは、ね。

テーマ : バイク
ジャンル : 車・バイク

デタラメ中年ぎつねによる、かもしかテキトー修理忘備録。 







本日のTOPには、昨今のFMによるパワー・プレイで耳にした中から
きつねの胸にずっと引っ掛かっている一曲を挙げてみました。

一聴するとキャッチーな詞ばかりに気を引かれるけれど、こういう
奇をてらわない正攻法のメロディと音作り、リリックの乗せ方は好きだ。

クレードル・フレームにキャブの空冷エンジンみたいな取り合わせかな。

メッセージそのものは聴き込んだ結果「共感もしないが反論もしない」。
持論を言い切る訳でもなく説教に徹した訳でもなく、最終的に独り言。

面白いことは面白いけれど、この辺りは作ったご本人がおそらく一番
分かっていることではないのかな・・・・と感じます。


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「自作を商品として世に出して、支持者に相応の対価を支払って頂く」。

なんかもういろいろ「プロになる」って大変なことだね、なんて思いつつ
ド素人ならではの生半可なバイクいじりにひたすら励む中年ぎつね。

本職から見たら、「おいおいそれはよ」とツッコミどころ満点なことも
分かりつつ「だってコレ俺のだもん。廃車になるまで乗り潰すもん。」
と、たぶん間違いだらけのメンテナンスを続けております。


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「座金代わりにガスケットを入れるようなビスに、バイスプライヤーで
つまんだ跡の修正を掛ける」←プロの世界じゃ許されませんね(笑)。

いや、そこまでしないと外れないほど固着しているとは思ってなくて
新品を用意していなかったんです。あくまで応急処置なんです。

せめてナベビスじゃなく6角ボルト使っていてくれれば良かったのに
(ヤマハってこういうトコ、結構あるよね。オイルフィルター周りとか)。


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で「何をしていたのか」と申しますと、セローの燃料漏れの修理です。

セロー225系を長く愛用されている方ならお馴染みのオヤクソク、
「びっくり顔の憎めないアイツ」は2年前に交換してあるのですが。


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どうも昨夏辺りから「持ったり撒げだり漏れたり止まったり」の
いやらしい雰囲気で滲みを発するようになりまして。

「あーこりゃあいよいよ、コックの付け根の方だよなー」ってえことで
シーズン・イン前にパッキンの総取り換えを決行した次第です。


っていうか、なんで口金から取れるんだよ燃料ホース(後ほど再圧入)。


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タンク内部のサビ対策として冬眠前に一杯に満たしていたガソリンを
けーたろーへ寄付して、外して裏返してドーン。

実はタンクを外すのを怠け、車載状態のままコックだけ外そうとしたら
取付ビスが固着していて苦戦し、前述のような憂き目に逢った・・・と。


まあ結論から言うと「タンクを外して再挑戦しても、バイスプライヤーの
お世話にならざるを得なかった」んでありますが。


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いざ本体を根っこから取り外してみれば、やっぱり原因はコレかぁ。
タンク側がくっきりピンク色にガソリン焼けしているもんね。

修理とは関係ない話だけれど、ここまで作業して嬉しかった発見は
「タンクの中からサビが一つも出て来なかった」ということです。

新車の頃から30年近く、現役のまま走り続けて来たからこそ、かな。


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磐田の工場をラインオフしてから今日に至るまで、お役目ご苦労様。

って、当のパッキンもまさか四半世紀過ぎるまで延々働かされるとは
思ってもいなかったでしょうけどね。


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新品パッキン全交換。嗚呼ロングセラーならではの安心な品揃え。


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そしてプロなら「そこカッター使っちゃダメだろ」と指摘を受ける本体の
ガスケットのカスも、手許の道具でヤッツケてしまうデタラメぎつね。

※相手が柔肌のアルミなので、鋭利な刃物で安易に削ぐとキズが
入るのよ。本職ならガスケットリムーバーを使うところかな?


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ついでに「びっくり顔のアイツ」と「それを囲むOリング」も再交換して
ゴムに優しいグリスを塗り、コックの整備はオシマイであります。


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作業後に再びガソリンを満たし一晩置いても滲んで来なかったので
今期こそ、もうあのイヤな滴りとは THE GOOD-Bye@野村義男


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それからついでに「そろそろ寿命が怪しいゴムモノ繋がり」ってんで
吸気系の方にもきつねの手(否むしろ前足?)を伸ばして行きます。

いやほら、昨夏エンジン周りのパッキンやガスケットで立て続けに
イヤンな思いを味わっているので、ヤレるトコはヤッとくべ的なノリで。


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ここで「へぇ!」とつい思わず手(否むしろ前ry)が止まったのは、
意外な設変・・・くねったところでツブれないように、太いリブが
追加されてんのね・・・。

取り外した古い方は確かにココの径が痩せていたので、以前何か
コレに起因する息詰まり的なトラブルでもあったのかしらん?


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本当はそのままクリーナーボックスへ差し込みたかったんだけれど、
くびれが二段構えになっているので押し込めず、泣く泣くボックスの
蓋を全部外して引き込みました。

俺、アレ嫌いなんだよ・・・やたら沢山のタッピングビスで押さえているし、
そのビスの向きが畑中葉子もそこのけな勢いの「後ろから前から」で
指が入りにくいし入れ辛いしまさぐりにくいしってナンの話だヲイ。


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あの曲を紗倉まながカバーしていた事実に秘かにココロ震わせつつ
エンジンとキャブの狭間で働くインシュレーターも交換致します。

パーツを発注した先のオヤジさん曰く「インシュレーターそのものより
エンジン側に付くOリングのヘタリの方が妖しい」とのことでしたが。


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いざフタを開けてみれば、「あー・・・やっぱりなぁ・・・」っていう感じ。

実は10年前の車両購入後、わりと早い時期に一度取り換えていて。
その時に外したお古は、ここまで分かりやすく劣化していなかった。

それでも新品装着後は「おやっ?」とハッキリ分かるぐらい元気に
走るようになった記憶があるので、今回も換えて正解かな。


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「表面に症状が見られないほど微細なクラックからも二次エアを吸う」
という経験からすると、昨年後半に感じていたパンチ力不足の理由は
ここにありそうです。

とかエラそうなこと言いながら、上に付いているキャップの発注を
見事に逃している辺りが「ダメぎつねイズム」の真骨頂と言うべきか。


だーかーらー、シューグー塗って誤魔化すなよ俺(応急処置だよう)。


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♪もう涙は要らない 新品がここにあるから♪とマーチンのバラードを
口づさみつつ(芸術選奨受賞おめでとうございます)、ついでのついでの
またついで・・・昨年チェックのために一度外しつつ古いガスケットのまま
組み直していた、カムチェーン・テンショナーも。

「思いつき作業あるある」の敗戦処理、世間ではこれを四文字熟語を
用いて「二度手間」と称しているようでありますね。ふむふむ。


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そして六角レンチを削ったインチキ工具にてスプリングを巻き巻き、
手のひら(否むしろ肉球)で抑え込みつつ再度の組み付けをば。

て、あっ、つっ、攣った・・・あ痛たたた・・・お、親指がぁ・・・(涙目)。


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ありえない方へイナバウアーをキメて反り返ったまま元に戻らない
親指の痛みに四回転トゥーループと三回転サルコウで身悶えしつつ
(ハナシのボリューム当社従来比約167%増)、しばし作業を中断。


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「あーもう、いきなりやり慣れないことするモンじゃねーなー。」と
ぶつくさ言いつつ、やっと元に戻ったナイーブでナーバスな右手
(否むしろry)にプライヤーを掴んでおっかなびっくりブローバイの
ホースも交換し・・・ふう、どうにか夕暮れ前に終わったぞ。

これで今春予定していたセローの作業メニューは、一応完了です。


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フロントフォークのオーバーホールとシートのアンコのリニューアルを
12月に終えていたことも相まって、冬眠明けのテストランを迎える日が
一層待ち遠しい早春なのであります・・・否、「ありました」・・・か。


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ロードスターが車検整備を受けている間に・・・とスポーツスターや
セローの春支度を済ませ、「さて次はガレージの整理かな?」と
溜めに溜めたジャンクパーツや廃品を片付けていたところ。

うっかり数年振りに喰らってしまいました、魔女の一撃・ぎっくり腰。

靴下や下着を履き替えようと屈んだら、立ち上がる瞬間にガクンと
力が抜けて膝から崩れ落ちたので、自分でも何が起きたものか
一瞬状況が掴めませんでした・・・(怖)。





なにしろコルセットをキリキリ巻いても歩くも立つもままならぬ状態故
少々お暇を頂いたものの、裏を返せば「腰以外は至って健康体」。

あまり寝たきりでゴロゴロしていると精神面まですっかり病人モードに
陥ってボケそうで、体調を見計らってはブログを書いていた次第です。

春の予兆に浮かれて動き出すと、冬眠期間中には使っていなかった
身体のあちこちが付いて来られず、こーいうことになるんですかねえ。


無理して不調を引きずって「ガラス腰に消えた夏」とならないように、
しばらく養生しまーす・・・しくしく。

テーマ : 修理
ジャンル : 車・バイク

ユメノ ジドウシャ。 ~クマ師匠への私信~



※今日のブログの主題は「お手紙」なので、いつもと違う手法にて。


クマゴロウ師匠、いつもお世話様です。
昨晩は電話でのヨタ話に長々とお付き合い頂き、恐縮しております。

うっかりヤッつけちまった腰の方は、湿布と痛み止めが効いたのか
今は椅子に座ってキーボードを打てる程度に収まっております。

で・・・その「宝くじと現実の狭間のクルマ選び」という会話の中にて
きつねメが長く片想いしているスポーツカーの動画を載せておきたく
ブログを書いている次第なのです。





これが、若き日に霧雨そぼ降るホームコースをゼファー750で追った
DARE GINETTA G12。

いかに血気盛んな山賊時代とは言え、この時の追撃はトンビの矜持を
賭けての一騎打ちを狙ったものではなく。

どうしてもオーナーと話してみたかった、じっくり拝見したかったのです。

最終的にはコースにガスが掛かり、ズブ濡れの身体の凍えに負けて。

相模ナンバーを下げた我が憧れの白いG12は、雨に咳き込みむずかる
キャブをあやしながら、霧の彼方へと姿を消してしまったのですが・・・。





そしてこれも電話の中で話した「FRの方のジネッタ」、同社のG4です。

「古典的でコケティッシュな外観に騙される人も多いけど、中身は野獣。
FRPのガワを被せたスーパー・セヴン。優雅に流せるクルマじゃない。」

上記は、運良く助手席に乗せてもらったことのある知人の言葉です。


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もしクマさんの二輪所有歴で例えるなら、おそらくドゥカティ900SSとか
あのLC4を積んだKTM 640DUKEに匹敵する、獰猛で辛口なクルマ。

維持にしろドライビングにしろ、マシンの側から差し向かいの勝負を
常時挑まれるようなアブないシロモノなのだろう・・・けれど。

非の打ちどころが見つからない程美しく心を鷲掴みにするスタイルと
裏腹に抱き合わせた劇薬が招くエクスタシーは、良くご存じですよね。

しかし凄い話です。こんな野蛮なクルマを、少なくとも10年前にはまだ
新車で売っていた(!)のですから。


※ジネッタ社自体はレーシングカー・コンストラクターとして現在も
操業しているらしいのだけれど、創業者がG4とG12を再生産する為に
別建てで起こしたDARE社のその後は、自分もよく分からないのです。


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そして「こんな粗野なクルマじゃ、バイクと変わらないよ」ということで。

きつねメのロードスターをいたく気に入って下さったクマさんに向けて
もう一台プレゼン出来るドリーム・カーがあるとしたら・・・これかな。





東京R&Dにて企画設計し英国で作られているヴィーマックRDシリーズ。

今でこそGT選手権用のホモロゲ車という認識の方が強いようだけれど、
元々のコンセプトは「`60年代スポーツカーを今の技術で再現したい」
という意向から産まれたクルマ。

ちょっと間延びした感を強調するリア・フード上面以外、どこから見ても
綻びが見つからない、繊細で緻密な面構成とバランスには涙が出そう。


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メカの手触りが生々しく猛々しい代わりに乗り手にも相応の経験と気概を
求められるジネッタに対して、ホンダのVTECを積むヴィーマックの方は
有機的な雰囲気を少し削ぐ代償として洗練性とフレキシビリティを持った。

宝くじの当選額次第では「ガレージを増築して両方買っちまう」という
ある意味とてもズルい選択肢もあったりするんですが・・・(笑)。

超局地戦闘機に特化した猛獣ジネッタ、美しきGT足り得るヴィーマック。
仮に1~2000万ぐらいで叶えるとしたら、その選択には相当悩みそう。


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アルファT33


「今のランボやフェラーリが押し並べてソックリさんであるように
あの頃のレーシングスポーツだって似たり寄ったりじゃないか。」

そうですね・・・T33も250LMも、或いはポルシェの904/906系や
それらに範を求めたニッサンプリンスR380も、確かにシルエットは
皆よく似ているんです。

例えばレースに於けるレギュレーション、もしくは勝利への方程式が
常にそういう方向へと作用することは、たぶん誰にも否定出来ない。

ただ・・・時を経て輝きを増すことはあっても、決して陳腐化によって
この先の未来も色褪せることは無い・・・そういう本質的な美しさは
`70年前後に一度頂点に達し、完結してしまった気がするんです。


フェラーリ250LM


それは純粋にG4やG12の再生産を決断したウォークレット氏にしても
現代流のアプローチで攻めたヴィーマックのデザイナーさんにしても。

「スポーツカーに対する理想と美意識を商品化したよ」というカタチが
何よりも雄弁に物語ってくれているように感じるんですね。

どの時代でも、その時なりに「カッコいいクルマ」は存在するけれども。
しかしそれが「どの時代を跨いでも美しいクルマ」となると、極少ない。

二輪で言うなら、流行ったり廃れたりしつつも「カフェレーサー」という
カスタムが消えなかったのは、それがエバーグリーンである証し。


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紺ぎつね号に派手なウィングやオーバー・フェンダーを奢って人目を
引く代わりに、一点だけエノット・モンツァを模したフューエルリッドを
装着してある理由は・・・どんなに手を伸ばしても届かない`60sの
スーパースポーツへの、とてもささやかなオマージュなんです。

「その生まれ持った素性が顔とか物腰に出ている、嘘がつけない
スッピンの美人さん」。

クルマやバイクに対して求めるものを理想の女性像にも重ねていると
ヨメを貰い損ねてしまう・・・。

そんな身の程知らずなオスの典型なのかもしれません、きつねメは。

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ジャンル : 車・バイク

春彼岸の日は、ゴリラを駆って。 ~今季初乗り、墓参りの日~





今日のTOPには、3月も終わりと言えば・・・的に毎年思い浮かぶ
曲の中からひとつ。

SPITZの詞って「どこにも行けないのに、地に足着いてない」という
不思議なイメージがいつも付いて回り、ちょっと面白い。

それは「徒歩や自転車より速くても、非日常域までは到達出来ない」
小さなオートバイの感覚に、よく似ている気がするのです。


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先日のブログでは三寒四温という言葉を使ったけれど、いよいよ
我が北東北も「暑さ寒さも彼岸まで」のフレーズを持ち出せる
時期へと至ったようでありまして。

墓参りへ行こうと決めていた三連休最終日は気温が上がるのを
待って、ついにゴリラを引き出しました。

「流石はホンダ」と言うべきか、三か月半の惰眠からグズることなく
キック数発で目覚めたオンボロさん。

暖機もそこそこにチョークを戻してバックパックへ花を挿し、市内の
菩提寺へ向かいます。


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しかしアレだね・・・上はトレーナーとフリースと革ジャンで
着膨れ、下はデニムとカーゴの二枚履き・・・。

これで防寒対策はバッチリなものの「自販機でお茶買って来て
周囲を掃除して花を供えて」とかバタバタ動き回っていると、
日なたじゃ正直ちと暑いんだわ。

「今日はセローじゃないんだ。当時物のゴリラか、良いね。」と
声を掛けてくれたのは、きつねよりひと回り年上の寺男さん。

まだリミッターが付く以前の初期型RZ50を今でも所有していて、
「長年の不動状態からそろそろ起こしたい」のだそうな。


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「彼岸は駐車場も混むし、市内なら小回りの利くコイツで十分に
用も足りるし・・・何より、前のオーナーがここに眠っているから。」

首を傾げた寺男さんに「実は従兄の形見なんです。」と告げると
「ああ、だからレストアせず『そのまま』なのか!」と大きく頷く彼。

「ちょっといい色味の限定モンキーが出たね。でも35万円だって。」

「昔ならRZ250やVT250Fが買えた値段ですよね。」

「中古の値段もいい加減、小遣いで買える辺りに戻って欲しいよね。」

「そうそう、十万も二十万も出さなきゃいけない機種じゃないもの。」


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次いで春先の風物詩的に若葉マークとレンタカーの姿が目立つ市内を
突っ切り、寺町にある母方のお墓にもお参りを。

お祈りを捧げたところで丁度お昼になったので、馴染みのオカミサンの
店にもちょいと立ち寄って。

「鬼籍に入った父母に花を手向ける度『ゴメン、子孫残せそうにないわ』
って毎回謝ってんだよ。」

「なんだなんだあ、恋多ききつねも『悟りと諦めの境地』ってヤツなの?」

「こんだけ独り暮らしが長いと、何かもう他人と暮らせる気がしなくて。」

与太話を交わしていると、「こんにちは!」と不意に背後の扉が開いて
旧知のオンナノコ・サッちゃんが現れた。


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サッちゃんと知り合ったのは、きつねがSR500に乗っていた頃だから
かれこれ20年ぐらい前になるんだけれど。

彼女もまた不思議なヒトで、眩しいほどのキュートさにひと目ぼれの
淡い片想いを抱いたあの頃から、全く見た目が変わっていない。

まあ面食いぎつねが恋をする相手は、男子なら誰でも心を魅かれる
キラキラな美人さん、と相場が決まっているもんで。

オカミサンから「彼氏と同棲し始めたんだって」と聞かされた時は、
「あーやっぱりまた売約済みか!」としばらく凹んだものだった。


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それにしても、ヒトの人生ってのはホント、先が分からないもんだ。
当時はてっきり、その彼と共に未来を歩むだろうと思っていたのに。

昨秋再会したお人好しで無口な彼氏は独りニコニコするばかりで、
当然ながら「その後の顛末」なんか訊くに訊けなくて。

しばらく音信を聴かされていなかったサッちゃんは、いつの間にか
シングルマザーになっていて、そして昨年結婚していた。


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「彼岸の墓参りの帰りに『ヨメもらうの諦めた』って話していたら、
そのタイミングで新婦さんが現れるんだもの、そりゃあ驚くわ。」

「オトーサンとオカーサンに、何か言われた気がしてる、って?」

やっと言葉を口にし始めた幼い息子にサンドイッチを食べさせつつ
あの頃と変わらない、いたずらっ子の笑みを浮かべる彼女。

久しぶりの再会に、話したいことが溢れ出しそうな顔をしつつも
ナイーブな愛息子の世話を焼くのに精一杯なサッちゃん。

「午後も用足しがあるんで、俺はそろそろ行くわ。またね。」

「あっ、表の懐かしい雰囲気のゴリラって、きつねさんのバイク?」

「そっ、俺の偵察機。春の予兆を探るために、今年初のフライト。」

「すごく久しぶりに会えて、とっても嬉しかったです。」


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・・・ホントはもう用足しなんか、ありもしないくせに・・・ねぇ。
そのまま帰る気分にもなれず、路肩にまだ雪の残る郊外を湖まで。

新しい季節は~ 何故か切ない日々で~、なんて口づさみながら
川原の道をゲンツキジテンシャで彷徨ってみたりする昼下がり。

マキシマムまで引っ張れば法定3割増しの速度に達するゴリラも
実際ホントに気持ち良いクルージング・スピードは、50km/hまで。

時速もの思いキロメートルは、視野の中のいろいろを拾いながら
アタマの中で世迷い事がくるくると舞う・・・そんなマインドだ。


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先の人生を「消化試合」として片付けるには、たぶんまだ早いけれど。

でもだからどうしたいのか分からぬまま、誰かの人生の移り変わりを
遠く近く、ボーッと眺めている。

まるで沖を行き来する船を日々迎えては見送る、港の桟橋のように。

「未来は分からないんです。その時その時、選べる道を選んだだけ。」

まだ濁ることも澱むことも知らぬ幼子の瞳は、尊いものだった。
自分にも遠い昔、そんな目をしていた頃があったとは信じられない程。


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怖れても怯えても時間にバック・ギアは無いのなら、何か一握りでも
夢とか希望を胸に置いといた方が、有意義な未来になるのだろうか。

冴えた黄昏が宵闇の冷え込みを呼ぶ前に、アジトへ戻って小細工を。

車検でドック入りしたロードスターの寝床が空いている間に、粛々と
二輪たちの春支度を進めて行きます。

月が明ければ次はスポーツスターのユーザー車検が待っているから
「不都合な真実」の是正を図らなければいけないわけで。


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あ、いや、法の番人に呼び止められたことは過去何度もあるけれども。

眉間にシワ寄せて仕様についての指摘を受けたことは一度も無いよ。

見すぼらしい毛並みの中年ぎつねも、ニンゲン社会に於けるモラルは
心得ておりますが故・・・。

ただ、ギリギリなところに少しマージンを取りたいってだけの事、です。


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ついでにシーズン中は常時繋ぎっ放しのトリクル充電機用ハーネスを
有り合わせの配線で管ヒューズ入りに作り直したところで、オシマイ。

シングルのそら豆からダブルのコブラシートに替えた姿を眺めつつ。

「一名乗車に登録変更しても、別にいいんだけどさ」とストーブの上で
温めた缶コーヒーを片手に、ポツリと独り言。


春は、SPRING。長い冬に縮めたバネが、爆ぜる季節だから・・・か。


そうだね、サッちゃん。未来に何が待っているのか、誰にも分からない。

だけど、だから、今のうちにやれること、やっておこう。思いつくままに。

テーマ : ひとりごと
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プロフィール

狐ヶ丘 紺之介

Author:狐ヶ丘 紺之介
1970年生まれの乗り物好きな中年ホンドギツネ(オス)。
クルマもバイクも好きなのに、精神構造が基本アナログ。
四輪はM/T派、二輪はキャブ派という典型的な昭和男。

ニンゲンに化けたは良いものの21世紀の流れに乗れず、
世間と森の境目辺りでひっそりブログを綴っております。

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